つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

身から出た錆とは言え・・

2023-01-18 | あきれています

  青い空、白い雲。風の冷たさを忘れそうだわ。


 少し古い話だが、自衛隊に在職中、壮絶なセクハラを受け「心が折れた」五ノ井里奈さん。昨年6月自衛隊を退官し、集団セクハラの事実を実名告発した。ネットで11万筆を超える署名を集めて防衛省に事実の究明を訴えた。
 慌てた防衛省はようやく重い腰を上げ、性暴力の事実を認定。今月になって、性暴力を加えた4人と指示役の1人を懲戒免職としたほか、被害の訴えをスルーして調査をしなかった中隊長を停職6カ月にするなど計9人を処分した。
 これより前の9月29日、防衛省の人事教育局長と陸上幕僚監部の2人は五ノ井さんと面会し謝罪した。また陸自トップの吉田圭秀陸上幕僚長も記者会見で「陸自を代表し深く謝罪する。誠に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
 本名を明かし、顔を見せて告発。支援団体もなく、ひとりで戦ってきたというからどんなに大変だったか。しかし結果的には防衛省の幹部や陸自トップにまで頭を下げさせたのだからすごい! 彼女の勇気ある行動に感服した。またあの写真を見た大方の女性は溜飲を下げたのではなかろうか。
 彼女は、昨年7月から横浜市にある「小見川道場」で講師として指導しているという。幼少期から熱意を注いだ柔道で新たな一歩を踏み出したとか。これからの人生に幸多からんことを願う。
 一方、性暴力を行った隊員らの氏名は公表されないが、懲戒免職という最も重い処分を受けた。免職になると退職金は全額または一部しか支給されないこともある。また再就職しようとしても、現実的には厳しいという。懲戒免職を受けた事実を履歴書や職務経歴書に記載する義務はないが、面接で前職の退職理由を聞かれたときに嘘をついたり曖昧にしたりして、後でバレたら大変なことになる。
 今回、懲戒免職になった者は20~30代の若者だとか。なかには家族持ちもいたという。いつも思うのだが、こうした破廉恥な罪を犯して世間を騒がせた者の家族、とくに子どもはどんな思いをしているか、世間の目を憚りながら生きるのは辛い。それを思うと胸が痛む。
 妻は離婚すれば他人になれるが、子どもはまったくの他人にはなれない。今の超情報化社会では姓名を変えても隠しきれるものではない。身から出た錆とはいえ、妻や子どもの一生を台無しにして、まったく愚かなことをしたものだ。後悔先に立たずだよ!   

 また昨年末、海上自衛隊の「特定秘密」漏えい問題で、防衛省が海自1等海佐を懲戒免職にした上で、実名を公表する異例の措置を取った。
 一般的に、警察などに逮捕され公表された場合などを除き、処分を受けた隊員の氏名は原則発表しない。が、今回は「事案の重大性に鑑み氏名公表に踏み切った」という。とかく元OBとか、元総理とか、過去の威光をかさに着てしゃしゃり出るとろくなことにはならないのにネ。 
 1等海佐も何事もなければ56歳で定年退職。多額の退職金を手にして、どこかへ天下りもあろう。退職金も年金もしっかりもらって老後の生活は万々歳、だったはず…。身から出た錆、当然と言えば当然か!

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2 コメント

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因果応報は必ずある。 (千菊丸)
2023-01-19 10:26:47
セクハラ・パワハラの加害者は、自分がまさか訴えられたり、刑事罰を受けたりするなんて考えていないのでしょうね。
しかし、因果応報というものは必ず来るのです。

自衛隊という完全に縦社会・男社会の中で戦っていた被害者の方の未来が幸多からんことを祈ります。
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Unknown (オールドレディー)
2023-01-19 18:25:05
★千菊丸さま
ほんに男というヤツは困った生き物ですね。盗撮の常習者も男です。スカートの中を覗いて何が楽しいのか、理解に苦しみます。
五ノ井さんのように勇気ある行動ができる人は少なく、ほどんどが泣き寝入りだとか。アメリカではセクハラで慰謝料を何億、何十億とせしめたケースはすくなくありません。
彼女は強い女性のようです。しっかり生きてゆくでしょうね。
また寒くなりました。お元気でお過ごしください。
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