みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

FFF未来のための金曜日

2019-09-29 | その他

WWFはWorld wildlife Fund世界自然保護基金というのは良く知られています。

FFFはFridays for Future未来のための金曜日で、環境保護のため金曜日にストやデモをしようというイニシャチブで今や世界的に広がっています。

9月27日の金曜日にも全世界的に集会やデモがありました。


いつも見ている新聞HPでは、デモの始まりから同時中継方式で刻々と現場の状況を報道していました。


そのHP記事の最初の写真


今回の写真ではないでしょうが、環境保護デモ(あるいは集会)のものであることは明らかです。
この女性は、お腹の子供が男の子であることを知っているのでしょう:Change for his future


ウィーンでの集会:3万人が集まりました


オーストリアではウィーンのほかグラーツで8000人、ブレゲンツ4000人、インスブルック1万6000人、クラーゲンフルト800人が参加したということです。ニーダーエステライヒ州ブルゲンラント州の人たちは多分ウィーンに出かけたのでしょう。


ローマでは20万人がデモ


イタリア全土では100万人が参加したということです。

とにかく全世界170ヵ国でFFFのデモと集会がありました。不思議なことに日本の新聞HPでは私の見た限り全く報道されていないようです

9月27日の世界的イベントについては報道されていないものの、ちょっと古いですが未来のための金曜日という記事がありました。


英語ウィキのFFF記事
英語ウィキ記事の始めに全世界での参加状況を示す地図があります。緑が濃いほど活動が活発であることを示しています。
最も緑の濃いのが北米と西ヨーロッパであるのは当然と言えるかもしれません。特に濃いのはドイツとイタリアです。
それ以外ではオーストラリアとニュージーランドも緑が濃いですね。


ドイツ語ウィキのFFF記事には記事の最後に2019年3月における世界各国の動向が報告されています。
この記事によると中国では学校生徒のストやデモは禁止されているそうで、特別行政区である香港でのみ1000人が集まったそうです。
日本では東京で100人とされています。


ふと思い出したのが、昔受講したウィーン大学夏期講座の募集要項。
参加資格は唯一「16才以上」だけでした。
つまり義務教育終了後の人たちは自己責任で判断・行動できる大人と見なされているのです。
FFFをスタートしたグレタ・トゥーンベリは現在16才ですね。


地球温暖化、異常気象、野生動植物の減少・絶滅などは、もう修復不能かも知れません。
それでもFFFの活動が発展し持続していくのは大切だと思います。







脱原発へ踏み出すスイス

2019-09-25 | その他

9月23日付けNZZの記事です。


「愈々カウントダウン:ミューレベルク原発廃炉計画開始まで、あと2ヵ月」というタイトル




以前書きましたが、最初の原発計画段階で国民投票により原発を拒否したオーストリアとは対照的に、スイスは原発に積極的でした。
そのスイスが、福島第一原発事故によって脱原発に大きく方向転換しました。

2011年スイス各地で脱原発のデモが行われ、国民が脱原発を表明すると、国も企業も、これを受け入れたのです。
これを民主主義と言うのですよね
そして廃炉第1号であるミューレベルク原発の廃炉実施計画が詳しく新聞に紹介されています。これも民主主義です
廃炉実施計画は6年前から作成されていたそうです。

記事の内容、というより廃炉への道程は複雑で、これを詳しく紹介しようとすると、私が原子炉のしくみその他を勉強しないといけないので、詳しい紹介は諦めます

先ず目につくのは、計画の最終達成段階が2037年に設定されていることです。
18年かかるのです。

2019年12月20日に発電が停止されます。2020年核燃料が取り出されます。ここから段階的にクールダウンさせ2024年に核燃料を施設から運び出します。ここから段階的に次の作業が進められ2030年には放射能事故の可能性皆無の状態とし2031年に廃炉が完了します。
更に2034年まで通常の解体作業が段階的に進められます。
ここから施設の新たな利用が始められ2037年に全プロセスが終了します。

