摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

出る杭打って、できない理由探し?

2007-01-28 23:59:51 | 行ってきました
昨日、今日と琵琶湖で一新塾の通信科の合宿に参加しました。
今までの自分の殻を破って、
何か自分のミッションを見つけたい、
夢を実現させたいというアツイ人が多いので、
いつもすごく刺激を受けます。

今回は、11月から加わった19期生も一緒。
それぞれのプロジェクトを立ち上げる前なので、
私たち18期生はアドバイスをする立場が多くなりました。
名古屋からの19期生3名は、
それぞれ興味のある分野が教育、医療、まちづくりと異なりましたが、
共通して必要となる、地域の多様な主体と協働するノウハウを
獲得していこうということになりました。
このテーマなら、今私たちがやっている
市民が主体的に必要なサービスを自らつくり出していくための
プロジェクトでも、一緒にできることがありそうです。


合宿は少し早めに抜け出して、
14時からは若手行政職員の勉強会、ぎふRに参加してきました。
なぜ行政職員の勉強会か?っていうと、
G-netの秋元さんに誘われたから。。というのはきっかけで、
やる気のある若手行政職員って、どんな人たちだろうと
やじうま根性で見に行ったのです。

今日のゲストスピーカーは、西宮市の杉田水脈さん。
下のお名前は、なんとこれで「みお」さんと呼びます。
私とほぼ同年代のしなやかだけど、パワフルな女性です。
積水ハウスの営業でバリバリ働いていたけど、
今のおつれ合いと一緒に休み(土日)がとれる職につきたくて、
市役所に転職されたそうです。
そして、若手議員の前向きな提案に、
お決まりの「検討します」で答える
自分たち職員のあり方に危機感をおぼえて、
自主勉強会を立ち上げたのだそうです。
2005年9月から2006年1月までは、
「西宮スーパー公務員塾」という
勉強会を企画・運営するようになりました。

こう書くと、「わぁ~、前向きでやる気のある人だなぁ」って
感心されたり、「がんばってるね!」と言われるのが、
フツーの世界だと思いませんか?
ところが西宮市役所では、最初は「いいこと始めたな」
のようなことを言っていた幹部が、
だんだんこの活動を煙たがり、締め付けるようになり、
最後の発表会には係長である杉田さんや仲間以外、
「長」がつく人は誰も来なかったそうです。
2ちゃんねるでは、名指しで非難されたりもしたとのこと。
それを書いてるのが、役所内部の人らしいというから、
たまりませんねぇ。。

私が今日参加したぎふR自体、2ちゃんねるで
すごい中傷をされてます。
やる気がある人ががんばってるの見て、
「売名行為だ」とか、中傷書きまくるのってどうよ?
やはり田中真紀子さんの言葉じゃないけど、
役所は魑魅魍魎(ちみもうりょう)の住む世界なのか???


新しいプロジェクトのテーマを、
「地域での多様な主体との協働」と決めた矢先の
この発見。
協働の相手は、よくよく選んだほうがいいのかもしれません。



追記:
杉田さんの講演の後のディスカッションは、
みなさん真剣に話し合ってましたよ。
ただ、先日加藤哲夫さんが言ってた
「行政職員はできない理由を探す天才」という言葉に、
すごく納得させられる場面もありました。。

「出産のためには女性の仕事が必要」 by スウェーデン政府

2007-01-26 18:34:47 | 行ってきました
昨日の午前中は、名古屋のシネマスコーレという映画館で、
「無名の人-石井筆子の生涯」という映画を見て、
午後はウィルあいちで、「男女共同参画政策研究セミナー」に
参加してきました。
なんだか男女共同参画三昧の一日でした。。

映画のレビューは別途書くとして、
政策研究セミナーについて。
自治体への政策提言ができるよう、
6日間のシリーズでやってくれるのだそうです。
あいち男女共同参画財団が実施するものですが、
市民の力を育てようというやる気が感じられます。
男女共同参画の政策提案書を作るための
以下のような作業をワークショップで学びます。

