~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

「秋桜」が好き。さだまさしさんの『私花集』

2010-04-17 08:12:23 | 音楽
この寒さは何でしょうか! 今朝は習志野も雪で(みぞれ状ですが)家や車の屋根も白くなっています。

さて、私(おじさん)の音楽日記。
今日は、さだまさしさんの初期のアルバム紹介の最終弾です。

さださんがソロ・シンガーとして出したサードアルバムが『私花集(アンソロジイ)』です。


1. 最后の頁(ページ)
2. SUNDAY PARK
3. 檸檬(れもん)
4. 魔法使いの弟子
5. フェリー埠頭
6. 天文学者になればよかった
7. 案山子(かかし)
8. 秋桜(コスモス)
9. 加速度
10. 主人公
<CDのボーナストラック>
11. 檸檬(れもん)(シングル・ヴァージョン)
12. 加速度(シングル・ヴァージョン)

(写真は、CDと先日紹介した「グズマニア」です。花が出てきました。)


このアルバムには、さださんのとても重要な代表曲が収まっています。

それでは、またいつものようにいくつかの曲に思い出とコメントを記します。

「案山子」。詩そのものは、兄が、都会に出て暮らす弟を思いやる歌ですが、
私には、親が子供(ここでは弟)を思いやる心持ちが、また、子供(兄)が親の心持ちを汲んで、
何かしてあげたいという双方の気持ちが上手く表現されていて、すごく感動的な曲に思えます。

私も、学生時代(そして社会人へと)、親元を離れました。
しばらくは、本当に何も用事がないのに、親から「元気か」「金はあるか」とよく電話がかかってきました。
心配してくれているのは分かるのですが、我が家はそれほど金がなかったし、電話代ももったいないと思い、
「大丈夫、そんなに電話を掛けないで」と、よく怒り口調で言ったものです。

親からの電話は少なくなりましたが、子供を心配する気持ちは変わっていなかったと思います。
自分が親になると、そのときの親の気持ちが痛いほど分かります。


「秋桜」。この曲は、「最后の頁」と共に、山口百恵さんに提供した曲です。
山口百恵さんもすごい歌手ですね。私は、歌謡曲(古いですね!)はあまり聴きません。
百恵さんを含む三人娘(あと、桜田淳子さんに森昌子さん)の歌も、テレビなどではよく流れていて
自然と聞いてはいましたが、レコードを買ってまでは聴きませんでした。

それで、今はこの三人に限っても、レコード(CD)としては、
百恵さんのベストアルバム『BEST COLLECTION』を1枚持っているだけです。
聴かないのに何故かというと、谷村新司さんの「いい日旅立ち」と、
このさださんの「秋桜」が収録されているからです。

2人のすごい音楽家から、これらの曲を贈られたというだけで、
私は山口百恵さんがすごい歌手に思えてくるのです。
この2曲だけで、私は山口百恵さんを忘れられなくなりました。
そういう人も多いのでは・・と思います。幸せな歌手ですよね。(生意気なことを言っていますね!)

この「秋桜」は、嫁ぐ娘が母を想う歌です。そして、さださんの詩とメロディはすごいです。
娘さんの気持ちが、そして、母の気持が、”アルバムを開いては・・何度も同じ話を繰り返す”、
そして、”元気で”としか言えない母の気持ちが、心癒される素敵なメロディで表現されています。

この曲は、カラオケに行けば、どこでも載っていて歌えます。
でも、あまりに感情移入してしまうと、涙が出てきて、歌えなくなってしまいます。本当に素敵な曲です。


「主人公」。この曲は、さださんのファンがいつも第1位に押す、もう名曲中の名曲です。
初めに聴いたとき、自分が主人公だと言うことに、当然だし、
何もヒーローがることはないんじゃないと思ったのですが、
その後、聴くたびに、また人生(ちょっと大げさですが)でつまずいたりしたときなどに、
確かに自分が自分の人生での主人公(ヒーローではないですね)なのだと慰められ、
元気付けられてきました。

今までの人生は確かに嬉しいことばかりではありませんが、
でも、”あそこの別れ道で””確かに自分で選ん”できたのです。
”選んだ以上精一杯生き”なければと思います。
パリの街角をイメージしたと言う、しゃれた詩に、素敵なメロディ。本当にすごい名曲です。

このアルバム。いろいろな人の心持ちが素敵に感じられる名盤です。