しかも、莫大な費用を調達する具体的な資金計画も作成されています。「国に泣きついて国民の税金をまわしてもらおう」などという安直な態度ではありません。

原子炉を廃炉にするのは、電気のスイッチを切って「はいおしまい」というようなわけにはいきません。何十年もかかり膨大な費用を要する廃炉を実施するのは無理だと言う人もいるかも知れません。
しかし100%安全な原発が永遠に運用できるなどということは皆無なので、世紀単位で地球の未来を考えれば、新たなエネルギー源を開発し長期計画で脱原発を実施するよりほか安全な道はないと思います。


 追記

スイスのミューレベルク原発は廃炉まで18年です。これは、この原発が放射能漏れなどの事故を一切起こしていない「健全な原発」だからです。大事故が起こってしまってからでは、放射能汚染の拡大を抑え除去するなど膨大な「事故対策」が必要となります。しかも放射性同位体の放射能が物理的に十分の一となるまで、最長の例では150億年で、まあ人類にとっては永遠ということになります。

国に頼らず自立している原子炉運営主体の立場からは「健全な原発」を廃炉にすることが最良の策となります。






インシャアラー

2019-09-22 | ことば

インシャアラー(早口で言うとインシャラー)はアラビア語の慣用句で「もし神が望むなら」という意味です。
近年は日本でも知名度が上がっているのではないでしょうか。


普通の印刷字体



手書きしてみました(筆記体)



デザイン化された「インシャアラー」



画像をアップするとき全部同じサイズにしたはずなのに、デザイン化が一番大きくなっています。横着して「やり直し」省略します


この「インシャアラー」が「perhaps」か「maybe」か、そもそも、どの程度「確実」あるいは「不確実」なのか、ダマスカスのゲーテ・インスティテュートでアラビア語講座を受講したときの関心事項でした。

私の宿泊した家族の人たちは皆イスラム教徒で、実に頻繁に使っていました。「うんうん」とか「まあね」と言った気安さなのです。

ウィーンでの私のアラビア語の先生はギリシャ正教のクリスチャンですが、やっぱり頻繁に「インシャアラー」を使います。
それで私も同様に「インシャアラー」しています。


アラビア文字の装飾性は凄いと思います。文字を重ねて書いて図案化し、しかも読める、という文字は他には知りません。私が無知なだけかも


「インシャアラー」はイスラム教徒の用語と紹介されている場合が多いですが、アラビア語ではキリスト教の神も「アラー」なので、クリスチャンも良く使います。

ウィクショナリー

追記
日本語ウィクショナリーのように「間投詞」の方が正解ですね。そうすれば頻繁に使われるのも当然と言えます
英語のウィクショナリーに関連語句が色々紹介されていて面白いです







美しい本

2019-09-19 | おきにいり

猫の人の猫絵にいただいたコメントから久々に思い出したのがウィリアム・モリス

もう長年アマゾンで本を買っていますが、それ以前は旧市街の本屋に足しげく出掛けたものです。英語本専門店にも良く行きました。
あるとき英語本専門店で見つけたのが、ウィリアム・モリスのデザインを集めた小冊子でした。一目惚れして購入


その表紙



モリスに出会ったのはT・E・ロレンスの伝記を読んだときだと思います。ロレンスは少年時代モリスに憧れ、美しい本を印刷・出版することを夢見て友人と具体的な準備も始めましたが、結局、考古学(対象は中世の城砦建築)へと進みます。

発見の順序は憶えていませんが、同じ頃「ユートピア:プラトンからモリスまで」という本を見つけました。


その表紙(ドイツの出版社)

大きな本なのでスキャンするとき少し傾いてしまいました


モリスの短編は「News from Nowhere」というタイトルで、一人称の登場人物が、ある日突然未来の世界に迷い込みます。そこには店はあるのですが貨幣はありません。そこの住民の説明によれば、人々は自分の作りたいものを作り、必要なものは店で無料で入手する、従って貨幣はいらない、ということです。店にある品物は全て最高レベルの芸術品です。正しく夢のような世界ですが、一人称の登場人物は、何故か現代(19世紀のロンドン)に戻ってしまうのでした。

