摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

公共交通のダイエット効果

2005-10-16 13:42:26 | 社会活動
私が東京の会社に勤めていた頃の上司Sさんは、
前の会社(某大手企業)にいたときは、
常勝のトップセールスだったそうだ。
彼が移動するときは、いつも運転手付きの車か
タクシーが用意されていたらしい。
それが、私がいた会社は勢いのある会社が
新たに立ち上げる子会社とは言え、
1セールスマンにそこまでさせる余裕はなかった。
東京に来てからの彼は、
公共交通と徒歩で営業に回らなければならなかった。

だが、そのことが彼に幸いすることになった。
私が彼に会った頃、
彼が転職してからまだ1年足らずだったが、
その間に彼は10キロの減量に成功したのだ。
お昼にお弁当を2つ食べていても、である。
「こんなになっちゃったよ」とちょっと自慢げに
サスペンダーで吊るしたぶかぶかのズボンを
見せてくれた。
公共交通と歩くことの効果は、
減量だけではなかっただろう。
筋肉や心肺機能を強化したり、
血液の諸指標を正常値に保つのに役立ったに違いない。

公共交通を利用する人と
車で通勤する人の健康診断結果を比べたら、
交通政策が医療費の抑制につながるという可能性が
見出せるかもしれない。


追記:
第3回「尻毛・又丸の公共交通を考える会」の報告を書くため、
昨日録画したビデオテープから一部を議事録におこした。
だが、今日は旧美濃町線と旧揖斐線の現状調査と撮影に行っただけで
疲れてしまったので、明日以降あらためて書きたいと思う。


第3回尻毛・又丸周辺の公共交通を考える会 1

2005-10-16 00:35:49 | 社会活動
第3回「尻毛・又丸周辺(旧揖斐線)の公共交通を考える会」が開かれた。
今回は行政との懇談会ということで、
岐阜市からは交通総合政策室のK審議監が出席したが、
出席予定だと聞いていた北方町総務課からは誰も来なかった。

最初の30分ほどは、尻毛・又丸周辺の住民を中心に
市民から電車廃止後の不便や不安を訴える声があがった。
例を挙げてみる。

●雨の日にバスを15分待っても来なかったので、
子どもが「迎えに来て」とメールをよこした。
それから間もなくバスが来たので、バスに乗って帰ってきた。
●お年寄りはバスの乗り方が分からず、運転手に叱られてしまう。
先日、あるお年寄りが両替しようと何度か試したがうまくいかず、
「もう、よろしいわ!」と言って、お金を放り込んで降りていってしまった。
●電車の運賃は北方から忠節まで460円だったのに、
バスになってから760円になった。医者にもいつまで通えるか分からない。
●バスは遅れるだけでなく、早く行ってしまうこともあり、悔しい思いをする。
電車は1時間に4本あったのに、バスは1時間に1本になってしまった。

これらの声に対し、K審議監はまず法律が変わり、
公共交通の事業からの撤退が許可制から届け出制になったことと
岐阜市の総合交通政策を市民の協力で作っていることを話した。
その後、路面電車について以下のことを述べた。
●路面電車を便利にすべく、岐阜駅コンコースへの乗り入れ案、
増便などいろいろな方法を検討した。
●だが、岐阜市を含めた沿線市町の財政的に、
路面電車を支援することが厳しかった。
●岐阜市も「乗って残そう運動」や総合型交通社会実験などを行い、
市民の理解を求めたが、利用者数の減少を止められなかった。

これらの説明を聞きながら、次々に疑問が浮かんできた。
私はそれを4つにまとめてぶつけてみた。
そのやり取りについては明日書くこととする。