つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

春は名のみの風の冷たさ・・・

2023-02-04 | 私事ですが

 午前6時前の海、澄み切った冷気を感じる。暗闇の中に見えるのは漁協の灯り、そして漁に出る小さな船の灯り、それに一晩中灯っている橋の灯りだけ…。

 昨日は節分。1人で豆まきしてもつまらない。年の数だけ豆を食べるとお腹いっぱい、歯が痛くなるから豆まきはやらない。
 近年、恵方巻きを食べる習慣が一般化してきた。今年の恵方は「南南東」だとか。いつもはわざわざ買いに行ってまで食べないが、昨日は歯医者の帰りにスーパーに寄って買った。こんなに大きな巻きずしを丸かじり? 私の口は大きいけどこれはちょっと、と思いながら南南東に向かってかじりつく。大きな穴子と甘い卵焼き、他の具も酢飯の味も期待以上に美味しかった。知らぬ間に1本全部食べていた。これで邪気を払い福が呼べるかな。

 今日4日は立春。暦の上では春だが、まだ「春は名のみの風の冷たさ」だ。春は心が浮き立つ季節、私も心待ちにしている。が、立春が2月4日になるとどうしても思い出す。私にとって人生最大の受難の日、「骨折記念日」だ。
 2019年2月4日の朝、転倒して大腿骨骨折。手術とリハビリで100日ほど入院した。「もしかしたら自分の脚で歩けなくなるかも…」という主治医の言葉。が、そんなことになってたまるか、絶対に自分の脚で家に帰ってやる。その一念でリハビリを頑張った。
 念願叶い、自分の脚で歩いて家に戻れた。が、3カ月ほど経ったころ、左足に重心を掛けると痛い。主治医に訊ねると「骨折部を金属製プレートで固定している。それがずれて筋肉に当たっているのだろう。どうしても我慢できないようなら手術して抜くしかない」という。
 そうは言うが、プレートを抜いて痛みはとれても、今以上に良くなるという保証はない。あの手術で10年ほど老化を加速させたような気がする。この世におさらばするまで今のままで我慢しよう。もし歩行器や車いす必要になっても、わが家はすべてバリアフリーの工夫がされているから大丈夫。できるだけ人の手を借りず自分で、そして最期はここで終わりたい。そのためには認知症にだけは絶対にダメ、認知症になったら一人では暮らせなくなるから。
 あれこれ考えていると心がささくれ立つ。もうくよくよ考えるのはやめにして、あるがままを受け入れよう。その時はその時、なんとかなるさ!

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3 コメント

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立春大吉 (sirousagi gamanoho)
2023-02-04 16:07:03
そうでしたね。
2019年2月4日鬼が厄を振りかざしたのでしょう。それでもオールドレディさんの『闘志』は打ち勝ち、ご自分の脚でご自宅まで。

今迄以上の努力と根性で過ごされている姿に励まされ、敬意を表し、sirousagiも負けないように精進しなければと
この記事を読んで心新たにしました。
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Unknown (オールドレディー)
2023-02-05 09:41:51
★shirousagi gamanohoさま
その節はご心配頂きました。せっかくお手紙をくださったのに1字違いで、今思えば私の判断ミスでした。
今はもう自己鍛錬しかないと、日々3時間弱の運動を怠りなくやっております。が、何のためかと自問すれば時に虚しくなり、張りつめた糸が切れそうになります。カラ元気がいつまでも続くか、まあブログ更新が続くうちは大丈夫でしょう。生きるってほんとしんどいですねえ。
こんな映画があるとか。
https://fansvoice.jp/2022/06/02/plan75-cm/
これなら安心して生きられるのに…。
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選択肢は? (sirousagi gamanoho)
2023-02-05 17:07:45
覗いて見ました
近い将来「プラン75」が現実化するのでしょうか
死は平等でありながら、個人の死」は総て1人1人違う形で訪れるもの。
私には、耐えられない重く哲学的なテーマ
です。
水俣病を告発する会」を立ち上げた渡辺京二さんをご存知ですか
前日まで執筆しクリスマスの日
客人に自分でコーヒーを淹れて打ち合わせをした後、夕食も取り床について、そのまま目覚めなかった。
現役のまま逝ってしまった92歳
理想はこういう形です。
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