・現状の把握
・問題点の発見
・研究の設計
・スケジュールと分担
・調査
・検討
・提言に向けたまとめ

これらを実際に提案書を作りながら学んだ後、
プレゼンもするようです。
なんだかコンサルの仕事みたいな項目だなぁ。

政策提案書も事業計画も似たようなところがあるし、
政策提言について専門家から一度学んでみたかったので、
ちょうどいいと思って、受講を決めました。
それに、ウィルあいちの講座は託児が安いからうれしいです
昨日は10名くらいしか参加していなかったので、
興味ある人はまだ参加できると思いますよ。

昨日学んだことで印象に残ったのは、
ビデオで見たスウェーデンとデンマークの事例です。
スウェーデンでは、98年に出生率が1.5まで下がった頃に、
詳細な調査を行い、出生率調査報告書という資料にまとめました。
そこで出されたのは、「出産のためには仕事が必要」という結論で、
その結果、若い女性の雇用の確保に努めるようになりました。

デンマークでは、80年代前半に1.37まで落ちこんだ出生率が
2000年代前半で1.72まで回復しています。
その政策は、出生率を回復させるためのものではなく、
女性の職場と家庭の環境を整えるものだったと
国会議員が語っていました。
出生率の上昇は、結果に過ぎないと。
また手厚い育児支援を可能にしているのは高い税金負担ですが、
それを女性も支えているのです。
この20年間ほど、デンマークの男性の労働時間は減りましたが、
その分女性の労働時間が増えているので、
全体としては微増となっています。

出生率が下がったから、女性の職場環境を整えようという結論は
日本では最近でこそ少し出てきたものの、
いまだに「そんなことしたら余計生まなくなる」と
反対する声が少なくない気がします。
起きている現象の本当の原因は何なのか、
市民に望ましい方向の行動を主体的にとってもらうには、
どういう仕掛けが必要なのか、
日本の政策には、そういう分析力と構想力が
もっと必要だと思ってます。


全国初の議会基本条例を制定した議会の議長が名古屋へ!

2007-01-26 10:08:20 | 社会活動
昨年、岐阜市が住民自治基本条例検討委員を公募した時、
「岐阜市のまちのあり方に意見を反映させるいいチャンス!」と思って
応募したのですが、落選しました
岐阜市も人を見る目がないなぁと思ったものです(<-すごい自信!)

それはさておき、委員に応募するにあたって各地の住民自治基本条例や
類似の取組みを調べていましたが、
市民の代表である議会についての規定が
ほんの少ししかないものが多いことが分かりました。
行政内部から条例の制定を発案したものの、
議会(議員たち)に遠慮しているという図式が見え隠れしています。
そんな折、昨年の5月18日に、北海道の栗山町が全国に先がけて、
議会基本条例を全会一致で可決したというニュースを知りました。
なんでも、町長らの議員への逆質問や、
本会議などでの議員同士の討論もできるようになり、
町民を交えた「一般議会」も開くそうです。
今までの儀式のような議会ではなく、
まっとうな意見のやり取りができる議論の場になりそうです。

その栗山町議会の議長が名古屋で講演されることになりました。
わざわざ北海道まで視察に行かなくても、
最先端の取組みのお話が聞けると思います。
私も行ってくる予定です。

------------------------------(以下、転送・転載歓迎だそうです)
●イベント名
無党派・市民派自治体議員と市民のネットワーク
公開フォーラム「議会を変える!」

●参加費 無料(カンパ歓迎)

●開催日 2007年2月10日 午後2時~4時半

●会場 名古屋都市センター第3、第4会議室
    (名古屋市中区金山町1丁目1−1)
   ※金山総合駅前・ボストン美術館のあるビル

●講師 橋場利勝氏
(全国初の議会基本条例を制定した北海道栗山町議会議長)
●コメンテーター 岩崎恭典氏
(我孫子市自治基本条例策定に座長として関わった。四日市大
学総合政策学部教授)
  
