ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論の外:負のシナジー効果(2)

2008-11-24 | ISO外論
システムが陳腐化、形骸化、または官僚化しないためにどのように運用したらよいだろうか。
正しく現状把握することは、すでに書いた。
正しくの意味を補足すると、現状の問題点は勿論のこと、優れた点、今後伸ばしたい点も発掘することである。問題点には気がついても良い点を見つけることは難しい。
ためしに、内部監査を思い浮かべてみるといい。できてない点を指摘することは誰にでもできるが、今後直せば格段に良くなるポイントを指摘するのは難しい。

ゴルフをした事のある人は教えたがりが多いことに気がついたはずだ。
中でもできてないことをやたらにあげられるのは困る。そんなことを急に言われてもすぐ直るはずはないし、それを気にしだしたら楽しいはずのラウンドがつまらなくなる。
本当に良く見てくれる人はできることしかアドバイスしない。

情報システム屋は自分の導入したいシステムを正当化するためやたらにできてないことを指摘する。これから自分の開発するシステムを導入する組織に対して、ひとかけらも愛情の無いシステム屋は、役に立たないばかりか弊害になる。
ISOも同じである。

愛情があれば正しく現状把握でき、良い点、問題点の原因も忍耐強く探してくれる。

さて次は、良くするための方針、目標を決めること。
次に、実行のための予算、支援をすること。
実行のためのトレーニングをすること。
などである。

このプロセスを振り返ってほしい。
CAPDである。これがマネジメントの原理原則である。

近く紹介するが最近夢中になって読んだある本に、リーダーが絶えず繰り返すべき3つの自問自答として、
① 目標を明確に示したか
② その任務を達成するために、十分な資金や材料を部下に与えたか
③ 部下に十分な訓練をさせたか
とある。
これはISOにも書いてあることである。
経営者の責任として方針、目標を明示すること
経営資源の配分をすること
必要な力量を決め教育訓練すること

マネジメントとはそのようなことである。その目的は、負のシナジー効果を出さず、正のシナジー効果を出すことである。
コメント
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