つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

バスの旅は危険と隣り合わせ?・・・

2012-05-08 | Weblog

 今年のGWは、これまでにない最悪のGWだったように思う。29日の関越自動車道の大事故に始まり、各地で車による事故が多発。また、北アルプスでは遭難事故が相次ぎ、自然災害では近畿・東海・関東甲信・東北(太平洋側)・北海道と広範囲に至る豪雨。そして、GW最終日の6日には、茨城県つくば市で過去最大級といわれる竜巻が発生、中学生が建物の下敷きになり死亡。40人以上がけがをし、建物の被害が集中したという。不運続きのGW、この先の世情は穏やかであってほしいと願うばかりである。 

 6日、関越自動車道で高速ツアーバス事故を起こしたバス会社「陸援隊」の針生社長の記者会見が行われた。事故の責任は運転手にあると言わんばかりの弁明にあきれたが、次々に明らかになる事実には驚くばかりである。そもそも「陸援隊」という名前からして軽々しくてイヤだ。    
 針生社長によると、同社が事業者として国交省に届け出ているバスは19台、そのうち4台は河野容疑者の所有だとか。同社の名義を借り「河野交通」の屋号で中国人向けツアーを個人で営んでいたという。河野容疑者には弟がおり、兄弟2人は「陸援隊」で日雇い運転手をしなが、独立の機会をうかがっていたという。
 河野容疑者は平成6年に中国から帰化し、長距離トラック運転手を経て自動車関係の会社に就職。昨年4月までに自分のバス会社を立ち上げようと、大型バスなど4台をローンで購入し、別の会社から事業を譲り受ける計画を進めていたという。
 河野容疑者は中国料理店が入居する3階建て建物と、近くの11階建てマンション内にある自宅の2カ所を所有しており、妻と小中学生の2人の子供との4人暮らしで、一時は妻が料理店を切り盛りしていたという。が、現在は店を賃貸しているとみられ、家族の姿も見かけないという。彼は中国残留孤児の家族という情報もあるそうだ。  
 河野容疑者は自宅を2ヵ所、バスも4台購入し中国人向けツアーを自営するなど、なかなかのやり手のようにも見える。が、昨年3月の震災以降、中国人ツアー客の減少で独立の計画にも狂いが生じ、ローンのことでも頭を悩ましただろう。それやこれやで精神的にも肉体的にも疲労が蓄積していたのかもしれないが、プロとしてあるまじき居眠りで多くの死傷者を出したことに同情の余地はない。 

 私の旅の始まりは昭和の終わり頃、あれから今日まで日帰り旅も含めると80回近く旅したように思う。旅行会社のツアーは、往復は飛行機や新幹線を利用しても、周遊は必ずバスである。それも、1泊2日であろうが4泊5日であろうが、運転手はいつも1人で、交代要員がいたことは1回もなかった。バスの事故など想定したことはないが、ただお守り代わりにと、必ず会社指定の損害保険に加入して行った。
 しかし、今回ほどバス旅行は危ない、怖いと思ったことはない。この関越自動車道事故では、旅行会社がお客を募集して、「陸援隊」のバスが運行するまでの間に2社の仲介があったという。料金が安いから危険は承知…、そう思って乗る人などいない。我々は旅行会社を信用して利用するのであり、利益優先でいい加減なバス会社に丸投げされてはたまったものではない。今回、旅行会社はこの事故に関して何の責任もないのだろうか。「陸援隊」の社長は運転手の居眠りが原因という。ならば補償問題はどこが中心となって対応するのか。責任のなすり合いで、死に損とならないように願いたい。   

 これまでの旅で危険な目にあったことはないが、道を知らない運転手にあきれたことがある。今にして思うと、あの運転手も「日雇い」運転手だったのかもしれない。2009年3月「びっくり南紀 忘帰洞 1泊2日」という格安のバスツアーに参加した時のことである。(ブログから引用)
 和歌山県の白崎海岸へ行く道中のこと。海岸沿いに行くのかと思いきや、なぜか細くて曲がりくねった山道を登ってゆくではないか。途中、かろうじて通れるようトンネルを抜けると、その頃にはみんな変だなと気づき出した。ドライバーも途中で数少ない対向車を止めて訊ねていたようだが、そのまま進んで行く。  
 しばらく走ると、ようやく「白崎海岸へ」の矢印の付いた看板があったが、ドライバーはそこでも行こうか行くまいか思案していた。やがて、狭い道をスイッチバックして走り出す。いい具合に前方からタクシーがやってきて正しい道順を教えてもらったらしく、またスイッチバックして戻り、1時間近く遅れて白崎海岸へ到着した。
 次は、安珍・清姫の話で有名な「道成寺」である。走って小1時間経ったころ、「あと15分ほどで到着します」というバスガイドの声。このお寺へは2度目で、地図にもあるように、JRの踏切を渡るとすぐに左手に曲がるのだが、どうしたのかバスは曲がらないで走ってゆく。突き当りの川の手前で右に曲がるので変だなあと思っていたら、ドライバーが「すみません。道が分からなくなりました」という。そこでドライバーはどうしたかというと、大きな駐車場のある「ローソン」にバスを止め、道を尋ねに中に入って行ったのである。結局、町中を一周して最初に通った道に戻り、予定より1時間遅れの2時到着、みんなお腹がすいていたので少々ご機嫌ななめだった。 

 まあ、事故もなく無事に目的地に到着できて幸運だったと思えば腹も立たない?

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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Unknown ()
2012-05-08 20:38:12
今度のバス事故、金沢発と聞いてドキッとした。
さて何処の旅行会社?と真剣に心配した。
どうやら、地元の旅行会社ではなかったようだ。
「陸援隊」と聞いたら、どこかの右翼を想像しませんか。私だったらそんなおっかないバスには初めから乗りませんよ。
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Unknown (オールドレディー)
2012-05-09 11:21:48
♠亀さま
最近は飛行機でも格安の会社ができましたが、空だった助かる率はまず0%でしょうね。
「安かろう悪かろう」と、昔よく言われましたが、サービスはなくても運行管理だけはしっかりして欲しいですね。
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そんなねぇ。 (りょう)
2012-08-08 18:22:05
格安の旅行で、運転手が事前に下見できると思う?バスの運転手たって、低所得で長時間労働の底辺の人だから、おまけに、人間は夜寝て、朝起きて健康の基本なのに、毎日不規則な生活、居眠りもするよ。僕はトラック運転手、完全睡眠障害、まともに熟睡できないもんね。眠くなるよ。
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Unknown (オールドレディー)
2012-08-08 19:13:16
★りょうさま
最近はカーナビがあるので道に迷うなんてことはないでしょうが、地図を頼りに走るのは神経を使うでしょうね。

大手運送会社の長距離運転手さんは高収入だと聞きましたが、それだけにまともに睡眠もとれず、何時間も続けて運転しなければならない、過酷な仕事だというのは想像がつきます。

連日のこの暑さはこたえるでしょうね。
どうぞ体調に気をつけて、ご無事にお仕事を終えられますように。
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