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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

基礎選択の自由あははん

2015-01-10 02:41:12 | 建築構造
今日のタイトルなんとなく似たようなフレーズを聞き覚えがある方いらっしゃいますか。
結構古いですよ。

今日は、基礎の配筋状況の確認に行ってきました。
地盤から1mのべた基礎を標準的に提案していますが、今回は布基礎です。
高さも一般的な高さです。
ご要望や条件から最適な提案をするのが設計者の役目。
今回は、打ち合わせの過程で基礎は1mにしないという着地点でした。
そして、基礎を1mにしないという目的に対して、私が構造計画と温熱計画から最適と考えて提案するのは布基礎です。

基礎を1mにしない場合、基礎断熱ではなく床断熱にするのが最適と考えます。
基礎断熱の場合、床下は屋内空間になりますが、高さ40cm程度の床下を室内とした場合、私はお客様に床下も1階や2階と同じように掃除したり日常の手入れをしてくださいとは言えません。
だって、私が40cmの床下には入りたくないですもん。
あとは暖房計画を説明してご理解いただければ、床断熱で進める事になります。ちなみに暖房計画の説明とは、基礎断熱であれば床下暖房を提案できるので、床の表面温度を均一に保ち易くなりますが、床断熱の場合は、床の表面温度に多少のムラができやすくなります。

そして、床断熱にすることで、基礎形状は布基礎が最適となります。

世間一般的にはべた基礎は布基礎より丈夫だと言う認識が多いと私は感じています。
それは大きな誤解で、布基礎でもべた基礎でも構造計算をすれば強さは同じです。
構造的な意味合いでいえば、基礎形状の違いは地盤の強さで振り分けられますが、地盤改良を行った地盤ではどちらの基礎形状を選択しても強さに違いはありません。

私が標準的にべた基礎を採用している理由は基礎断熱の納まり上有利だからで構造的な理由ではありません。

よって、床断熱であればべた基礎にする理由がほぼなくなります。
今回の現場も地盤改良が必要な土地でしたので、迷いなく布基礎を選択しました。

だって、布基礎の方がべた基礎と比べて構造上の納まりは断然有利ですし、鉄筋量やコンクリート量も減る確率が高いです。

お客様の要望に対して、構造、温熱、意匠の条件を整理して提案する。その総合的な提案の中で私とお客様が何を選択するかという事になります。

つまり、安全で、快適で格好いい家を提案するという事。
ネイティブディメンションズらしい提案でした。







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