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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-11(lab)】デフォルト-新潟の小さい家-

2020-08-13 17:30:21 | ministock-11(lab)
ミニストック-01をルーツとする間取り、こと水回りの間取りのいては数多くご採用いただいています。
小さい住まいらしい、超コンパクトな水回り。

お風呂、洗濯機、脱衣室、トイレ、洗面所全部が4帖に納められています。

ミニストック-11でも、ほぼ忠実に初期設計の通りとなっています。

プラス オーナーのライフスタイルを添えて(フランス料理風)

お風呂は相変わらずの0.75坪
アパートサイズです。


住まいづくりにおいて、お風呂って「一日の疲れをとるためのリラックス空間」っていうテーマをよく聞きますが、
ネイティブディメンションズでは、
「毎日掃除をしなければいけない空間」として捉えています。

だから、徹底的にお掃除が楽な仕様やサイズをご提案して、リラックスしたい時は温泉に行きましょうと伝えています。

今回のお風呂も
カウンター付いてないし、
も付いていないし、
も付いてない。
極めつけはも付いてなければ、
給湯器の追い炊きもついていない始末。

でも、これがネイティブディメンションズの伝統芸。

追い炊きがないから水栓が浴槽と洗い場の2か所についています。
これだけが、他のお風呂と比べた時に増えているパーツでしょうか。

こんだけなけりゃ掃除も楽です。
追い炊き配管の掃除がないだけで、私はどんだけ心が清々しい事か。

鏡をなくしたメリットとして、シャワーが洗い場の真正面についています。
何気に使いやすさが増すポイント。

トイレにも窓がありません。

夜に撮った写真なので薄暗いですけど、
トイレには24時間動きっぱなしの換気扇が付いています。
日中の明かりは脱衣室側に室内ガラスを設けて、間接的に取り入れればトイレのサッシを省略できます。
別に外を眺めたいわけじゃないので、これで用事は足ります。

とまぁ、ちまちました話をしていますが、何も無理矢理4帖に納めたから我慢してくださいとは言ってません。
っていうか、それじゃぁ建築士の意味がありません。

私の仕事は「矛盾を解決すること」


ぎゅうぎゅうに4帖に納めたとしても、使いやすさはこだわります。
お風呂から見た水回り

左手に洗濯機、正面手前が脱衣室で、正面奥が洗面所、洗面所の左隣がトイレです。

大渋滞していて一人でしか使えないような間取りですが、
実は、手前と奥をロールスクリーン等で簡易的に仕切れるような配置計画となっています。

つまり、誰かがお風呂に入っていても、洗面所を使えるし、
トイレ脇に洗面所があるので、わざわざトイレに手洗い器を設ける必要もありません。

独立させたいところとつなげた方が便利なところがうまくミックスされた配置。

仕切りをロールスクリーンなどの簡易的な仕切りにした理由は、ドアや引き戸にすると邪魔くさいから。
実際、仕切りたい時なんて1年に何回あるかです。実際のところ。

利用頻度の強度に合わせた仕様をご提案するのも私の仕事。
もちろん、毎日しっかり仕切りたいというご要望があれば、引き戸をご提案します。

生活を一つ一つ見つめ直すと、どうしても欲しいところと他で代用できるところが見えてきます。
「全体」と「部分」を同時に深く見ることができるか。

こんなことを考えながらお打ち合わせを行っています。

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