野蒜日記

折々のこと

彼女の体調が

2010-04-29 10:33:21 | Weblog
先日、同級生のM子さんから電話があった。

「体重26キロなの」

「酸素ボンベが頼りで・・・」 M子さんの息遣いが受話器を
通して聞こえてくる。

掛ける言葉も出ないほど痛々しい。


どこにも出かけられない彼女。 
そうだ、手紙を書こう。


だけど・・・ いざとなったら難しい。 
健康な人宛に書くのならば何でもないことだけれど。

それで、記憶を辿りながら幼い頃のことを書くことにした。 
国語の教科書に出ていた文章やその他。 書き次ぐうちに
とっぷりと少女の頃の自分に戻っていて可笑しかった。

「夕空晴れて秋風吹き~♪」  

いつも大声で歌いながら下校していた田舎道、今はそれが
どの辺りだったのか、すっかり様変わりしてしまっていて
判らない。

「歌を歌いながら帰るのはやめた方がいいと思います」

ホームルームの時間にH雄さんに言われた。
彼の家は道沿いにあったから当然聞こえたのだろう。

あの頃、男の子は怖かった!


そんなこんなを懐かしみながらM子さんへの手紙を書き
終えたのだった。


ああ心配! 彼女の体調が心配! 



コメントを投稿