つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

鳩山新政権の船出は?・・・

2009-10-04 | どう思いますか
 昨日、久しぶりに、みのもんたの「朝ズバッ!」にチャンネルと合わせたら、自民党は山本一太氏、公明党・民主党議員の名前は失念したが各1名ずつ、それとコメンテーター岸井成格氏の4名で、前原国交相が建設中止を表明した「八ツ場ダム」について討論が行われていた。
 山本氏は、前日の2日、自民党の谷垣総裁に同行し、八ツ場ダム建設予定地を訪れたそうで、谷垣総裁が「ここまでくるには歴史や経緯がある。ダムが仮になくなったら住民らが今後、どう生活再建の絵を描くのか、相当な課題がある」と住民の立場に立った解決策を考えるべきだとの認識に同調する意見を述べた。
 だが、谷垣総裁はダム建設の是非については明言を避けたという。ということは中止への反発が強まっている中で地元への理解を示し、現政権との違いをアピールしたいというパフォーマンスであろう。
 そもそもこの八ツ場ダムの工事が57年間もダラダラと続けられていながら、肝心のダム本体の建設に至らなかったということは、どうしても必要だという認識がなかったということだろう。そして、中止するでもなく工事を進展させるでもなく、ズルズルと引き延ばしてきたのは自民党政権であり、現政権はその尻拭いをさせられているのである。本来なら自民党政権の責任を追及すべきであるのに、「手続きに法的な瑕疵がある」とかなんとか屁理屈をつけて政府の対応を批判しなければ野党としての自民党の面目が立たないのであろう。
 57年も経てば現在の治水状況は大きく変わり、このダムを完成させてもその存在価値はそれほど高くはないという。地元住民にしてもダムの有効性云々よりも、自分たちの生活の基盤を犠牲にしてきた腹立たしさ、そして、ダム完成後に託した生活再建を描いていたのにまた一からやり直さなければならないことへの困惑、たとえ金銭で補償されても57年間に失ったものは元には戻らないのである。
 しかし、中止となると近隣自治体への負担金の返還、地元住民への補償などで多額の支出が必要だという。中止か、ダム完成か、いずれにしても支出額がそれほど違わないのなら工事を再開する方が経済の活性化、雇用拡大にもつながり、治水面においても万全となるというメリットは考えられないだろうか。
 ただ、一番腹が立つのは、この八ツ場ダム建設に関わる公益法人が7団体あり、そこに天下った国交省OBは57年間でおそらく1000人は下らないだろうといわれていることだ。今まで費やした3200億円のうち、どれくらい官僚のために使われたか、はっきり言えば官僚のための計画であり、中止することができなかった理由がそこにあるようだ。

 そして、夜8時からNHKで放送された「日本の、これから“鳩山新政権に問う”」では、政府から内閣府副大臣・大塚耕平氏と国家戦略室室長・古川元久氏が出席、一般市民30名が参加して討論が行われた。9時ごろから見たのでちょうど“脱官僚”はできるか? の途中であった。討論のあとは、参加者と、電話による投票の数字で評価が示されたが、「できると」答えた人は少なかったように思う。
 おおよそマニフェストに掲げられた政策について討論がなされたが、大塚・古川両氏の回答は説得力があった。また、参加者やFAXで送られてくる意見はどれも真剣に考えていることがわかり、政治への関心度の高さがうかがわれた。
 新政権では色々と閣内の不協和音が取りざたされているが、少なくとも自民党政権の閣僚たちになかった“やる気”が見られることは確かである。マニフェストにこだわるのでなく議論を尽くした上での方向転換という選択肢は国民も納得してくれるのではないか。マスコミはあら捜しをして国民の不安を煽るような報道はやめ、適切かつ公平な情報公開を願いたい。

 ところで、10月1日、麻生さんが都内の料理店で、元閣僚をあつめて懇談したそうだ。そこで麻生さんは「鳩山政権はいずれ破綻する」と言ったという。考えてみれば、麻生さんは“三度目の正直”でやっと総理大臣になり、前の2人とは違って辞めるつもりなどさらさらなく、1日でも長く総理の椅子に座っていたかったのにたったの1年…。おまけに、「自民党惨敗」のA級戦犯といわれ、「自民党最後の総理大臣」という屈辱的な名を歴史に残すことになった。また、オリンピック招致プレゼンテーションへの参加など、昨今の鳩山さんの華々しい活躍ぶりを見るにつけ、羨望、嫉妬、無念さは一入であろう。
 しかし、先の総選挙では、特に麻生さんの民主党に対するネガティブ・キャンペーンに不快感を持った人が多かったそうで、それが民主党への票につながったことも否定できないといわれている。それが分かっているのかどうか、政権奪回をめざし自民党再生が期待されている昨今、このような過激な言葉はいかがなものであろうか。だが、人間の器が小さいといわれた麻生さんの言いそうな言葉である。
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2 コメント

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賛否 (おくだっち)
2009-10-05 09:54:41
自民党政権の時、野党は反対のための反対と思われるようなことがよくあり、どちらもどちらと感じたものですが、自民党は善し悪しなど頓着せず多数決で押し通してきました。

今の政権は、若干意見の食い違いが大臣間であるようですが、困難に向かい迎合しないということで少しは真剣に対応されているのだと思いたいですね。
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Unknown (オールドレディー)
2009-10-05 10:22:20
♠おくだっちさま
野党になった自民党はま「待ってました」とばかり攻撃してくるでしょうね。
多数決で押し切るなどは出来るだけ避けてもらいたいが、どうしてもやらねばならぬことならそれも仕方ないこともあるでしょう。

とにかく閣内一致で信念に基づいた行動をしてもらいたいです。
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