フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

ユーモアと魅力について

2020年10月21日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

今日は短くサクッといきましょう。

アメリカのニューメキシコ大学の研究者たちが、面白い研究をしています。

アメリカって、ほんと研究が楽しいです。

それは、大学生たちを相手に「ユーモアと異性に対する魅力」に関する調査を二年間行いました。

調査した話の類型は、

1、ユーモアのない普通の会話

2、一般的な冗談

3、他人のミスなどをあげつらう冗談

4、自虐的なユーモア

の4つでした。

その結果、その異性の話を聞いた大学生たちは、

4の自虐的なユーモアを言った人が、最も魅力的だったと答えたそうです。

特に、成績が良かったり、お金持ちの人が自虐的なユーモアを言った時、すごく魅力を感じたそうです。

そして、自虐的なユーモアと聞いたとき、相手と距離が縮まり、親近感がわいたとの結果も出ています。

ああ、わかった。僕がモテない理由が。

てっきり、自分がブ男で頭が悪いからだと思っていました。

しかし、自虐的なユーモアが足りなかったんですね。

みんな、どんどん自虐的になりましょう。

 

 

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観察眼について

2020年10月20日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

19世紀のスコットランドに、ジョセフ・ベルという医師がいました。

観察眼にすぐれていて、彼が見ると、どんなに分かりづらい病気も正確に見抜いたそうです。

医学界でも、その天才的な観察眼は有名でした。

ある日、ベルの診察室に男性の患者が入ってきました。

椅子に座ると、ベルはいきなり男性に尋ねました。

「あなたは陸軍にいましたね」

「はい、そうです」男はびっくりする。

「最近、除隊したでしょう」

「そうです」(なぜ分かるんだ?)

「スコットランド軍にいましたね」

「はい」(うそだろ、超能力者か)

「駐屯地は、西インド諸島のバルドスでしょう?」

「そのとおりです」男は空いた口が塞がらない

ベルは超能力を使ったわけではありません。

男の仕草や態度から糸口をつかみ、彼のプロフィールを見事に当てたのでした。

種明かしすれば、

診察室に入るとき、礼儀正しく敬礼をした。その敬礼の仕方が陸軍方式でした。

その敬礼の癖がとれていないということは、除隊したばかりだと推測できる。

彼は「象皮病」にかかっていて、それを見てもらいにやってきました。

象皮病は、西インド諸島の風土病です。

そして、そこに駐屯していたのは、スコットランド軍です。

ベルは、それらの情報から、

「男は陸軍に所属していて、最近除隊している

駐屯地は西インド諸島バルドス、そしてスコットランド軍だ」と瞬時に見抜いたわけです。

このように、ベルは、少ない糸口から相手のプロフィールを推測する能力がありました。

その人を読む技術は、細部をよく観察して、難しい病気を診断することから身についたようです。

ちょっとした診断の間違いが、死につながりますから。

そのベルの教え子の中に、コナン・ドイルという若者がいました。

もうわかりますよね。

コナン・ドイルは、シャーロック・ホームズの作者です。

つまり、ベルは、シャーロック・ホームズのモデルとなった実在の人物なのです。

 

この「人を読む技術」は、かなり研究が進んでいます。

アメリカの陪審員を選ぶときに使われます。

外見 どのような服装をしているか、髪型は?アクセサリーは?その場にふさわしい格好か?

態度・仕草、落ち着きが無いか、目を見て話するか、攻撃的か受け身か?

質問に対する受け答え、などなど。

人は観察眼の優れた人の前に出ると、自分の素顔がかなり見抜かれてしまいます。

実は僕もちょっとできます。

ちょっとですよ。

すべては観察することもから始まります。

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年相応に見られること

2020年10月19日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

将棋をしない人はあんまり興味がないかもしれませんが、将棋観戦はけっこう楽しいです。

それは、プロの解説者がいるからです。

形勢が有利か不利かはソフトにかければ良いのですが、

なぜ、その手を指したのか、理由付きで知るためには、プロの解説がやっぱり良いですね。

でも、長いでしょ。将棋の観戦って。

だから、時間があまって暇なんです。解説者が。

そこで、解説者の雑談が始まります。

その雑談が地味に面白い。

たまたま見てて笑ってしまったのが、貞升南女流棋士の悩みです。

彼女の悩みは、年相応に見られないということでした。

一般的に、若く見られると嬉しいと思いますが、男の場合、微妙です。

若く見られると、ちょっと舐められる感じがするからです。

僕はむかしは若く見られる傾向にありましたが、最近は年相応に見られます。

落ち着きが出てきたからですね。

皆さんはどうですか?

