Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

脱レトルトパック

2009年11月30日 | 家・わたくしごと
 レトルトパックが美味しくないというわけではない。どちらかといえば、一人の時はお湯で温めて終わり、というのが楽でいい。しかし、同じメーカーのものであれば、毎度、毎度、その味は変わらない。変わったら商品としては成り立たない。どれを食べても同じだから、商品なのである。たまにレトルトパックに一味加えて、オリジナルな味にする企画などをテレビでやっている。面倒なことをやるものだと思いつつも、それで味のオリジナリティーを出すというこだわりには感服する。
 昨日の演奏でちょっとだけ思ったことがある。演奏はレトルトパックになってはならないということ。日本のグループはだいたい同じような先生から学び、グループも横に繋がっているから、グループのアイデンティティといえるものがよく見えなかったりする。もちろん上手、下手はあるにしても、それはアイデンティティではない。なんだか、そう考えると、レトルトパックみたいだ。うまく暖められなかったものと、ちゃんと説明書通りに作ったもの程度の違い?
 昨日の本番までに、バリ人の指導を2日間受けた。細かな太鼓の手や、装飾などを変え、思いっきり味付けを変える試みに挑戦した。できあがったものは、まだグループのアイデンティティの表出にはほど遠いのだが、しかし、私が教えてきたレトルトパックの味に、いくつかの食材や調味料が加えられて、煮えてきていい香りが漂ってきたような気がする。まだ試食会までには時間がかかりそうであるのだが。