みみずのしゃっくり

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修復前後

2015-05-04 | そこらへん

古城・教会・神社・仏閣など著名な歴史的建築の修復は大抵の場合必ず行われるものです。
それ以外の建物の修復となると、必ずしも簡単ではありません。

私の住むビルから歩いて5分くらいのところに、その1例があります(写真はウィキ・フリー画像)。

2005年の様子


この建物は1804年から1810年に建てられ、19世紀後半から20世紀前半には建物の背後に酪農場があり、小児科病院のためミルクを供給していました。
多分、都市化によって酪農場は閉鎖されたのでしょう。20世紀末からは建物が荒廃して、上の写真のような様子でした。
こういう建物の修復・保存に決定的なのは新たな利用コンセプトです。
漸く2005年に新たな利用コンセプトが決定し、修復は2008年に完成しました。

修復後の外観


私が今のところに引っ越したのが2008年なので、この綺麗になった様子しか知りません。
修復前の酪農場跡地に集合住宅が建てられ、前の歴史的建物との間にカフェなどもあります。
設計した建築家はヨーゼフ・コルンホイゼルで、このためコルンホイゼル・ヴィラと呼ばれています。
建物の中には代替医療の診療所やオフィスがあります。


コルンホイゼルの代表作は以前に紹介したシナゴーグです。

コルンホイゼルについては英語ウィキに短い説明があります。







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2 コメント

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Unknown (めんまねえちゃん)
2015-05-07 16:30:04
修復というか、ものすごいリフォームというか、
びっくりするほど違うのですね。
もともとは白かったのが. . . っていうわけではなくて、
修復時に白くしようということになったんでしょうか。
にしても、フォルムを変えずに建物が残るというのはとても素晴らしいことだと思います。
日本の場合とても素敵な建築物も壊すことが多いですね. . . 地震が多いとかそういうことで、修復も莫大な費用が掛かりすぎるとか、リスクが大きいのかもしれませんが。
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めんまねえちゃんさん (ななみみず)
2015-05-08 03:11:33
建築当時はクリーム色だったのが汚れて、あんな色になったのかも。
馬子にも衣装じゃないけど、確かに前後の違いの大きいこと
白川郷の合掌造りなんか莫大な修復費がかかりそう
ドイツの北部にも、日本のわらぶき農家みたいな伝統的農家があるのですが
修復費が高くて一時は、どんどん消滅していたのが
最近見直されて、修復・復元も行われるようになっています。
日本の伝統建築は、その当時の水準で耐震構造になっているのではないかな。
むしろ、太平洋戦争後の粗製乱造建築が一番ガタガタだったかも・・・
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