(写真)チームの勝利を応援部員と分かち合う。
11月1日(日)
11月上旬にベトナムで、大学選抜の国際大会があり、20歳以下の選手として、明治大学から4名が選ばれた。GKの石田貴俊(政経2)、DFの橋岡和樹(文1)、MFの河辺駿太郎(農1)、小野雅史(政経1)。流通経済大学のグラウンドで合宿をやり、その後、ベトナムに飛んでベトナムやブラジルのチームと試合をする予定。外国のチームと戦って、経験を積み、どんどん成長してほしい。
(写真)東海大Gでアップ中の選手たち
きょうは、秦野市の東海大学グラウンドまで行き、Iリーグの関東大会の準決勝を観戦。16時30分からのナイター。明治のチームは明治U22で、相手は日大U22。かわいそうなのは日大のチームが昨日も試合があったことだ。野球と違い、連戦はきつい。
でも、試合ではそんな温情は禁物だ。若者は気持ちひとつで、不可能なことも可能にすることができるのだから。
試合は、明治が堅い守備からボールをサイドにまわし、右からSB橋岡和樹(文1)、左からSB袴田裕太郎(法1)が盛んにオーバーラップを計り、再三ゴールに迫る。それに対して、日大はDFとGKのあいだにボールを放り込んできて、FWの選手を数名走り込ませる戦法。どちらかといえば、駒大の強引なやり方に似ている。明治のCB山崎浩介(商2)と辻拓也(商1)がどこまで踏ん張れるか。
前半25分、バイタルエリアでのパスまわしで、金原唯斗(農2)が左から狙いしましたシュートを放つ。ボールは右上のネットに吸い込まれる。待望の先取点。その直後に、日大がバイタルエリアの外、ほぼ正面でFKのチャンス。だが、相手のミスで事なきを得る。前半は、1-0で終了。
(写真)飲み物を用意するマネージャー
ハーフタイムでは、池上礼一コーチから、リスク管理をしっかりするよう、指示がくだる。栗田監督からも、自分たちの攻撃がうまくいかなくなったときには基本に忠実に! 割り切って守備を徹底するように! との的確なアドバイス。
後半が始まり、最初の10分は明治のペース。8分にはMF野田陸人(法2)がシュートを放つが、GKに阻まれる。日大は3分、18分、25分と早めに選手を交替させ、打開を計る。
後半21分、右コーナーキックを得て、菊池創太(法4)のボールに、FKの和田勇樹(国日3)がきれいに頭で合せてゴールを決め、2-0とリード。
後半30分には、日大にゴール前まで攻め込まれるが、DFが前にはいりシュートを防ぐ。後半35分を過ぎてから、池上コーチの指示通り、リスク管理をしっかりして「淡々と試合を終わらせる作業にはいる」。栗田監督も、さかんに「ゼロでおわらせろよ!」と、檄をとばす。
神川総監督が前に話してくれたことを思い出す。どうしても後半35分頃になると、選手たちの足がとまる。だから、うち(明治)は伝統的に、その時間帯にも走れるようなチームにしてきた、と。
単に身体的なことばかり言っているのではなく、メンタル面でもその時間帯でタフになれる選手が一流選手だと言いたいのだ、と素人の私は想像した。
果たせるかな、選手たちは淡々と時間を消化して、危ない場面を作られることなく、2-0で試合をしめた。
こういう真剣勝負で、選手たちはすばらしい経験を積むことができたと思う。目には見えないが、自信の面でもひとつグレードアップしたはずだ。ただ、きょう、失敗したこともあるだろう。それを練習の「おかず」に楽しんでほしい。
東海大学は自宅から往復で4時間かかったが、私にとっても、それだけの成果はあった。道中、急な坂道もあり、けっこう歩いた。帰宅してアプリの万歩計を見たら、1万2千歩を越えていた。
「私にとって、旅はくつろぎや休息のためのものではない」と言ったのは、アメリカ作家のポール・セローだ。「旅とは行動し、活動し、移動するものだ」(1)
旅をすると、頭が活性化される。だから、歩かなければいけない。
註1 ポール・セロー(北田絵里子訳)『ダーク・スター・サファリ』英治出版、2012年、83頁。