加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

挙国一致サマータイム・一億総早起きでオリムピックを成功させよう!

2018年08月10日 05時04分39秒 | 社会時評なんちって

ぼくはどちらかというと、保守的な人間である。この場合保守的というのは、いろいろ細かな不満はあるけれど、現在の政権が続いてほしいと思っている程度の「保守的」、という感じ。

だから、こんな皮肉っぽいタイトルをつけるのはいやなんだけど、2020年の東京オリンピックをめぐる一連の流れについて、どうしても我慢できなくて、こんなタイトルをつけた。

なんですか。これは。昭和15年の東京オリムピックのことですか、と、朝日新聞の世論調査をみて思った。元の記事全文(世論調査―質問と回答〈8月4、5日実施〉をみると、モリカケや安倍内閣のこと、杉田氏寄稿、東京医大採点問題にならんで、サマータイムの質問がある。だが、この質問は、こういう聞き方でいいのだろうか。

以下引用させていただくが、引用そのものに問題があれば指摘いただきたい。

 

(引用開始:朝日新聞世論調査8月4.5日調査)ーーーーーーーーーーーーー

◆2020年の東京オリンピックパラリンピックの暑さ対策についてうかがいます。大会組織委員会は、気温の低い早朝を有効に使うため、日本全体で夏の間だけ時計を2時間進める「サマータイム」の導入を提案しています。あなたはこの案に賛成ですか。反対ですか。

 賛成 53

 反対 32

 その他・答えない 15

(引用終わり)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「サマータイム」について深く知らない人は、こう聞かれると「あ、そうですね。それもいいんじゃないでしょうか」とつい答えてしまうのではないだろうか。

あくまで個人的な意見としてだが、この世論調査の項目の中で国民生活への直接的な影響の大きさでいえば、「サマータイム」がダントツだと思う。

この問題を「矮小化」してはならない。「オリンピックの暑さ対策」とはなんたる言い草か、と思う。

国立競技場問題といい剽窃エンブレム問題といい、今回のサマータイム提案といい、「大会組織委員会」とは、わざと国民からオリンピックを遠ざけようと画策する悪の組織じゃないか、と思ってしまう。

もし仮に議員立法で提出されるというサマータイム制度法案が今年の臨時国会で可決されるとしよう。そしてそれが恒久的な法律だとしよう。そしてすでに各方面で指摘されているいろいろなデメリットが顕われてくるのが、二年後のオリンピックの直前だろうと思う。国民の怨嗟はオリンピックに向きはしないか。

「サマータイム」導入について真摯に議論を深めるのはいい。だが「オリンピック」というお祭り騒ぎのどさくさに紛れるような姑息なやり方は、誰にとってもよくない。