ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論の外:問題の発見と継続的改善

2008-11-04 | ISO外論
ISOで要求するマネジメントシステムは、
① 顧客の要求を満たすことを前提に品質方針を設定し、
② その実現のために経営資源を投入し
③ 製品のプロセスを整備し
④ それら全てのプロセスにおける継続的改善を実施するための測定、分析、改善をおこなうことである。

①から③は、文書化されたシステムを作成しそれを実行する。
多くの場合、ISO規格をお手本にした文書を作成する。
なかには、理想的過ぎて現実に即さないシステムを作りすぎることもある。
どうしてこのようになるのか考えたい。
ISO導入以降、品質管理が普及したが、言葉が先行して実質を伴わない品質管理も増えている。多くの不祥事を起こした会社がISO認証取得会社であることを考えても、形式的品質管理が蔓延したことは事実である。
顧客重視のISOシステムを導入することにより、社内の利益を追求した不祥事が増えているということは、皮肉といわざるを得ない。社内の改善を目的として、利益の増大と日本経済の発展に役立ち顧客のためにもなった日本の品質管理がISOに置き換わってから、日本のものづくりも停滞した。
顧客重視のシステムを先行させるからである。

日本人は建前と本音のバランスがとれているから、曖昧であってもうまくいく。
建前が本音のように錯覚を起こすISOは注意しなければならない。
曖昧がいいか錯覚が良いかの判断は難しいが、錯覚から確信犯になって顧客を騙すのは罪が重い。

まず文書化からはじめるISOが間違いの元である。
PDCAのPとDの段階でやみくもに理解できない文書化からはじめるからである。。

現状把握をして問題点を改善しながらシステムの継続的改善を繰り返すことが必要である。PDCAのCとAにあたる。
本来、現状把握して問題点の改善を行うのが、品質管理の常套手段である。
品質管理はCAPDと考えればよいのだが、品質管理の基本が理解できてないために、過剰なシステムを作りがちである。

そのような過剰な文書やシステムを総点検するのも、ISO規格の8章の目的である。
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