ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

外論53 データの分析

2008-11-13 | ISO外論
8.4:品質マネジメントシステムの継続的改善を目的に、顧客満足、製品要求事項の適合性、予防すべき問題の発見、供給者に対する情報などに関するデータを収集して分析すること。

不良が増えると水際の検査で不良の流出を防がねばならない。そうすることにより検査が増える。検査が増えると不良を発見してくれる安心もできるためか、不良も増える。原因を押えてないのでこのようなことがおきる。これでは、悪循環である。この悪循環が現場のムダを大きくしている。

検査の役割は良否の選別であるが、検査で得られるデータを管理に使うことで、検査の付加価値を高めることができる。検査で得られるデータを工程の管理に活用しようということで、管理検査といわれた時期があった。

品質は検査でつくるのでなく、工程で作り込むのである。
原因をすぐ調査して対策をとるためには、原因の近くでデータをとったほうが良い。
このようなことから、工程内での測定がふえて、検査が少なくなった。

工程能力が高まり不良率が低下すると、たとえばppmオーダーの不良になると、検査で不良を発見するのが難しくなる。コストの安い自動選別機を開発して全数検査するか、経済的に考えるなら無検査ですませるかどちらかである。
特に最近は外国人労働者が増えて、現場での改善能力が低下している。外国人労働者の能力が低いわけではない。断じてそのようなことは無い。外国人労働者のほうがハングリーで仕事熱心である。日本人のほうが意欲が無いことが多い。この傾向は今後も続くだろうから、外国人労働者の定着率を高めると共に、能力向上のための現場教育を基本から考え直す必要があろう。「教えることは学ぶこと」である。教える側の能力向上のためにも教育を徹底すべきである。

さて、規格の要求事項から話がそれた。8.4で要求していることは、組織全体の立場から、品質マネジメントシステムの継続的改善に関係するデータを収集すること、目的にあったデータベースを構築し、いつでも解析できるようにすることである。
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