のびたとブレイク

生き生きと第三の人生を歩んでいます
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想い出蘇る 三陸鉄道乗車記念のミニ大漁旗

2012年06月23日 09時30分40秒 | 旅行

東日本大震災が来る前 三陸沿岸は観光の名所を訪れる方が多かった
リアス式海岸の美しさと その海から獲れる多くの海産物が魅力である
私も添乗の仕事で 何回か三陸にお客様をご案内した

初めて ここを訪れたのは まだ国鉄の時代 青春18切符で乗った
山あいを縫うように そして時折 海が見える果てしなく長いローカル線だった
直通列車は無く 各駅停車が 時間を忘れて走っていた
 
宮古では私の好きなウニの2段重ねを食べた
市内にある市場も見学に行く
夕方になると 何処も店を締め 飲み屋やさんしか開いていない

田老の海岸を歩く 近辺では鮭の遡上もある
堤防が津波予防の為に ものすごく高く聳えているように見えていた
津波の際の避難路の明示があるのを覚えている

それが あの津波に襲われ 乗越え 砕けていくなんて思っても居なかった
ここだけではない 歩いた観光地が みな姿を消していった
自然の怖ろしさを 全世界に警鐘を鳴らした

18切符では 学生さんは四国から秋田へ里帰りで使用していた
東京へ出稼ぎに出て これから故郷へ帰る方と 列車内で話した
田野畑と言う駅で下車をして 俺の家は この斜面の上の方だと指差し別れた

田野畑も相当の惨状をニュースが伝えた
彼の男性は 上の方だから 助かったかと 心の中で祈る
妙に この方と その風景が頭の中に残っている

かなり経ってから 私は添乗員になり 三陸鉄道に乗った
女性の運転士も話題になったり 車内販売もローカル色豊かであった
時には観光用の車両が 特別に編成されて貸切になる

この鉄道は海岸近くを走っても トンネルが沢山ある
トンネルを抜けて 僅かに海を見渡せる鉄橋では 列車は数分止まる
サービスで 海の景観 山あいの集落を見せてくれるのである



私のテーブルの横に 大切にしまってあるもの
三陸鉄道乗車記念の ミニ大漁旗だ
元気に自然豊かな 匂いさえ感じる旗である

ようやく 災害で分断されたこの鉄道の復旧工事が始まった
まだ 復旧も復興も遅々として進まない面があるが 明るい光にも見える
地元の復興と そして私たちの理解と支援が永続されることを願う

途切れることの無い線路 その上を軽快に走る列車
観光客の歓声とざわめきが いつの日か訪れよう


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