つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

ホリエモンは・・・

2006-01-23 | Weblog
 入院中にテレビを見ていて、17日の小嶋社長の証人喚問や、宮崎被告の結審のニュースよりも、ライブドアに検察捜査の手が入ったことの報道の方が大きく、その影響で翌日には東証にあるまじき取引全面停止などの混乱の余波が世界中に及んだことには驚いた。
 若干32歳の一介の男が率いるIT関連会社の不祥事がこのように大きく報道され、世界の金融市場を賑わすとは、善悪は別としてホリエモンも大した人物だと言えるのではないか。
 昨年の衆院選では、自民党のお歴々が担ぎ上げ、マスコミもこぞって彼の一挙一動を追い、テレビ出演も数知れず、一躍時代の寵児となった彼が、よもやこのような四面楚歌状態に陥るとは、誰も予想しなかっただろう。だが、昨年のある時期から水面下で検察が動いていることは、ちらほら噂にはあったそうだが、驕りに酔いしれていた彼は足元をすくわれるまで気がつかなかったのだろうか。まさに平家物語の「驕れるもの久しからず・・・・・偏に風の前の塵に同じ」である。
 昨年の株主総会では、株主への利益還元や、あげくは社長退陣を要求され悔し涙を流していた彼を見て、そんなに人間としての性格は悪くはないような気がした。だが、株主への利益還元もなく、次々と株式分割を重ね、その利益で企業買収を繰り返し、おまけに自分は30億のジェット機に乗り、夜な夜な遊びまわっているかの報道を見れば、株主としては不満や先行きの不安を持つのも当然だろう。
 資本金600万円で起業し、10年余りで1兆何十億円ものグループ会社にしたその手腕は確かに大したものだと思うが、何もかもうまく運びすぎて歯止めが利かなかったのだろうか。彼が今回の事件に関与していないとは思えないし、マスコミ等での彼の性格を知る限りでは、会社運営、企業買収を人任せにするとは考えにくい。だとしたら彼の逮捕もありうるが、彼に夢をかけた個人投資家はどうなるのか。
 それにしても世の中は薄情なもので、持ち上げるだけ持ち上げ、落ち始めると手のひらを返したように非難する。彼の功罪はともかく、何がしの恩恵を受けたものもなくはないだろうに、余りに冷たい世論かと思える。
 ホリエモンの再起はあるのだろうか。このまま負け犬になるほどやわな人間ではないと思うが、金や物以外に価値観を見出せなかった彼も、このような苦境に陥ったとき、世の中金だけではないということをしみじみ悟っているのではなかろうか。この苦境を乗り越えたとき、また新たなるホリエモンが生まれるのではと期待している。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 切腹しちゃいました・・・つ... | トップ | ホリエモンは・・・のつづき »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事