テツの部屋B

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国立科学博物館:魚類1

2016-10-23 | 魚類の化石
国立科学博物館は、素晴らしい魚類の化石コレクションを所蔵している。


2、魚類

2-1、無顎類



ドレパナスピス(Drepanaspis sp.)。デボン紀。ドイツ。

顎の無い魚ということは、口が開きっぱなしということだ。復元図を見ると、口を開けた時のジンベイザメになんとなく似ている。

ドレパナスピスは、板皮類と同様に、半身が鎧のような骨で覆われた、いわゆる甲冑魚である。

甲冑魚のドレパナスピスとは全く似ていないが、無顎類は現在でも生き延びており、ヤツメウナギがその一種として知られている。ヤツメウナギは、世界中に生息しており、日本では、北海道、秋田、山形、新潟などで捕れるらしい。


2-2、棘魚類



アカントーデス(Acanthodes sp.)。ペルム紀。ドイツ。

棘魚類は古生代末(ペルム紀末)に絶滅した魚類の一グループ。普通の魚は鰭の中に骨がたくさん入っているが、棘魚類は、棘状の骨が1本しか入っていない。

復元図


2-3、板皮類



コッコステウス(Coccosteus sp.)。デボン紀。イギリス。

板皮類はデボン紀に繁栄し、デボン紀末に絶滅した魚類の一グループ。甲冑魚。下のダンクルオステウスが有名で、頭骨しか化石化しないのかと思っていたが、このコッコステウスの化石には背骨がはっきりと残っている。

復元図




アステロレピス(Asterolepis sp.)。デボン紀。ラトビア。

復元図




ダンクルオステウス(Dunkleosteus terelli)。デボン紀。アメリカ。

テツが子供のころは、もっぱらディニクチスと呼ばれていた。巨大魚であったことは間違いないが、後ろ半身の骨が、おそらく軟骨であったため、化石として見つかっておらず、正確な全長が明らかではない。

復元図


2-4、軟骨魚類



(左)レバノプリスティス(Lebanopristis sp.)と(右)リノバトス(Rhinobatos sp.)。白亜紀。レバノン。

レバノプリスティスはノコギリザメの一種でリノバトスはエイの一種。軟骨魚類の多くは、今も昔も姿が変わらないので、化石を見てもあまり面白くない。




オルタカントゥス(Orthacanthus senckenbergianus)。ペルム紀。ドイツ。

淡水生のサメ。復元図を見ると、サメというより巨大なナマズのようだ。それにしても、軟骨は化石になりにくいのではなかったのか?この化石では小骨がしっかり残っているがなぜだろう?




オルタカントゥス(Orthacanthus senckenbergianus)。ちょっと拡大。




オルタカントゥス(Orthacanthus senckenbergianus)。頭部を拡大。

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