貞升さんの話がおもろいので、ちょっと聞いてみてください。

誰だろう。彼女をいじめた犯人は。

たぶん、山ちゃんですね。山崎隆之八段だと想います。

ははは、悪いやつだ。

【将棋】将棋中継の功労者 貞升南女流の抱える深刻な悩みとは…?

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則天去私について

2020年10月18日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

夏目漱石は、「文学の哲学的基礎」の中で、人の精神作用は「知、情、意」の3つがあるといっています。

知とは、論理です。

世界を論理的に捉えようとするわけですね。たとえば、哲学者・科学者です。

情とは、感情です。

世界を見たときに、心の動きに敏感な人です。たとえば、文学者・芸術家です。

意とは、意志です。

自分の意見を押し通して、世界を変えていこうとする人です。たとえば、軍人・政治家などです。

草枕の冒頭は、この3つの関係を見事に表現しています。

「山を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情にさおせば流される。意地を通せば窮屈だ。とにかく人の世は住みにくい」

つまり、論理的に物事を進めていくと、必ず衝突が起きます。

かといって、感情で物事を進めていっても、自分を見失って流されてしまいます。

でも、自分の意見を押し通そうとすれば、人に嫌われ窮屈な生き方になります。

どのようにしても、世間で生きていくことは大変だ、と漱石は言っています。

そこで、あの有名な「則天去私」という言葉が生まれたのでしょう。

「天に則って、私を去る」ということです。

何言ってるんだと思われるかもしれませんね。

たぶん、こういうことだと思います。

天に与えられた運命を受け入れること。

そのことによって、私が消え自然に生きていける、ということですね。

面倒なことや不幸なことにあった時、僕たちは自分の感情を捨てきれません。

どうやってそれを受け入れていくのか。

「明暗」は即天去私の思想を表現しようとした小説だと言われています。

何十年も前に、「明暗」読んで、感動したことがあります。

その感動は、普通のカタルシスではなく、人間ってそういう嫌なところがあるよな的な、変な感動です。

主人公が日常のささいな出来事に巻き込まれていきます。

登場人物すべてが、自分たちのエゴで動いている。

どう折り合いをつけていくのか?と思っているうちに、物語は終わってしまいます。

それは、作者の漱石が死んでしまったからです。

小説は、未完成ながら傑作といえるでしょう。すごくいい作品です。

しかし、即天去私という思想は、結局示されませんでした。

僕は、すごくエゴの強い人間です。

しかし、最近は、受け入れるということがすこし分かってきたような気もしています。

たとえば、老いです。

筋トレをして若さを保っていますが、必ず老いには負けます。必敗です。

しかし、受け入れるしかない。受け入れた上で、頑張っていく。

そこに悲しみはありません。

そういうふうに自然に振る舞えるようになってきました。

ショーパンハウエルも言っています。

「強い人間は運命を嘆かない」と。

即天去私の境地には、たどり着けませんが、運命を受け入れる強さはちょっとは身についたかな。

そうだといいんですが。

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AWAEK 

2020年10月17日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

人間とAI(人工知能)の関係を考える上で、将棋における将棋ソフトの存在を避けては通れないでしょう。

2015年に、将棋棋士と将棋ソフトの真剣勝負が行われました。

電王戦ファイナル、五番勝負です。

もう、五年も経つんですね。時間の流れが早すぎます。

今となっては、もう人間である将棋棋士は、ソフトの足元にも及びません。

ソフトは人間の能力を遥かに超えてしまいました。

しかし、当時は人間とソフトの力は拮抗していました。

正確にいうと、ちょっとソフトが強いのではないかというレベルでしたね。

それで、人間2勝、将棋ソフト2勝 

2対2のタイになりました

そして、最後の対局。

将棋ソフトは、コンピューター同士の大会で優勝した最強のソフトAWAEK。

対する人間は、阿久津八段です。

結果は21手でAWAEKが投了し、阿久津八段が勝利しました。

ただ、その勝ち方に、多少の問題が残りました。

ソフトの弱点をついた戦い方で、いわゆるハメ手といわれるものでした。

僕の予想ですが、正々堂々と戦っていたら、阿久津八段は負けていたのではないかと思います。

だから、いろんな葛藤があったでしょう。

しかし、阿久津さんは、ソフトの弱点をつく手順を選びました。

プロの将棋棋士として、勝負師として、何が何でも勝ちにいく戦い方をしたわけです。

当時は、プロ棋士がソフトに負けてはならないという雰囲気がありましたからね。

まだ、人間とAIが対立していた時代のことです。

今は、将棋棋士とAIは共存関係にあります。

今のトップ棋士は、将棋ソフトを活用しなければ、勝ち続けることができません。

あの天才藤井くんは、まさしくAI時代の申し子です。

 