●内容
自治体議会をどう改革するか。
住民参加型議会も視野に,
議員と市民が語り合おう
1、事例報告(40分) 栗山町議会の議会基本条例
2、岩崎教授のコメント(20分)

~休憩し、その間に参加者に意見・質問用紙に記入いただき、
回収~

3、会場からの質問をもとに橋場氏、岩崎教授の対談や会場と
の意見交換(約1時間)
等々の方法を考えています。

●終了後、場所を変え、1時間~1時間半、フリートークする
予定。

●主催:無党派・市民派 自治体議員と市民のネットワーク
   (略称・自治ネット)
●自治ネットとは
「既存の政党とは明確に距離をおき、住民の側に立つこと」を
原点に活動する自治体議員と市民の集まりです。今の自治体政
治を何とかしたいと願う市民や議員の入会をお待ちしています
。議員としての力量の向上を図る勉強会の開催のほか、意欲を
もった候補予定者への選挙手法などのサポートも重要な活動と
しています。

【公開フォーラムに関するお問い合わせ】
無党派・市民派 自治体議員と市民のネットワーク代表
海住恒幸(松阪市議会議員)までお願いします。
メール kaiju_t@yahoo.co.jp



ワークショップやりました

2007-01-25 00:58:17 | 社会活動
先日ブログに書いた、夢を絵と言葉にするワークショップ
第1回を開催しました。
これを思いついた時から、自分では
「絶対これはおもしろいぞー」と自信を持っていました。
ところが、反応が鈍かったので、
「まぁ、最初は二人でやってもいいや」と思っていたのですが、
最終的には6人の方が参加してくれました。
ちょうどいい人数だったと思います。

内容は、以下のとおり。
1.名前と今、自分がやりたいことをA4の紙に書いて、自己紹介。
2.SWOT分析。ポジティブに考えたいので、S(強み)とO(機会)を
  W(弱み)とT(脅威)より大きくスペースをとって、書き出してみる。
3.6つの箱。これは、一新塾で習った手法。
  ビジョン、現状、根本原因、今までの自分、これからの自分、対策を
  書き出してみる。

昼食も含めて、10時半から16時半までかかりました。
小さな子どもたちがあっちこっち行き交う中で、
これだけのワークショップをできてしまったってことは
みなさん、かなりすごいと思います。

今回ワークショップをやってみて気がついたのは、
みなさんすでにかなりのアイディアを内に持っているのに、
言葉にすると、ところどころ欠けて出てくるようだということです。
なので、できるだけ出てきた言葉を補強するように、
5W1Hなどの質問で、詳しく聞き出すようにしました。
だんだん私だけでなく、参加者同士でも質問が出てくるようになり、
お互いをエンパワメントするいい雰囲気ができたと思います。

今回模造紙(岐阜ではB紙と呼ぶ!)にいろいろ書き出したことは、
常に目にとまるところに張り出して、
繰り返し見直し、更新していってほしいなと思います。
そして、何より今すぐできることから始めること。
動けば、また新しい地平線が見えてきますからね。

次回は、KJ法とロジックツリーを使って、現状を分析します。
最終回は、いよいよ一枚の夢を絵と一つのキーワードにまとめます。

ワークショップは3回で終わりますが、
柳津での地域のたまり場づくりプロジェクト(<-勝手に命名)の
方向性を検討するため、あらためてKJ法のワークショップを
やろうと思ってます。
そして、3月中旬にカリスマ地域プロデューサーを招いて
私たちのアイディアをぶつけたい!
今、そんなことを画策中です。
興味ある方は、今からでも遅くないので、声かけてください!



