一週間くらい前に、仕事中に車がパンクした。
突然、ガタガタいうから何かと思ったら、左の前タイヤの側面に大きな穴が空いていた。
理由は分からない。
ちょっと前に、街路樹を伐採していたところを通り過ぎた。
そのとき、そこの大きな枝を踏んづけたので、それかもしれない。
もしかしたら、悪いやつのいたずらかもしれない。
どちらにしても、仕事中にパンクしたのは、初めてのことだった。
いろいろ大変でしたが、長くなるので、細かいことは省略します。
それで、今日です。
僕は、道路から左折して、歩道を渡り、区の施設の大きめの駐車場に入ろうとしていた。
そのとき、歩道を渡って、駐車場に入る手前で、何やら工事をしていた。
そう言えば、水道工事するって言ってましたね。
ちょっと大きめな長い溝があって、木の板が橋のように2枚かけてあった。
板がかけてあるということは、まあ、そこを渡れってことでしょう。
僕は徐行してそーっと車でそこを渡った。
すると、突然、ガタンと音がした。
木の板が外れたのだ。
サイドギアを引いて、車から降り、状況を確認した。
左側の前タイヤは溝を超えていたが、右のタイヤが溝にハマりそうになっていた。
僕が焦っていると、工事の責任者的な人がやってきた。
「すいません、外れましたか?」そう言った。
ちぇっ、外れましたか、じゃないよ。
車が大変な事になってるじゃん、と心のなかでつぶやいた。
決して表には出さない。怒っても良いことはない。がまんがまん。
だって、手伝ってもらわないといけないからね。
その責任者は、謝ってオロオロするばっかりで、役に立ちそうもない。
もう時間もないから、僕が強引に車を動かそうとした時、
真っ黒の顔をして、頭がボサボサのいかにも土木作業員ですという風貌のオッチャンがやってきた。
正直、小汚い感じだった。すいません。でも、鋭い目をしていた。
オッチャンは車を一周りして、フーム、ここをがこうなってあのタイヤがこうなってるからね。
「じゃあ、あなた、こうやってハンドルきって、バックして。オレはこの板の上に乗ってるから」
そう言って、僕に指示した。僕は言われたとおりにして、バックした。
車はスーッと溝から脱出した。
すげー、オッチャン只者ではないな、と僕は思いました。
ほんと、人は見かけによらない。風貌に惑わされてはいけません。
それから、もし僕が癇癪を起こしていたら、あんなにフレンドリーにしてくれたか分からない。
ムカついても、一瞬、我慢するのが大事です。
まあ、災難でしたが、学ぶところもありました。
そういう話でした。