つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

切腹しちゃいました・・・つづきのつづき

2006-01-22 | Weblog
 今回の私の担当医は、主治医が50歳くらいのH先生、先生は笑顔の穏やかなやさしい先生で安心感を覚えた。そして30歳になるにならぬかの若いY先生の二人であるが、術後意識がはっきりして初めてY先生を見たとき、一瞬あの杉村太蔵議員を思い浮かべた。それほど初々しいというか爽やかな雰囲気が良く似ているのである。体調の悪い患者にとって医師は、全身全霊ですがりたい神様にも似た存在であるが、H先生が「神様」なら、手術前「頑張りましょうね」とはげましの声を掛けてくれたこの若いY先生は「白馬の王子様」に思えた。お二人とも度々顔を覗けてくれたが、Y先生は夜でも度々顔を見せて様子を聞いてくれた。
 威厳と傲慢さの象徴のような、これまでの医師の概念を払拭させるかのごとき、正反対の両先生の存在は、患者にとって何より精神的な安堵を覚えるものであった。無論私の掛かり付けの先生もそうであり、良い医師にめぐり合えるのは幸運である。
 8日の抜糸ならぬ抜鉤の前日、Y先生が来て「調子はどうですか」と言うので、「傷口以外はどこの痛みもなくなりました」と答える。このY先生は診察以外では腰を落とし患者と目線を同じくして話をしてくれるのであるが、普通は「よかったね」であろうが、先生は「よかった」と言われた。私には、この「よかった」の言い方が、自分の手術が失敗しなくて「よかった」の安堵の言葉に聞こえて、自分の腕を過信しない謙虚な態度に好感を覚え、私の年齢の半分以下のこの若い「白馬の王子様」に、ほんの少し心がときめいた
 そして、Y先生の手で抜鉤が終わり、2㌢は引き寄せられていたお肉も平らになると、やはり相当痛みが違ってきた。だが、まだ咳やくしゃみをするとお腹を抱え込んで丸くなるほど痛みがあるが、あとは日にちが薬でそのうち楽になるだろう。
 1週間先にもう一度外来に来るようにとのことなので、もう一度「白馬の王子様」に会えるのを楽しみにしている。
 人間はどんな職業についても、長年のうちには己の腕に慢心し、初心を忘れ傲慢になるものであるが、このY先生には初心を忘れず、いつまでも患者の「白馬の王子様」であってほしいと思う。
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