古き良き時代、人間とAIが対立していた頃の最後の戦いが、映画になりました。

AWAEKという映画です。

なかなかかっこいい映画に仕上がっています。

プログラマー役の吉沢亮さんは、けっこうイケメンですね。

ちょっとうれしくなって、映画の紹介をしてしまいました。

 

吉沢亮主演、常識破りのAI将棋描く『AWAKE』予告編

 

 

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筋トレとがんの関係について

2020年10月16日 07時00分00秒 | 身体・健康・筋トレ

今日は筋トレと健康の話です。

アメリカのスローン・ケタリング記念がん研究所は、2013年に世界で初めて「筋トレとガンの関係」を明らかにしました。

トレーニングを週一回以上行っている人は、行っていない人に比べ、ガンの死亡率が33%減少します。

それどころか、すべての病気の死亡率が23%減少するそうです。

トレーニングが死亡率を減少させるのは、次のことが理由です。

・トレーニングによって血圧が低くなる
・糖尿病になりにくい
・全身の炎症が少なくなる
・うつの症状がなくなる
・認知症になりにくくなる
・筋肉量が維持・増加されることによって、動ける体になる


ただ、問題は、筋トレをする気にならない、もしくは続かないということです。

筋トレを始めた人の中で、一年間続けられる人は、わずかに4%に満たないそうです。

始めるだけでもすごいですが、続けるとなると、かなりの努力が必要になります。

でも、筋トレは健康にいいので、やらない理由はないでしょう。

もし何かをやっていたら、頑張って続けてください。

もし何もしていない場合です。

提案なんですが、20秒プランクはどうでしょうか?

