ナンシー・Chang!のおいし~生活

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◆香港グルメ旅行(その13)/福臨門魚翅海鮮酒家

2007-04-02 01:20:10 | ゲストブック

スティーブ@茅ヶ崎さんからの投稿です。
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世界の福臨門本店
世界に名を馳せる福臨門は、開店は意外にも1972年で、それまでの25年間はケータリングまで行っていた普通の街場の広東料理店でした。それがあまりの評判により香港島の下町である湾仔に1号店を開店したのです。
今でもこれがあの福臨門の本店かと驚くような場所にあります。

近代的なパシフィック・プレイスから歩いても10分以内ですが、今でも下町風情漂うエリアです。縦長の大きなネオン看板の店名を見なければ、この世界に君臨する有名店とは思われないでしょう。現在では九龍、銀座、大阪、福岡、上海にも支店を置いて、値段は大変高いのですが本場の広東料理を味わえる最高峰としての評価を得ています。

さて福臨門魚翅海鮮酒家と言うくらいですから看板料理は何と言ってもフカヒレ(魚翅)です。中華料理の華はいくつもありますがフカヒレ(魚翅)はまさにその一つでしょう。
ヒレ自体には味わいはありませんが、上湯によって一気に華々しい優雅な味わいが現われてきます。
もちろんフカヒレ自体の質と高い加工、処理の技術が必要な事は言うまでもありません。一本一本の繊維がしっかりとわかる太さの黄金色に輝く極上フカヒレが、まさに厳選された素材の良さを物語ります。

因みに平成7年3月31日に放送された料理の鉄人「香港決戦」では香港の四大厨師として福臨門の羅安料理長が高級素材の神様として、富臨飯店の揚 貫一オーナーが鮑大王、ハイアットリージェンシーの周中料理長がヌーベルシノアの父、それに記酒家の粱偉基料理長が紹介されています。
特に鮑大王の鮑は(値段も含めて)想像を絶する逸品で、これを食べたら他の料理人の鮑はまず食べる気にはならないでしょう。あと羅氏については高級素材の神様には間違いはないでしょう。
他の方については香港の華僑さんに言わせればいろいろあると思いますが。

それで福臨門における料理のオーダーの仕方です。
香港の高級レストランのメニューには殆どコースというものがありません。今は分りませんが、昨年12月この店に訪問した時にはありませんでした。
そもそも香港の華僑は客を接待する時には目の色を変えて料理の内容について検討します。
それはその内容自体がある種の水準となってもてなす気持ちや気遣い、重要度などをあらわしてしまうのです。
従って結果としてはコースとなりますが、その内容は自分で季節や店の特色、客の好みなど考慮して真剣に選びます。
ですから一定のレベルの人々は安易にコースを選択することはありません。

因みにフランスの三ツ星レストランでも殆どがアラカルトで食事をします。私が食べた店のメニューで確認しますと、ジョルジョ・ブランが見開きのメニューの左側に4つのコース、右側にアラカルトが書いてある程度で、たとえばトロワグロは差込の紙で1種類だけコースが載っていて、ほかの店もその程度でした。パリの三ツ星はほとんどがアラカルトだけだったと記憶しています。
日本では高級レストランでは必ずコース料理がメインですが、これがどうしてか良くわかりません。正直私もコースで食べることもありますが、それは単品のお値段が内容に照らしてバカ高いような場合です。また日本では普段は昼はお手ごろなコースにします。しかし福臨門やピエール・ギャニエール、ルイ・ケーンズ(モナコ)などの天下の名店では歯を食いしばってもアラカルトにします。

それで香港では一般的に中華店で食事をする時にはアラカルトなのです。よく縁起をかついで8名で食事をします。八が発と読めるので縁起が良いそうです。なので8人なら8品の料理を注文します。前菜、スープ、魚、肉、鳥、野菜の各料理、ご飯、デザートというように。ですから東京の福臨門で高いコースをメインにしているのはかなり違和感を覚えます。
東京では個別の、例えばフカヒレの姿煮などバカ高いので、コースの方がお得感があるのかもしれませんが。私はそれでも福臨門ではコース料理は食べたくありません。食べたくない料理は食べたくないからです。要は人数が少なければそれなりにアラカルトでオーダーすればよいのです。

白灼蝦
この日はまず白灼蝦と言ってやや大きめの蝦を蒸して殻を取ってから唐辛子の入ったタレで食べました。

フカヒレスープ
その後でフカヒレのスープです。姿煮というわけにもいきませんが、良質のフカヒレは太さでわかります。またさすがにスープ自体の味わいは格別でした。通常はこれに2種類の韮とお酢で調整して食べます。

清蒸石斑魚

次は広東料理の代表的料理である清蒸石斑魚で、ハタ科の魚を蒸してコリアンダー(香菜)と特製しょうゆをかけた料理ですが、これが実に魚の柔らかな肉と醤油ソースの相性がよくて、必ずご飯にスープをかけて食べます。この料理は頭の部分が最も美味とされていて、主賓に捧げるとされています。
尾頭が美味しいという考え方は広東料理でも同様です。

その後でキヌガサダケやホタテの炒め物、鴨肉などの炒め物、本物の広東炒飯、マンゴプディング、果物を頂きました。
総勢5名でデザート以外で6品でした。
このうちこの店で必ず食べるのが蝦 、フカヒレ、石斑魚、炒飯です。鮑は残念ながら富臨のほうが格段に美味しいので、この店では食べません。

以上で大満足のうちにその余韻に浸りつつコンラッド・ホテルへと戻ったのでした。いよいよ明日は帰国です。

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ご投稿ありがとうございました!
コメント
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