待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

角田光代『三面記事小説』

2007-11-12 | あ行の作家
「私は殺人を依頼しました。恋人の妻を殺してほしいと頼みました。」

6つの短編の各表紙には、実際に起こった事件の新聞記事がのっている。


さて感想。


さすが角田さんだけあって面白い!! 読んでてゾクっとします。

ただ…あまりにも「この事件」と限定したことで、リアルすぎな感じが

なんかひっかかる。なぜだろう~。


どこか冷めた主人公たち。

彼女らは、まっすぐ進むのではなく、いつしか違う方向に突進してしまう。

角田さんが、女性の負の要素(嫉妬・憎悪)を書くと天下一品だな~と。


そんな中、痴呆の母親を看る息子を描いた「光の川」は印象的。

老いは平等にやってくる。自分たちの親がこうなってしまったら…と思うと

まさに他人事とは思えないかも。


最近の角田作品は、けっこう好み。

しかもこの出版ペースはすごいと思う。

次回作『マザコン』も今週末には手元に来そうなので楽しみ♪ 

★★★(内容的には★★★★)
 

参考になりましたらクリックをお願い致します。
    ↓
にほんブログ村 本ブログへ

【ほんぶろ】~本ブログのリンク集