
娘がオープンキャンパスに参加している間、一人で街を徘徊していました。
その一つに賀茂川と高野川の合流地点にある旧三井家別邸を訪れました。
実は10年くらい前に京都で仕事があって毎月通ってたんですが、その頃はまだ一般公開されていませんでした。
今回ふらついていてたまたま公開されているのを知って立ち寄ったみたんです。
江戸、明治、大正三期に渡り増築が繰り返されているため、その時代時代を楽しめるのが面白いところ。
当然のようにお庭も立派で、全体がお庭のための間取りになっているため、座敷で皆さんお庭を楽しんでいました。

また、面白かったのがアプローチの造り。
東側の門をくぐって北側を大きく回って西側に玄関があります。

グーグルマップより
金持ちの発想だなって思いました。
内覧できるのは主に大正時代と明治時代の建物でしたが、
仕事柄細かい部分に目が行っちゃうんですよね。

増築の繋ぎ部分なんですが、斜めに梁を架けるんじゃなくて、グイっと最後に登らせるような造り。
そして、それがなぐり仕上げになっています。
三次元的な加工が必要な場所ですが、見事に納められていました。
唯一の渡り廊下を私がじろじろ見てるもんだから、人の流れを完全にせき止めちゃいましたが、ここが一番でした。
また、建具も可愛いですよね。


全体とのバランスがあってのデザインですが、こんなデザインが似合う建物を設計してみたいものです。
建築って一つ一つの積み重ねです。
何をしたいかを一つ一つ表現しないと全体が出来上がりません。
ミニストック-14(22.69坪)においては、126枚の図面で構成されています。

お陰様でネイティブディメンションズ史上、一番の図面量となりました。(ちなみに前チャンピオンはミニストック-09(35.13坪)の123枚
過去のミニストックのアイディアを満遍なく取り入れたようなお住まい。
よって、この図面にはミニストックという暮らし方そのものがちりばめられています。
〇〇風な外観やインテリアとか、何坪の家とか、見た目や大きさではなく、
ミニストックという暮らし方をしたくて家を建てる。
その機能に見た目のデザインを加えていく。
おそらく他にはない住まいづくりだと思います。
だけど、住まいづくりにおいて一番大切なのは暮らし方がはっきりしているかどうか。
暮らし方が明確になっている設計事務所です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます