今月の藤子・F・不二雄大全集は、海の王子、エスパー魔美の2冊です。
海の王子 (2)
この第2巻は、週刊サンデーでの連載終了までを収録していて、その後、サンデーの別冊や、学年誌で連載され、そちらは全集の第3巻に収録されるそうです。
3巻が出たら、読み始めようか…
☆
エスパー魔美 (3)
魔美かわいいよ魔美…というわけで、今回はめずらしく読みました。
小道具としてラジカセがよく登場するんですが、ああなるほど、そんな時代だったのでしょうか。全集第3巻は、「マンガくん」1978年3号~16号に掲載された作品を収録しています。
■ ヤミに光る目
「おのれ放火魔、このうらみはらさでおくべきか~。」というセリフは、藤子A先生の「魔太郎がくる」を思い出します。ところで、ATOK2009は、「魔美」は変換できるのに、「魔太郎」は変換できないのか。
段ボール箱に「off course」「invitation」とか書かれています。先生もしくはスタッフで、好きな人がいたんでしょうか。
■ 雪の降る街を
これの扉絵は、藤子・F・不二雄 複製原画集にも入ってました。お気に入りです。
魔美の“仕事中”の姿が、多数、描かれています。
藤子F先生が得意なタイムトラベルを、超能力とからめて、うまい具合に取り入れています。
■ 大予言者あらわる
高畑の入浴中に魔美が飛び込んでくるシーンがあります。これは、ドラえもんでの、のび太としずちゃんの、逆パターンですね。なかなか味なことをしてくれるじゃありませんか。
ところで、この話は、2月27日に地震が発生することを予知しています。なんという偶然
■ 高畑くんの災難
足がぐるぐる、口には食べ物。これぞ漫画だなぁ。
■ 人形が泣いた?
人形芝居のお話。「夢だけじゃ腹はふくれない」というセリフに、なんとなく重いものを感じました。この作品は、読み終わった後にも余韻がつづく感じがしてて、とてもいいんです。キャラクターのセリフではなく、ナレーション風になっているところとか。
ところで、これって、映画の「星空のダンシングドール」の原作かな。
■ エスパー危機一髪
まじで、危機一髪です。かなりハラハラドキドキ。
これにも、これぞ漫画だ!と言える定番の描写がありますね。
■ 地下道おじさん
この話で、「一点豪華主義」という言葉を覚えました。
「見えないところのおしゃれもだいじなのだ。」と言いながら下着を選んだり、化粧をしている魔美。う~ん、これぞエスパー魔美らしさじゃないかと。
「なーんちゃって!!」というセリフ、かつて流行した噂の「なんちゃっておじさん」のことかと思いますが・・・よく知りません。
ところで、今回読んでみて、なんとなく、初期の美味しんぼを思い出しました。今の銀座って、昔とは違うのかな?
■ 名犬コンポコポン
コンポコがめずらしく大活躍(?)します。
■ 凶銃ムラマサ
改造モデルガンのお話。藤子F先生は、拳銃とか好きそうだなぁ。
■ オロチが夜くる
魔美が、蛇男の子をみごもる!?
へびよけのおまじないは「ABCD」です。
■ 学園暗黒地帯 前編・後編
めずらしく、前後編に分かれています。
応援団の団員の一人が石ノ森章太郎に見えて仕方ないんですが。
後編では、ワンダーガールが登場。
■ 恋人コレクター
あー!魔美が、魔美が、おそわれる。あぶなーい。
ところで、このパカラン、パカランと音をたてる靴って何もの?
■ サマー・ドッグ
名作ぞろいのエスパー魔美の中で、サマー・ドッグは上位に来る、名作中の名作です。サマー・ドッグとは…、 夏を別荘で過ごす人たちの中に、別荘にいるときだけ犬を飼って、都会へ帰って行くときに、犬を置き去りにする、そんな人がいる。その置き去りにされて野犬化した犬のこと…、だそうです。
ハッピーエンドと思いきや… このお話の終わり方は、重いですね。後々まで、心の中に残り続けます。
☆
第9回配本(3月25日)は、ドラえもん(6)、オバケのQ太郎(5)、パーマン(6)です。
■ 過去記事