摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

問題の存在を知らせること

2005-10-24 22:33:05 | 行ってきました
昨日の野口健さんの講演、
「富士山から日本を変える」について書いておこう。
講演では、彼が清掃登山を始めるきっかけとなった
エベレストでの体験や、
日本での清掃活動について語られた。

私が特に今の自分の活動に引きつけて聞けたのは、
野口さんの日本での活動の部分だ。
彼は、当初富士山にごみがあふれていることを知らなかった。
だが、地元のNPOの人に案内されて青木ヶ原樹海に行ってみたら、
硫酸ピッチの入ったドラム缶やら、注射針やら、
危ないごみがたくさんあった。
綿のようなごみをせっせと集めていたら、
後から「それはアスベストですよ」と言われたこともあったそうだ。
そんな惨状を環境省の職員に訴え、
「まず現場を見てくださいよ」と言ったが、
受け入れられなかった。
また、最近富士山の地元のある市長が語るには、
「私が富士山の環境を守ると言って選挙をしたら、
次は当選できませんよ」と言うのだそうだ。

行政も政治家もあてにならないなら、と彼が行ったのは、
マスコミをたくさん引きつれて現場を見せることだった。
そして、そこでごみ拾いの活動を始めたら、
若い人達がどんどん加わってくれたのだそうだ。
今ではあまりにもたくさんのごみを拾ってくれたので、
ごみ拾いに人が集まっても、拾うごみがないこともあるようだ。

この話を聞いて、先日友人からもらったアドバイスを思い出した。
「目立つパフォーマンスで、まず問題があるということを
知ってもらうことが大切」ということである。
そう言えば、今年の夏にブッシュ大統領の休暇先の近くで
イラク戦争への抗議の座り込みをし、反戦の世論を強めている
シンディ・シーハンさんのケースもある。

講演の後、図書館に寄ったら、
「アメリカに学ぶ 市民が政治を動かす方法」
(バリー・R・ルービン著、日本評論社)
という本を見つけた。
冒頭に、夫が死んだとき病院に医師が一人もいなかったことを
怒った73歳の女性が、州議事堂のベンチで6昼夜、
抗議の座り込みをした話が載っていた。
彼女の行動の結果、病院には医師が常時勤務しなければならないとする
州の法律が制定されたそうだ。
この本も借りてきた。

さぁ、私は何をしたらいいだろうか。