なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

ササユリの森~山野草の森2022/5下旬(2)

2022-06-09 05:37:12 | 植物

タイトルにしてしまいましたので皆さんお分かりでしょうが、見たかったのはササユリです。
ん十年前、私がまだ若い頃は、ちょっとした山に行けば普通に生えていたユリです。
今のタカサゴユリみたいと言ったらいいすぎでしょうけど、「ああ、またあのユリね」くらいの感じでした。
それが、私が子育てや仕事で忙しく、野山に行かれない間に「あの滅多に見られないユリね」になってしまいました。
犯人は、シカの食害。
確かにユリは根に沢山のでんぷん質を蓄えるので栄養たっぷり。
しかも美味しいのですから、狙われますよね。

前置きが長くなりましたが、今年も同じ時期になりソワソワ。
さて、咲いているでしょうか!?
入園受付で聞いたときには「虫が食った花が1輪だけ」と聞いていましたが・・・



なんと綺麗に咲いているじゃないですか!!
しかも1輪だけではなく、数輪。


最初の1枚のようにくるんと開いているのは1つだけでしたが、開きかけのは数輪。
ササユリといえば、このイメージでもあります。
確かに笹みたいな葉ですね!


淡くピンクに染まる白い花が実に上品。
女王様のように強い香りをむんむんと振りまくヤマユリとも違う風情です。
すっかり気分を良くしたなつみかん。
木漏れ日が降り注ぐ園路を、さらに先に進みます。


ツートンのカエデの葉。品種名は分かりませんが、和風です。


次の目的地は、春にイチリンソウや雪割草が咲いていたあたり。
ここにそろそろ咲いているはず・・・
ありました! ヤマシャクヤクです。
白い花が標準なので、シロバナヤマシャクヤクとは言いません。


それにしてもさっき見てきたベニバナヤマシャクヤクに比べて花が小さいこと。
まるで鶏の卵が割れてきたくらいの大きさです。
こんなに小さかったっけ??
でも、とても可愛いです。見られて良かった!


同じ場所を見上げると、何やら木に蕾?


トリミングしてみると・・この粒々が小さい緑の花でした。
蕊が少し見えていますよね。
この花はゴンズイ(ミツバウツギ科ゴンズイ属)です。
なぜかこれまで縁がなく、花どころか、あの赤黒の実すら見たことがありません。


同じ場所にはタツナミソウが沢山咲いていました。
渓谷で見たタツナミソウには雀斑がありませんでしたが、こちらには沢山。
種類が違うのでしょうか??


次に向かったのが山野草の森で一番標高の高いお山の上。
その途中に咲いているはずのあの花は・・・え~蕾ばっかり?
蕾もピンク色がかって可愛いですが・・・


あ、咲いている花がありました。
ツルアリドオシ(アカネ科ツルアリドオシ属)です。
二個一の花が受粉したら、この二個の花に対して一個の実ができます。
なので、実には2つの花の痕が付いているのですね。


さらに進むと、イワウチワの咲いていた場所に。ハナゴノスガタになっています。
今年はタイミングを逃しましたが、来年こそ!


同じく、イワカガミも実に・・・
葉のてらてら感がいかにも鏡にふさわしいです。


この辺りには沢山のソヨゴの木があり、ちょうど花が咲いていました。
ぶら下がり系の実なのですが、花もぶら下がって咲いています。
雌雄異株で、こちらは雌花でしょうか。


手すりに止まったイトトンボ。どちらさま?
光が当たると、全身明るい茶色に見えます。


ところが反対側から見ると、黒っぽい体・・・
同じ個体ですよ~


見終わったので階段を下りて元の園路に戻ります。


さてそろそろ疲れてきたので、管理棟の方に戻ることにしました。
途中、ササユリをもう一度確認。


やった!行きに見たより、花が開いてきています!
(3枚目の花と同じ花です)


比較的濃い目のピンクのササユリ。やっぱりいいですね~


ということで、こちらでも見たい花は一応ゲット。
最後は今の時期にふさわしいラインアップで!

【撮影:2022/5/28  わち山野草の森】

コメント (16)
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