産業革命によって安価で質の悪い工業製品があふれ出すと、それ以前の時代への回帰を求めるゴシック理想主義が広がりました。
ジョン・ラスキンが代表者で、ウィリアム・モリスもロレンスもラスキンに傾倒していました。
ついでに私もラスキンを読みましたが、ゴシック至上主義者の彼はルネサンス芸術をけなしています。

労働基準法など全くない産業革命直後は、低賃金の劣悪な労働条件が蔓延していました。
眼前にある悲惨な状況に対する反動として過去を理想化するのは、ひとつの自然な反応だと思います。
脱線しますが、高山彦九郎も幕府でなく天皇制が復活すれば理想社会が実現すると信じていたように思います。


ウィリアム・モリスに戻って・・・
モリスは美しい本を実現するためケルムスコット・プレスという印刷所を設立し、多くの豪華本を世に送り出しました。
何故か英語ウィキの記事はないのでドイツ語ウィキです。

ケルムスコット・プレスで画像検索すると、モリスが創造した美しい本の数々が見られます。



モリスの豪華本から影響を受けたドイツの豪華本

フーゴー・フォン・ホーフマンスタールの「皇帝と魔女」



 今日の蛇足


上述したロレンスは考古学者としてカルケミシュの発掘調査に参加しています。第一次大戦がなければ、そのまま考古学者であったことでしょう。
戦争が個人の人生を変えてしまう典型的な例のひとつだと思います。







秋の光

2019-09-16 | 旧市街

前回の帰りに撮ったリンク通りのピンボケ写真です。


左後方に自然史博物館がありますがバカチョン・カメラなので不鮮明



鉄柵の途切れたところを右に曲がるとホーフブルク王宮外門があります



振り返ったところ、左の建物が世界博物館です




今頃は暑くも寒くもなく気持ちの良い季節です。台風も地震もありません(地面は震動していますが人間には全く感じられません)。


それでも危険はあります


その1)スズメバチ


もう7月末のこと。どこの駐車場だったか忘れましたが、自分の車に乗り込もうとした人がトイレに行きたくなり、トイレまで行くのを省略して、そばの森に入ったところ、近くにスズメバチの巣があったらしく襲撃され、警察が出動して救出する騒ぎとなりました。


その2)イノシシ


ウィーンの南西部にラインツァー・ティアガルテン(直訳すれば「ラインツ動物園」)があります。昔は皇帝の猟場だったところで、今は市民に開放され、シカとイノシシが放し飼いされています。ほかにもリスとかネズミとか野鳥も沢山いることでしょう。
自然豊かでジョギングにも最適なのですが、14日の夕方ジョギングしていた人がイノシシの群れに襲撃されました。そばの木に登って難を逃れましたが、下に降りられなくなりました。警察が捜索に出動しましたが敷地が広いので見つけられず、赤外線カメラを備えたヘリコプターで被害者の位置を確認、漸く救出されました。

いずれの写真も、いつものHPのものです。








陽気な骸骨

2019-09-13 | おきにいり

ふたりの陽気な骸骨さん

スケートボードとバスケットで遊んでいます





また世界博物館(ワールドミュージアム)へ行きました。
ふと気付けば、前回の世界博物館記事から、ちょうど1年

国立の博物館の常として展示品が多くて、今回もごく一部を見ただけですが、中部アメリカの部屋で、この骸骨さんに出会いました。現代作品で1999年と表示されていました。

メキシコの死者の日に飾る骸骨さんかもしれません。
ラ・クカラーチャの国では骸骨さんも陽気なようです


世界博物館の特別展
ネパール・アート・ナウ
細川家のエレガンス



      


久々に又「13日の金曜日」です。
全然気になりませんが、「きっと気にしている人もいるだろうな」と気になります







猫の人の猫絵

2019-09-10 | かりねこ

ボナールは私の大好きな画家なのに、最近までボナールの猫絵に気付きませんでした。


2匹の猫



少女と猫




ボナールは「これぞ絵!」という絵を描く人です・・・と私は思っています。

古い時代、絵画には記録の意味もあり、風景を写実的に描きだし、歴史的出来事を想像も加えて表現し、王侯貴族の肖像画を制作し、後世に伝えるのも絵画の重要な使命でした。つまり写真の役割も果たしていました。

