ユニコムかつしかつれづれ日記

NPO法人ユニコムかつしかのパソコン教室活動などのよしなしごとを、そこはかとなくゆるりと書きしるしてまいります

人間が人間でいられなくなる

2015-07-28 | 日記

 

8月が近づくと、例年、戦争に関する記事が多くなります。

それに加えて、今年は安保法案の審議があるので、なおさらの感があります。

テレビが無いのでわかりませんが、総理は相変わらず火事の喩え話をしているのでしょうか。

 

ネットでテレビ出演の動画を見ましたが、バカバカしく、ちらとだけ見てやめました。

生肉、と揶揄されていましたが、たしかに煙のつもりの模型はどう見ても肉の塊でした。

それと、戦争を火事と同一次元で考える精神構造の粗雑さには、とうていついていけません。

 

さて、この3,4日ほど、断続的にネットで映画を見ています。五味川純平原作「人間の条件」。

若い時に本を読み、自分では経験していない戦争の過酷さ、悲惨さを感じさせられた作品です。

映画で見るのは初めてでした。

 

全6部9時間半という長い映画なので、1回で全部見てしまうわけにはいきません。

これまで断続的に1部、2部まで見終わりましたが、これだけで3時間余。

主人公は、鉱山で中国人労働者の労務管理を行う梶という男。仲代達也が演じています。

 

軍隊というのは本来敵を殺すための組織です。

いざ戦争となれば、正義もへったくれも通用しなくなります。

そういう暴力組織の軍隊を、消防組織に喩えるのは不謹慎。

消防庁長官は文句の一つも言うべきでしょう。

 

映画は、戦争や軍隊というものの理不尽さを告発します。

地位の高い者、利権がある者、不正をする者、要領よく立ち回れる者だけが生き残ります。

それ以外の人間は、すべてが消耗品であり捨石なのです。

 

見ているとやりきれなくなります。

ただ、そういう立場になったら、わたしも人間としての正気を保っていられるか自信がありません。

人間が人間でいられなくなる、それが戦争というものだと思います。

だからこそ、人は戦争を忌避し、平和を願うのではないでしょうか。

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