「とん ことり」の音がして

暮らしの中で 絵本と私

『 空中庭園 』

2009-01-04 21:14:21 | 書籍・絵本

                    
  
                     空中庭園

                                      角田光代
                                       文春文庫


       郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何事もつつみかくさず」。
      でも、本当はみんなが秘密を持っており、それぞれが違う方向へ。
          異質でありながらも家族であるしかない、普通の家族に見える一家の
          光と影・・・
          ひとりひとりが閉ざす透明なドアから見える風景を描いた連作家族小説

                                  ( 解説・石田衣良 )

         
               

      角田光代の 「空中庭園」 を読んでいたら、東京の風景を見たくなった。
           風景といっても 自然ではなく  人の住まう町の佇まい
           日常の中で ふと空を見上げる時に 目の前に現れる風景

                    
               

      東京タワーへ行った。
           東京に暮らしているからといって 「東京タワーへ出かけましょう」
           ということは あまりなかった。
           子どもの頃  いろんな場所から 眺めていた 「東京タワー」 は
           大きくて 高くて、特別な場所だと思っていた。
      でも、今日、「東京タワー」の展望台から見た風景は・・・
           新宿あたりの高層ビルから見えるものと変わりはなかった。
           その事に軽い失望。。。
           年齢を重ねるにつれて「遠い日の風景」を思い描いていたのだろうか。

                   

           

          

        ぐるり ぐるりと 街並みを眺める。
               人が生きる場所
               いま、眺めているだけ 生活がある。
               風景のなかに ある生活・・・ 生活の数だけある孤独。
               そこには いくつもドアがあり いくつもの想いが重なり合う。
               私は どの風景を 夢みていたのだろうか。
               昨日の続きのままのような 新しい年が始まっている。