片雲の風に誘われて

自転車で行ったところ、ことなどを思いつくままに写真と文で綴る。

10/26 澤田教一写真展

2017-10-28 16:03:36 | 旅行

伊豆フォトミュージアム。

  前日テレビで澤田教一の写真展が開かれていると放送されていたので観に行くことに。
調べてみると場所は長泉町「クレマチスの丘」にあるという。
ここにはフォトミュージアムだけでなく「井上靖文学館」「ベルナール・ビュフェ美術館」「ヴァンジ彫刻庭園美術館」としゃれたレストランなどがある。
ベルナール・ビュフェで思い出した。
妻と結婚する前の40年程昔、彼の美術館に来たことがある。


ビュフェ美術館、かすかに記憶していた。

  澤田は36年青森の生まれでUPI通信社の社員として65年頃からヴェトナム戦争の写真を撮るようになる。
彼の写真で有名なのは、川を渡って避難しようとする母親と数人の子供を写した「安全への逃避」と題された一枚だろう。
彼はこれらの写真でピューリッツァー賞を得た。
一時期戦場を離れ管理職として香港支社勤めとなったが、どうしても現場に戻りたくて戻った。
そして70年カンボジアで殺害された。
ヴェトナム戦争では多くの従軍記者やカメラマンが死んだ。
日本人では他に一ノ瀬泰造も命を落とした。
一方開高健などのようにその後ヴェトナム戦争を題材に小説家として名を残した人もいる。
  ヴェトナムにはここ2・3年で旧南北ヴェトナムを訪ねたが今では記念館や戦址博物館など観光対象として残されているだけで町や庶民の暮らしからはその悲惨さを窺うことはできない。
彼のカメラが写し取った捕らえられたヴェトコンの瞳は正視することができないくらいいろんな叫びを伝えてくる。
掲げられた写真だけでなく、添えられたキャプションもじっくりと読んだ。


ヴァンジ彫刻庭園美術館。

  庭園美術館とうたわれているだけあって、広い芝の周りにはクレマチスやバラなども植えられていて贅沢な庭が併設されている。
この中に彼の造形作品が点在している。


展示館と庭。


庭の隅のカフェで。


日覆いにされているアケビに沢山実が付いていた。

  40年の間に、辺り一帯が整備されたようだ。
スルガ銀行の研修用施設も広大なものがこの丘にある。
また、宅地とされている一角にもモダンな大きなお屋敷が並んでいる。
谷あいには市の自然公園も設置されている。
この「クレマチスの丘」と呼ばれている施設群はスルガ銀行は関係なく、岡野一族の事業なのだそうだ。
そのせいか美術館の建物も併設されているレストランや売店も意匠を凝らし贅沢な造りになっている。
トイレもびっくりするほどしゃれたきれいなものだった。






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