令和4年8月31日
台風11号で「藤原の効果」がクローズアップ
急速に発達した台風11号に絡み、気がかりなのが日本の南海上にある熱帯低気圧だ。
8月31日午後6時時点では熱帯低気圧だが、今後台風に変わるとみられ、11号の進路や移動速度に影響を与える可能性がある。
2つの台風が接近すると、相互作用で複雑な動きを見せる「藤原の効果」と呼ばれる現象が起きる恐れがあり、
専門家は早期の対応を呼びかけている。
京都大防災研究所の竹見哲也教授(気象学)によると、夏場は上空の偏西風が日本付近より北にあるため、
台風が複雑な動きを見せるケースがある。
さらに今回は周辺で新たな台風が発生する可能性がある。
その場合、「進路や移動速度の予報が大きく変わることもある」(竹見氏)といい、
11号が沖縄本島付近で停滞したり、九州や西日本に接近・上陸したりする恐れがある。
2つの台風の相互作用は「藤原の効果」と呼ばれ、中央気象台(現気象庁)台長を務めた藤原咲平(さくへい)が
大正10(1921)年に提唱したことが名前の由来となっている。
動きが定まらない台風11号。過去には複雑な動きをする台風が日本列島に大きな被害をもたらしたこともある。
平成28年の台風10号は沖縄の南海上まで南下したが、Uターンする形で北上。
東北の太平洋側に上陸する異例の進路をたどり、岩手県では氾濫河川の濁流で高齢者グループホームの入居者9人が死亡した。
今回の台風11号について竹見氏は、「『まだ大丈夫』と思っていても急に強風が吹く恐れがある」と指摘。
また本州には前線が停滞しており、「台風から離れている地域でも大雨に注意してほしい」と訴える。
平成28年の台風10号のブログ(参考に!)
台風10号は熱帯低気圧になる - 安東伸昭ブログ (goo.ne.jp) 8月31日
台風10号は東日本に上陸の予報 - 8月30日
台風10号が猛烈な勢いに成長して日本を覗っている。 - 8月26日
沖縄接近中の猛烈な台風11号は、台風12号になりそうな熱帯低気圧との「藤原の効果」で複雑な動き