私的地域プロデューサー論を語る

2007-01-23 00:48:40 | 社会活動
今夜は、美殿町の喫茶店、フィールドで
女性行政職員のグループのみなさんに、
「私的地域プロデューサー論」と題してお話をしました。
今回初めてする話で、ここ2週間ほど
話したいことを少しずつメモ書きしておいたものを、
レジュメにしました。
そのレジュメを載せておきます。
詳しい内容をお知りになりたい方は、お問い合わせください。
夕食会に呼んでいただいてもOKです(笑)

1. 地域プロデューサーとは
(ア) プロデューサーの定義:
(イ) 地域プロデューサーとは?私の解釈:
  地域の問題に対して、必要な資源を集めて、
  組み合わせ、解決するための戦略を策定し、
  その遂行をマネジメントする人。

2. なぜ地域プロデューサーが求められるのか?
(ア) 今、不足している資源は「人材」(参考資料:「まちづくり新聞」2007年1月5日号)
(イ) なぜ地域プロデューサーが求められるのか?

3. 地域プロデューサーの見つけ方・育て方
(ア) 地域プロデューサーの資質~私の解釈
(参考資料:
 山梨県立大学地域研究交流センター「地域プロデューサー」養成公開講座内容
 一新塾講義録(2003年6月18日)「市民プロジェクト戦略ケーススタディ」前澤哲爾氏)
① 志(理念、情熱、夢、・・・)
② センス(感性、センサー、アンテナ、好奇心、創造力・・・)=>情報の質を決める
③ 行動力=>情報の量を決める
まだありますが。。

(イ) どこにいるのか?
① 現場(地域の問題が起きているところ)
② (講座)
③ 学校??

(ウ) 初公開!私の地域プロデューサー力を鍛える方法:
① 日常的にまちを歩く(旅行を含む)
② アンテナを張って、情報を集める(書籍、テレビ、インターネット、・・・)
③ 仕事や家事以外のことを楽しむ。(特に文化的なこと)
④ HP、ブログやSNSなどで情報発信する。(しょっちゅう休んでますが。。
⑤ 買物する(評価し、投資、フィードバック。自腹を切るということ)
⑥ たとえ話を作る。

(エ) 地域プロデューサーは女向き?

(オ) 行政職員は地域プロデューサーになれるのか?
(参考資料:上野千鶴子著「老いる準備」p.157-161)


ともあれ、なんとか終わりました。
私自身の振り返りとしては、
少しずつメモを書きとめておいたおかげで
効率的な準備ができたのがよかった点で、
改善点としては、前もって参加者に宿題を出さなかったことと
名札を書いてもらうのを忘れたこと、
アンケート用紙を作っていくのを忘れたことです。
あと、時間の中であまりにも多くのことを話したので、
駆け足になってしまい、双方向性が足りなかったかもしれません。
いつものようにビデオで記録したので、
後であらためて見なおしたいと思います。


ところで、上記のレジュメにはありませんでしたが、
終わってからの雑談の中で、地域プロデューサー論に加えられそうな
ネタが見つかりました。
それは、地域プロデューサーの道具についてで、
いろいろあるとは思いますが、
私は特にかばんと靴は重要だと思ってます。
コンサルタント時代の上司もよく言っていたように、
こういう地域での仕事は「歩いてなんぼ」なので、
歩きやすい靴は必須だと考えてます。
ハイヒールとかはもってのほかですね。(パーティなどは別として)
あとカバンもそこそこ量が入るのに、
できるだけ重さを感じさせないもの、
動きやすいリュックが基本だと思います。
私の愛用は、古巣の通販会社の商品で、
「ストラップリュック」という日本女性の体型に合わせたものです。
今は2代目ですが、先代から数えて、もう10年以上使ってます。
「弘法筆を選ばず」とはいきませんね。

コミュニケーションビジネス

2007-01-22 01:49:31 | 行ってきました
今日も起業の講座に出かけてきました。
市民セクターの資源がたくさんある名古屋に
ちょくちょく出られるのも、あと1ヶ月くらい。
今のうちに、学んでおきたいこと、
調べたいこと、つながりたい人があります。

さて、今日聞いた言葉で一番よかったのは、
「コミュニティビジネスはコミュニケーションビジネス」
というものでした。
言い得て妙だと思いませんか?