一日、たった20秒です。それを一ヶ月続ける。

一ヶ月続けたら、ちょっと秒数を増やして、もう一ヶ月続ける。

これだけでオッケーです。それを一年続けてみましょう。

プランクで、体幹の筋肉が効率よく付きます。簡単できつくはないです。

一般論ですが、何かを始めるコツは、

まずは、何があってもこれだけはやるという最低ラインを決めることです。

できるだけ小さい目標がいいです。

そして、それを続け、とにかく習慣づけることが大事です。

習慣になったら、しめたものです。

習慣になったとき、あなたは力を手にしたことになります。

そして、それがいずれ大きな力になるでしょう。

そもそも、プランクが、何かわからない人がいると思いますので、動画を貼っておきますね。

【1日目/20秒】30日間プランクチャレンジ

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突然の死について

2020年10月15日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

死は、なんの前触れもなく、突然やってきます。

もちろん、自分もいつか死ぬことになるでしょう。

今までも色んな人の死を見てきました。

その中でも、自分の近しい人の死は、悲しみよりも、ただ驚くだけでした。

ほんとうにびっくりします。

なぜだかわかりませんが、悲しみはずーっと後にやってくる。

何ヶ月も経って、忘れた頃に悲しみはやってきます。

心が自己防衛しているのかもしれませんね。

でも、僕は悲しみのことなんてほとんど考えたことはないんです。

まったくね。

僕が感じるのは、なんていうかその人の温かさです。

その人と過ごした愛のある日常です。

僕はただその人のことがすごく好きだったんだなぁと思うだけです。

その人と過ごしたいろんな出来事を思い出した時、はじめて激しい感情が心の中から湧いてきます。

その激しい感情が、悲しみと呼ばれるものなのかもしれません。

でも、やっぱり、僕にとってそれは悲しみではなく、愛なんですね。

死について、長々と話してしまいました。たまにはいいでしょう。

ところで、今日の本題は猫の話です。

それも一度も会ったことのない猫のことです。

僕はYou Tubeで猫の動画をよく見ます。

その中でも一番好きなのが「タイピー日記」です。

黒犬が一匹、黒猫が一匹、キジトラが一匹の三匹の犬猫動画です。

マツコデラックスさんもこの動画が好きみたいです。テレビで紹介されてましたね。

今では人気動画になってしまいましたが、僕はそうとう昔からこの動画を見ていました。

最初の犬を飼う前からです。ちょっと自慢かな。

黒犬と黒猫が本当に可愛くて、この動画を見るのが、毎日の癒やしタイムでした。

それで、最近、キジトラが加わりました。

キジトラは、ネズミ捕りにかかって、そのまま捨てられていました。

それを、タイピーさんが拾ってあげたんですね。

その拾うところの動画を最後にアップしておきます。

それで、最近、このキジトラがけっこう大きくなって、かわいくなってきました。

名前はデンちゃんです。食いしん坊のデンちゃんです。

荒っぽい性格も、やっと穏やかになり、みんなと仲良くできるようになったきたところでした。

そのデンちゃんが、昨日、突然、死にました。

理由はわかりません。

まだ、小さい子猫ちゃんでしたが、毎日、ほっこりする時間をありがとう。

君の成長する姿が、僕のささやかな楽しみだったよ。

短い命でしたが、デンちゃんのご冥福を心からお祈りしたいと思います。


野原にボロボロになって動けない子猫がいたので救出した結果。

デンを可愛がってくださった皆様へ。

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ちょっとミスをした

2020年10月14日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

一昨日、「まいばすけっと」っていう小さいスーパーに入りました。

たしか「まいばすけっと」は、関東と北海道にしかないと思います。

違ってたら、すいません。

商品は限られたものしかありませんが、空いてるし、近くにあるのでよく使います。

他の大型のスーパーに行くと、混んでいて、並ばないといけないので、好きじゃないんです。

それで、あれこれ買ってレジに行った。

財布を出そうとしたところで、財布がないことに気づいた。

あれ、さっき持ってたけど、どうしたっけ。

あっ、自転車のかごの中だ。

「えーっと、財布を自転車のところに忘れてきたんで、取りに行きますね」

そうレジのおねえさんに告げると、ダッシュで自転車まで走っていきました。

ふうぅ、あったよ、財布。盗まれなくてよかった。

それでレジに行って、「すいませんでした」と言って、会計をしました。

レジのおねえさんは愛想がなくて、冷めた目で僕を見ていました。

全然、おねえさんは悪くないんですよ。悪いのは僕ですからね。

でも、ちょっとだけ、笑顔が欲しかったな。

それで、デビットカードで支払いをしました。

僕の中にあった恥ずかしさが、その場をすこしでも早く去りたいと思わせたのでしょう。

一瞬、デビットカードを抜くタイミングが早くなってしまった。

それで、「認識できません」みたいな表示が出てしまった。

仕方なく、もう一回カードを差し込んで、支払いを済ませました。

家に帰ると、スマホにメールが来ました。

デビットカードの支払いのメールでした。

でも、同じメールが2通来ている。なぜ?

メールを開けてみると、同じ金額の支払いが2回されている。

銀行の口座を確認すると、2回引き落とされていました。

はぁー、面倒なことになったな。

すぐに電話して、その旨を店員さんに話をしました。

話をした彼はバイトで、いま店長がいないので、後で伝えておきますとのことだった。

それで、次の日、店長から電話が来た。

「確認しましたが、うちの店では支払いは一回になってますので、カード会社に連絡してください」とのことだった。

おいおい、たらい回しかよ、厄介なことになったな。

そう思って、もう一回、銀行口座を確認すると、二重払の分は、ちゃんと払い戻されていました。

いったい、何だったんだろう。このドタバタは。

でも、わかってますよ。

悪いのは、僕が財布を自転車に置きっぱなしにしたことです。

ちょっとしたそのミスがほかのミスを誘って、皆さんに迷惑をかけたんです。

だから、ミスをしたら、一旦冷静になって、その連鎖を解かなくてはなりません。

ミスがまた大きなミスを呼び込みます。

まあ、良い教訓ですね。

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ヘーゲルとベートーベンの第九

2020年10月13日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

昨日はヘーゲルの話をしました。

ヘーゲルはドイツ哲学のスターです。1770年生まれです。

ドイツ・クラッシク界のスターといえば、誰を思い浮かべますか?