19世紀にはいって写真技術が発展するとともに、絵画の分野では、単なる写実ではない、芸術としての独自の表現法が追求されるようになりました。
これが更に進行すると抽象絵画になります。これは色彩を主役とした「もうひとつの美術」とも言えます。

その直前で、日常生活の情景を描き出したボナールの作品は「これぞ絵!」なのです
ボナールには犬を描いた絵もあるので、犬さん猫さんの両方とも好きだったか、動物全般が好きだったのかもしれません。


仏語ウィキのボナール記事にはボナールの作品が沢山紹介されています

写真史



      


混乱を巻き起こした台風は去ったようですが、台風シーズンは続きます。これからも大きな被害がありませんように








地球の震動

2019-09-07 | その他

最近見るようになった天気予報サイトに地震情報のページがあります。
この国には地震なんてないのに何故?と覗いてみれば・・・

なんと!毎日あるんですね 
但しマグニチュードが0.1とか0.9とか、鈍感な人類には全くわかりません。
生物の中には感じつつ生きている方々もいらっしゃるのかも


ヨーロッパの地震を示す地図


なるほど、アルプス造山帯があるわけですから動いていて当然
イタリアからバルカン半島、小アジアにかけて地震帯がのびています。
地図上の丸は頻度一般ではなく、実際に起きた地震(あるいは震動)を示すものです。


全世界で起こっている地震を示す地図


日本列島の地震の多さはずば抜けていますが、インドネシアも地震大国です。
地震国日本では良く知られていることですが、地表のプレートがぶつかり合う活断層には「ひずみ」が蓄積され限界を超えると「ぶち切れる」わけですね。地球にとっては、ほんの身震い程度でも、地表で暮らす小さな動物たち(人類を含む)には巨大な激動です。

日本の耐震建築や地震対策は世界のトップだと思いますが、地震被害をゼロにすることや、地震そのものをなくすことはできません。
100%完璧な地震対策はありえないので脱原発も絶対不可避・焦眉の急務だと思います(でも10年単位の作業になるのです)。



国土地理院:活断層とは何か










読む指

2019-09-03 | おきにいり

前回出てきたイエントル、原題は「イエントル」なのですが、日本語題名は「愛のイエントル」。
私は何年も前にユダヤ映画週間で見ました。
重いテーマなのですが、コミカルに描かれていて好感が持てました。
原題は単に人名なのに、日本語では「愛の」という形容詞が加えられています。
原作者のアイザック・バシュヴィス・シンガーが殆ど知られていない日本で「イエントル」だけでは「寂しい」ということかも知れません。

ここから更に脱線してユダヤの伝統文化の美しい「小物」を思い出しました。




人差し指を伸ばした手の付いている小さな棒です。あらゆる素材の製品があり、装飾のないシンプルなものから宝石をちりばめたものまで多種多様。
ユダヤ教の聖典であるトーラーの巻物を読むときに用います。




トーラー(トーラ、あるいはモーセ五書)の巻物は羊皮紙に手書きされているので、直接触れると汚したりする恐れがあるため、この「指し棒」を使うのです。大きな巻物に多くの行があるため、「指し棒」なしでは読んでいる個所が分からなくなりそうです。

英語の「トーラーポインター」が日本でも使われているようですが、ヘブライ語では「ヤド」で手のことです。アラビア語でも「ヤド」です。
いずれもセム語派に属し親戚筋の言語なのです。多分アラビア語とヘブライ語で話し合っても、だいたい通じるだろうと思います。
以前にイタリア人とメキシコ人が、イタリア語とスペイン語で普通に会話していたので、ヘブライ語とアラビア語も同様ではないかと思います。

英語ウィキ:Yad


更に脱線しまして・・・


外国映画が日本で上映されるとき、まるで原題と違うことがあります。
すぐ思いつくのは「突然炎のごとく」です。
自分では見たことがないのに大好きなのはオスカー・ウェルナーが登場するためでもあります。
この映画の原題は単に「ジュールとジム」です。
この題名のほうが淡々としていてドラマチックな内容と好対照だと思うのですが、原題のままだと日本では観客動員にマイナスになるかなぁ