私は以前から、今の商売はたとえ物販であっても、
モノを売っているのではなく、それに付随する
情報やサービスを売ることが主になってきていると
考えていました。
自分自身がすでに多くのものをネットショップで
買うようになっているので、
あえてリアルな店に買いに行くなら
何を求めるのか考えた時に、出てきた答えです。
ある経営者は、モノではなく、希望を売るとも
言ってますね。

その中で重要なのが、顧客をつなぎとめるような
コミュニケーションだと思います。
私が以前勤めていた某通販会社では、
商品のコピー自体も読み物のようだし、
カタログの半分は読み物そのもので、
そこで発せられるメッセージに共感した
ロイヤリティの強い会員に支えられていました。

今日取り上げられた事例は、東京の有限会社スピカ「麦の穂」
という自然派のパン屋さんです。
こだわりの国産小麦と自家培養酵母を使ったパン屋さんで、
オレンジページで紹介された後は、
2週間で2,500件もの注文が入って、
1日に10人分しか生産できないものだから、
「2年待たなければ買えないパン屋」として
逆に有名になってしまったところです。
ここのパン屋さんも、「スピカ通信」というPR紙を出したり、
パーティーなどのイベントをやったり、
お客さんとのコミュニケーションを大切にしています。
みなさんのお気に入りのお店も
そういうことをやっていませんか?

で、私は何しよう?
ブログやSNSなど新しいツールのほかに、
電話や顔を合わせてのコミュニケーションを
一つひとつ大切にすることかな。

制度には射程距離がある

2007-01-21 00:59:01 | 行ってきました
市民セクターでは超有名な、
NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター代表理事の
加藤哲夫さんの講義/ワークショップに参加してきました。
「市民プロデューサー論」と題した講義では、
行政の限界と市民セクターの役割に関して
かなり説明がありました。

そこで特に印象に残った言葉は、
「制度には射程距離がある」というものです。
言いかえると、「市民の活動は、制度の射程外にある」
ということのようです。
行政の制度が届かないから、
市民がまずやってしまう。
それを行政としてやることに意義を認められたら、
制度になる。

つまり、ほとんどの制度は、
もともと市民が作ったものを
行政が追認しただけのものだということです。
だから、何か自分がやりたいことがあったら、
その分野の制度について徹底的に調べてほしいと
加藤さんは言います。
制度を調べることは、
そのもとになった先人の取組みを知ることになるからです。

これは、市民セクターにいる人にとって、
ある意味、いましめの言葉です。
なぜなら、制度ができてしまえば、
ともすると制度を利用して何をするかという話に
活動・運動が変質してしまいがちだからです。
困難な運動を続けて、支援費制度という
画期的な制度を勝ち取った障がい者の運動でも、
今はその歴史を知らない人がいるそうです。
そして、歴史を知らないと、
今の運動が甘くなるそうです。

私はまだ制度をあまり知らないから
制度の射程内のことを考えようにも考えられません(^^;)
でも、先人の苦労を知るためにも
制度をもっとよく勉強しなくてはと思いました。

ケアワーカーは見た(聞いた)!定年男性のざんげ

2007-01-20 00:02:47 | 社会活動
岡崎の愛知県西三河総合庁舎で行われた
コミュニティビジネス・マッチング交流会に
参加してきました。
そこで聞いた、心があたたかくなるお話を一つ。
(細部に誤りがあるかもしれませんが
なにぶん会場でとったメモだけがたよりなので、
ご了承ください)


碧南市の有限会社デイ・サービスかなりやの小野寺敬子さんが、
日曜に事務所で一人仕事をしていると、
一人の男性が「邪魔していいかな」と訪ねてきました。
しばらく世間話をした後に、その男性は、
「定年になり、家にいるようになって、いろいろ分かってきた」
と語り始めました。
妻が10余年男性の母親を介護してきたことが、
どれだけ大変なことだったか分かったというのです。
「あいつには、もう無理をさせたくない」

