崖っぷちロー

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東京都青少年健全育成条例と表現の自由問題6

2010-12-16 23:28:45 | ニュース系
 東京都青少年健全育成条例改正案可決に対しては、角川書店など大手出版社が東京国際アニメフェアへの参加拒否を表明していたが、更にアニメ制作会社へも不参加要請が行われるなど抗議活動の規模が拡大する様相を呈しており、これには菅首相も言及せざるを得ない状況となっている。

参照:アニメフェア、集英社が制作会社に不参加要請
参照:菅首相、ブログで都条例に言及 「アニメフェアが東京で開催できない事態にならないよう努力を」

 このような動きに対して、東京都の担当者は以下のような反応をしているとのこと。
 ニュース23クロス」の取材に対し、「アニメフェアへの参加拒否は理解に苦しむ。子供を守るための条例であって、このような形(参加拒否)になって非常につらい」と答えています。
 参照:http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4601332.html(引用元記事消滅)
     →http://tokyo-ethno.jugem.jp/?eid=3536

 規制する根拠も極めて薄弱であると言わざるを得ない状況の中、本条例改正案は本当に子供を守るためのものだったのか。陰謀論に陥ってはいけないが、更に検証する必要があるだろう。その意味で、愛媛新聞社の下記の記事はポイントがまとめられている。

 今回の改正論議が一貫して行政主導で進んだことから、摘発強化に重点が置かれたのは明白だ。条例を所管する都の青少年・治安対策本部は警察幹部OBがトップを務め、警察庁出向者もいる。
 親が有害と感じるものを子から遠ざけたい思いは自然だが、懸念はたいてい取り越し苦労である。表現物の性的描写と実際の性犯罪とは何ら因果関係 を見いだせないとするのが定説だ。何が有益かを判断する力は、家庭や地域が学びの機会を与え、多様な情報に触れる中で子自身が磨いていくものだろう。
 この条例が守るのは子ではなく、親のかりそめの安心、警察の威厳ではないか。

 参照:都の漫画規制条例 守ったものは子ではなく大人


 また、以下の記事では、都議会本会議に傍聴に来ていた14歳女性の意見が掲載されている。14歳女性といえば、まさに本条例が守ろうとしている「青少年」に該当する人間である。客観性のある資料というわけではないが、一つの参考になるだろう。
 「もうホント、ふざけるなって感じです。私は青少年っていうか未成年なので、本当に(私たちの気持ちを)無視しているとしか言いようがない結果ですね」
 参照:「ふざけるなっ」14歳女子も怒る都条例 「議会傍聴者」に意見きいてみた


*** 
 この都議会本会議でも傍聴者に取材した記事を掲載しているのは、総務委員会に引き続き、ニコニコニュースである。既存の新聞社や通信社ではなかなか配信しにくいであろう「やわらかい」記事であるが、こういう記事にこそ新しいニュースメディアとしての価値があるのではないだろうか。


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