令和4年8月24日
3か月予報 残暑長引く 10月にかけ台風や秋雨前線の影響 11月は急に冷え込む
きょう23日、気象庁は9月から11月にかけての3か月予報を発表しました。10月にかけて残暑が厳しいでしょう。
また、10月まで台風や秋雨前線に伴う大雨にも警戒が必要です。11月は急に冷え込む日が出てきそうです。
●10月にかけて残暑長引く 11月は急に肌寒く
きょう23日、気象庁は9月から11月にかけての3か月予報を発表しました。
全国的に、気温は9月から10月にかけて平年より高く「残暑が長引く」見込みです。
理由としては「ラニーニャ現象が続く影響」などが考えられます。
現在、ラニーニャ現象が続いていて、今後、秋の間に平常の状態になる可能性もありますが(40%)、冬のはじめまでラニーニャ現象が続く可能性の方がより高いとされています(60%)。
ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より低い状態が1年程度続く現象です。日本からかなり離れた海域での現象ですが、ラニーニャ現象が発生すると、日本を含め、世界中の異常天候の要因になると考えられています。
上空の偏西風はユーラシア大陸から日本の東にかけて平年より北を流れるため、全国的に暖かい空気に覆われやすい見込みです。また、地球温暖化の影響等により、全球で大気全体の温度が高いでしょう。
この秋は10月にかけて、全国的に気温は平年より高い見込みで、なかなか暑さがおさまらないでしょう。
ただ、11月には寒気の影響を受けやすくなり、急に冷え込みが厳しくなりそうです。
10月のうちはまだ半袖で過ごせる日がありそうですが、11月は気温の急降下にご注意ください。
●気温と服装の目安
急に肌寒くなった日に慌てないように、秋の服装も準備を整えておきましょう。
季節の変わり目の時期、気温の変化が大きく服装に悩む方もいらっしゃると思います。
上の図は気温と服装の目安です。気温が25℃くらいまで上がる日は半袖でちょうど良いくらいですが、20℃くらいになると、長袖シャツがぴったりでしょう。残暑が続き、まだ日中は半袖で十分過ごせる日が続きますが、朝晩15℃くらいになると、羽織るものが必要になってきます。
日々の最高気温や最低気温もチェックして、服装選びにお役立てください。風の強さや人により暑さや寒さの感じ方が違うため、上の図はあくまで目安ですが、参考になさってください。
●10月まで台風や秋雨前線の大雨警戒 11月はひと雨ごとに秋深まる
この先の降水量は、全国的に平年並みです。
ただ、10月は、東日本から西日本の太平洋側と沖縄・奄美で平年並みか多い見込みで、いつもの年以上に「大雨に警戒」が必要です。
秋雨前線の影響で、あさって25日(木)頃から広い範囲で雨が予想されていますように、日本付近には秋雨前線が停滞しやすくなっています。
秋雨前線の影響が、今後9月だけにとどまらず、10月にかけて長く続く恐れがあります。また、10月はまだ台風も発生しやすく、影響も受けやすい時期です。3年前に関東を直撃した令和元年東日本台風(台風19号)は、10月半ばに上陸し大きな被害をもたらしました。(10月12日に伊豆半島に上陸)
秋雨前線が停滞している中、日本付近に台風が北上し、湿った空気が流れ込むと大雨をもたらす恐れが高まります。
台風が発生した際には、自分が住んでいる地域にどれぐらい影響があるのかなど、早めに情報収集をして安全に過ごすようにしてください。
11月は降水量は全国的に平年並みの予想で、雨が降るごとに秋が深まるでしょう。北海道など雪の降り始める地域もありそうです。
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方
●大雨の備え
大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。
①避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
②非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。