スターはたくさんいますが、大スターといえば、ベートーベンでしょう。

実はベートーベンも1770年生まれです。

両者に面識があったかは不明です。

しかし、ベートーベンはヘーゲルから思想的な影響を受けていたのは間違いなさそうです。

昨日は 正・反・合の弁証法の話をしました。

実は、ベートーベンの交響曲第9番が、弁証法的なのです。

これは偶然ではないでしょう。

余談ですが、この世に完璧な出だしがあるとすれば、それは第九の出だしだと思います。

聴いた瞬間、魅了されてしまいます。

さっき聴きましたが、もうやられてしまいました。

それはそうと、第九の一楽章、二楽章、三楽章にはそれぞれテーマとなるフレーズがあります。

そのフレーズが弁証法と関係があります。

つまり、この各章のフレーズが、弁証法におけるになるわけです。

あくまで、僕のイメージですが、第一楽章のテーマは、誕生です。

この世に生を受けた歓びです。

第二楽章は、成長です。どんどん人生を進んでいきます。

第三楽章は、平和な静寂。いろんなことを経験して、穏やかな境地に至ったようです。

しかし、第四楽章で、重苦しい旋律のチェロとコントラバスが、各楽章のテーマを否定していきます。

このチェロとコントラバスがになります。

僕がさっき完璧な出だしたと言ったフレーズも、チェロとコントラバスに否定されてしまいます。

そして、それらのテーマを否定した後、あの有名な「歓喜の歌」が出現してくるのです。

否定という言葉は、すこし強すぎるかもしれません。

チェロとコントラバスは、「人生に満足しないで、まだまだこれからだから」と言っているのかもしれません。

その第四楽章のテーマ、歓喜の歌が、になります。

第四楽章は、各楽章のテーマをアウフヘーベンし、この世に生を受けた歓びを表現しているです。

これらのことを頭に入れて、第九全体を聴くと、その構成がよく理解できます。

でも長すぎて聴く時間がないでしょうから、

各楽章のリンクを貼っておきましたので、出だしの一分くらい聴いて、

その上で、第四楽章の最初の五分だけでも、聴いてみてください。

そうすると、ベートーベンが弁証法的手法で、人生を語った壮大な構想に驚かれるでしょう。

ベートーベン 第九 第四楽章「合唱」【歌詞訳付】Beethoven's Ninth final movement

 

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バームクーヘンではなくアウフヘーベンです

2020年10月12日 07時00分00秒 | 社会・政治・思想哲学

僕はバームクーヘンが大好きです。むしゃむしゃ一本食べたいです。

あれ、意外と簡単に作れるの知ってました?

キャンプ場でホットケーキを作ろうと思っていたら、フライパンを忘れた。

どうします?

そこで、しっかした木の棒を見つけ、それにアルミ箔を巻きます。

それにホットケーキのもとをつけて、炭火で焼きます。

焼けたら、ホットケーキのもとをつけて、また焼く。

その繰り返しです。

つけては焼いて、つけては焼いてすると、ああいうふうに年輪みたいになります。

簡単でしょ。

しかし、今日はバームクーヘンではなく、アウフヘーベンの話です。

ドイツの哲学者、ヘーゲルが唱えたものです。

対立する2つの物事を、一つの次元に持ち上げることです。

(テーゼ)に対立する(アンチテーゼ)をぶつけて、そこから(ジンテーゼ)を導く。

この正・反・合の流れを弁証法といいます。

おい、お前、何いってるんだよ、と思ったでしょ。

大丈夫です。説明しますから。

それでは、ネットであった例をアレンジして紹介しましょう。

正 僕はコーヒーが好きだ。でも、飲みすぎて胃が痛くなる

反 妻が健康のために牛乳を飲んだらどうかと提案した。

合 そこで、僕は牛乳を入れたカフェオーレを飲むことにした。

わかりました?

この具体例を、読んでから上の抽象的な文を読み返してみてください。

その、最後の解決案がアウフヘーベンです。

ヘーゲルは、このようにして歴史は進んでいくと考えました。

正がある。それに反する意見が存在する。それをぶつけて議論する。

そして、解決策を見つけ、世の中はいい方向に発展していく。

僕はヘーゲルをあんまり読みません。難しいからです。

でも、こういうポジティブな歴史観はすごく好きです。

実際に世の中がそうなってると思いたいです。

アウフヘーベンしていい方向に進んでいく。

しかし、それにはきちんとした反対意見と議論が必要ですね。

ちなみに、最初のバームクーヘンの話は、アウフヘーベンになってるの気づきましたか?

正 ホットケーキを作りたい

反 フライパンを忘れて作れない

合 そこで、バームクーヘンを作る

こんな感じで、世の中は進んでいくのでした。


追伸 いいですか。これは罠ですよ。気をつけてくださいね。

なんだっけ、あのヘーゲルの哲学の?

そうやって思い出そうとすると、必ずバームクーヘンが頭をよぎります。

バームクーヘンバームクーヘンバームクーヘン。


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