ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

見せしめの罰が多い学校 2

2009-06-13 20:25:33 | 番外
知人の話によると、こうした見せしめの罰が多くなったきっかけのひとつに、次のようなことが考えられるそうです。
それまで、発達障がいを疑われる数名の子が、
感覚過敏があったり、感情のコントロールがしにくかったりして教室から飛び出したり、授業中騒いだりするトラブルが続いていたそうです。

学校側は、発達障がいも視野に入れたきちんとした対応をせずに

個人を叱りつける

という対応を取っていたため、どんどん問題が深刻化していました。

が、学校をあげての「見せしめの罰」作戦を
取り始めたとたん、トラブルが激減したそうなのです。
それで喜んでいる親御さんも多いため、
知人が学校のやり方に目にあまるものを感じても、
それを口に出せないのだそうです。

ひとりの子が悪いことをすると
クラス全員を罰する

ルールを守っていない生徒がいると、まずその担任が注意され、
担任によって、ルール違反をした子をたくさんの子どもの前で(時には朝礼時に全校生徒の前で)罰する

問題を起こした子にわからせるよりも、みんなの前でその子を罰することで周囲の子が恐怖から教師の言うことをきくようにしむけることに力を入れる

こうした方法は、確かに、一時期効果をあらわすかもしれません。
しかし大人の目から消え去った問題は、見えない部分で陰湿化し
さらに深刻な問題を生んでいるように感じます。

発達の偏り等が原因で集団を乱しやすい子が、周囲から相手にされず孤立していたり、集団の罰の原因として憎まれていたり……。

見せしめの罰を見て恐怖心から聞き分けがよくなった子たちが
強いストレスを感じたり…。

高学年の子が低学年の子に言いつけられたから恥をかかされたとして
しかえしの機会をうかがっていたり……。罰がひどいと、自分は手を染めず、誰かを利用してしかえしすることも考えられます。

何より怖いのは、そうした子どもの心にどんどん鈍感になっていく
教師や親たちの姿です。
学校現場でのこうした問題……解決することが難しいです。

個々の学校のカラーに染まらない
大きな視野で子どもの問題を眺めてアドバイスできる専門家が
もっと増えることを願っています。




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