つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

人は外見だけでは分からない!・・・

2009-06-09 | どうでもいいことですが
 先日のバスツアーに、70歳はとっくに過ぎたと思われる老婦人が友人と2人で参加していた。彼女は、ふっくらとした体型で金縁の眼鏡をかけている。白髪交じりの髪はひっ詰めて後ろで束ねただけのシンプルなヘアスタイルだが、耳には金のちょっと大きめのイヤリング、首には太目の凝ったデザインの金のネックレス、服装はピンクのブラウスにこげ茶のスカートと、とてもおしゃれな“おばあちゃま”である。また、色白の顔に赤いほほ紅が印象的で、一見して裕福なお家の奥さんとお見受けした。
 バスでは通路を隔てた並びのシートに友人と座っていて、時折、聞くともなしに耳に入ってきた会話からすると、ご主人を亡くして独り暮らしらしい。彼女の身なりからして、さぞかし優雅な独り暮らしだろうなあ、と、ちょっとうらやましくも思ったものである。
 私の第一印象では、細かいことにはこだわらない鷹揚な方で、無論、裕福そうな身なりからお金の使い方もさっぱりしているのだろうと思ったのだが、ちょっと違っていた。彼女は観光地やSAで何か物を買うと、すべて手帳に書き入れるのである。最初は何を書いているのか分からなかったが、バスに乗るとすぐに小さな手帳を取り出して、「お茶が150円、○○が××円」と言いながら、使ったお金を克明に記していた。旅先で買った物を逐一記入するなんて…、几帳面というか細かいというか、意外な一面を見て、外見だけで人はわからないものだなあと思ったのである。

 私も昭和48年から家計簿をつけているが、ここ20年くらいはパソコンのお世話になっている。最近はどのパソコンにも家計簿ソフトがインストールされているが、私には各項目の内訳が多すぎて、ほとんどの内訳を削除して使っている。もっとも家計簿と言っても、財布の中身と帳尻が合えばいいといった大雑把なものだ。スーパーで買ったものは日用品でも食料品でも、レシートの合計金額をそのまま食費の欄に記入するといったありさまで、食費ではなく生活費全般と言ったほうが適当だ。勿論、旅先で使ったお金の計算は、出かける直前の家計簿の残高から、帰った時点での財布の金額を差し引いたものを、「旅行費用」の欄に“○○行き小遣い”と打ち込むだけで明細など一切ない。無駄遣いをなくそうと思えばあの老婦人のように細かく記入しなければならないのだろうが、残高さえ合えばいいという私にはとうてい真似はできない。
 昔からお金持ちほど細かいとは聞いているが、お金を残そうと思えば細かくなくてはダメなのである。ある程度お金が貯まると使うのが惜しくなる。使わないからますます貯まる。そして、利が利を生んで塵も積もれば山となるのである。そうすると、人が人の集まるところに寄ってくるように、お金もお金があるところに寄ってくるというわけで、金持ちはますます金持ちになるのである。とは、私の金銭哲学であるが…。
 今は貯蓄しても利息はほとんどつかないが、一昔前の郵貯の10年定期などは満期時には倍近くになって戻ってきたという時代もあった。今は、少々お金を貯めても車1台買えないような時代だが、お金を貯めようと思えばセコイぐらいにチマチマしなければならない。それでもあるところにはあるようで、政府が公表したところによれば、現在個人の保有するタンス預金はおよそ30兆円だという。この金額は国家予算に匹敵する金額だが、本当にそれだけのお金を手元に置いているのだろうか。私など、大した額でなくても、もし泥棒が入ったら…、火事になったらと、色々考えていると利息がつかなくても銀行や郵便局が一番安心だという結論になるのである。

 ついでながら、このツアー企画会社ではポイントカードなるものを作ってくれる。日帰り旅行で5点、1泊だと10点のポイントシールを貼ってくれ、ポイントが貯まったら点数に見合った商品と交換してくれる。私達はこの旅行会社を使ったのは2度目なので、まだ15点である。だが、あの老婦人のカードにはすでに200点に近いところまでシールが貼ってあった。ということは1泊の旅行なら20回近く参加していることになる。やはりお金持ちには違いないらしいが、あの細かさはちょっと意外であった。
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4 コメント

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家計簿 (おくだっち)
2009-06-10 08:30:15
家内は家計簿はつけませんが、給料日に現金で支出する各生活費を袋に小分けして、それを越さないようにしています。
私が30代の頃、残業手当が毎月10万円以上あったのですが、皆家に入れて家内に任していました。
それが失敗で余裕があればその分を毎月の生活費に当てていたようで、私が貯金していたら余分に1千万以上蓄えられたでしょう。
残業手当が無くなった今、給料が少なければそれで文句も言わず自分もパートに出ていますので、まあ大らかなのか大雑把なのか不思議な女性です。
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Unknown (オールドレディー)
2009-06-10 08:49:05
♠おくだっちさま
主人が家計を握っている人を何人か知っていますが、私は男性でお金に細かい人はどうも苦手です。
男性にとって、きちんと家計をやり繰りしてくれる奥さんは有難いでしょうね。山内和豊の妻のようにいざという時にポンと出してくれる頼もしい奥さんがいれば男性も安心していられるでしょうが、今の時代ではとても無理でしょう。

給料が少なくても文句を言わず、パートに出てくれる奥様、そういうおおらかさがいいですね。なかなかそんな奥さんはいませんよ。

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Unknown (nana)
2009-06-10 12:36:44
私はわりと細かいほうかも。
レシートや領収証は保管していますしレシートの出ない自販機や屋台などでお金を使ったらメモっておきます。
家計簿ソフトは携帯や電気料金などもグラフで見ると一目でわかるので便利ですね。
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Unknown (オールドレディー)
2009-06-10 12:53:24
♠nanaさま
細かい方がいいに決まってますが、旅先で明細を逐一記すのは、外見が華やかであるだけにそぐわぬ感じがしたのです。
宿に入ってからとか、一目につかないようにしたらいいのにと思いました。
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