ある日、男性の家でドスンと大きな音がしました。
急いで駆けつけてみると、男性の父親が風呂場で倒れていました。
それを見た男性は、とっさに「ごめん!」と言って、
風呂場の扉を閉めてしまいました。
男性は今も罪悪感に悩まされていると、打ち明けました。
座っていた回転椅子をぐるりと回し、
小野寺さんに背を向けながら。

しばらくたったある日、一人の女性が事務所に来て、
小野寺さんにぐちをこぼしました。
「うちのお父さんは、本当に役に立たない。
おじいちゃんが倒れた時、真っ先に駆けつけたのに、
扉を閉めちゃって何もしないんだから」

小野寺さんは何も話さず、心の中で思ったそうです。
「あなたには、懐の深い人がついてるから、大丈夫だよ」


「ケアは哲学である」と書かれたのを読んだのは、
甘利てる代さんの著書「私も入りたい老人ホーム」だったかな?
本当にそのとおりだと思うし、
日常的にいろんな悲喜こもごものドラマが
起こっているんでしょうね。

今は赤ちゃんからお年寄り、障がい者も
一緒に面倒を見てもらえる
小規模多機能の富山型デイサービスと呼ばれるサービスが、
各地で増えています。
私もできるなら、子どもをそんなところに通わせて、
本物の思いやりを身につけてほしいと思ってます。

金沢へ移ったら、富山は隣の県。
ぜひ本場を見て、岐阜に帰ってから何ができるか
考えたいです。
でも、その時はただ先人が作ったシステムを
そのまま真似るのではなく、
ケアの対象だった人が、起業しちゃうくらい
画期的なことを考えたいなぁ。

地域プロデューサーは女向きの仕事

2007-01-19 01:58:53 | 社会活動
来週、有志の女性行政職員の方を前に、
ちょっとお話することになってます。
テーマは、「地域プロデューサーは女向きの仕事」に
しようと思って、内容を考えてるところです。
今までの仕事、活動から私なりに考えた
本邦初公開のお話です。
ウケたら、本でも書こうかな??<-獲らぬなんとかの皮算用

資料を準備するため、
地域プロデューサーという言葉で検索してみると、
かなりの数の知った名前が出てきました。
でも、女性が一人もいない。
これは、私が現場で会った人たちの印象と
かなり違っています。
確かに女性が活躍してる場は、
地味なところが多いかもしれないけど、
地域を確実に変えている多くの女性がいます。

そんな可能性を秘めている人と一人でも多く出会って、
コラボしてみたい。
そのきっかけになりそうなイベントです。

本当に救わなくちゃならないのは・・・

2007-01-18 01:32:49 | エッセー
最近毎日のように、痛ましい事件の話が
ニュースになっています。
今夜も3歳の男の子がいきなり男に
歩道橋から下の道路へ投げ落とされた話や、
昨日京都で殺された大学生の話などをやっていました。
それを見て、ふと思いました。
本当に救わなくちゃいけないのは、
そういうことをしてしまった人たちなんじゃないかって。

以前のニュース番組で、
マブチモーターの社長の妻と娘を殺した犯人について、
昔は子どもを公園で散歩させるのが一番の楽しみだったと
伝えていました。
そんな人がなぜあんな残忍な事件を起こしたんだろう。
そう考えた時、私も含めて誰もが
いったん歯車が狂い出したら、
そんな風になることだってないとは言えないのではないか、
と思えてきました。
困っている人、苦しんでいる人に無関心な社会が、
そういう人を追いこんでしまうのではないか。。

アメリカでは10歳までに子どもを守らないと、
その子が10歳以上になったら、
社会をその子から守らなければならなくなると言うそうです。
重たい言葉ですね。