みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

見事に奇想天外

2019-06-29 | おきにいり

このボログ恒例の遅報です

昨年、話題になった「犬ヶ島」

ちょっと前に自然史博物館に行ったときミュージアム・ショップでDVDを売っていたのです

買ってからも暫く放置していて最近やっと見ました。


ケースをスキャンしたので、画像が大分ぼけています



今さら内容を紹介するまでもありません。
「犬ヶ島」オフィシャルサイトもあります


日本語ウィキの「犬ヶ島」記事に、日本文化が紋切り型だとか、アメリカ人の留学生がイニシャチブをとるところが「白人至上主義」だとか、原爆を連想させるきのこ雲が被爆国日本に対し無神経だなどの批判があり、日本の映画批評家の意見かなと思ったのですが、これらの批判がドイツ語ウィキに、もっと詳しく紹介されていました。ウェス・アンダーソンは、これらの問題点も承知のうえで、この作品を仕上げたのでは・・・と思います。

お話は近未来ということですが、日本の風景が、とっても昭和だったり、小型飛行機を操る少年が下駄を履いていたり・・・

本当に荒唐無稽にならないギリギリのところで展開する真面目でふざけた冒険コミックといったところでしょうか


この記事のタイトル「見事に奇想天外」というのは、DVDのケースにあったシュピーゲル誌の批評です。

原文は
Ein wunderbar skurriles, melancholisch-lusitiges Meisterwerk. Wau!

「見事に奇想天外でメランコリックに愉快な傑作。ワオ!」

メランコリックを「憂愁に満ちて」などとすると、なんだか重くなりすぎるようで(画数も多いし)カタカナのままにしました。



「人生はあまりにも深刻なので笑わずにはいられない(冗談にするほかない)」と言ったのは、確かオスカー・ワイルドだったような・・・



DVDのケース左下に見られる6は、ドイツの評議機関による年齢基準で「この年齢以上なら十分鑑賞できる」という目安です。
例えば「となりのトトロ」や「崖の上のポニョ」は年齢制限無し、「もののけ姫」「千と千尋」「紅の豚」は12才以上となっています。






警官に護られる花

2019-06-26 | おきにいり

6月24日付NZZに、清楚で美しい花が紹介されていました。





ロベリア・ドルトマンナは繊細な植物で、透明度の高い湖水や池の水深1mまでの岸辺で見られます。流水には見られず、また護岸工事などの人工的な変化や水質悪化によって最初に姿を消す植物です。ドイツでは法律で厳格に保護されています。


Lobelia dortmanna
日本語ウィキではミゾカクシ属に登場します

水辺に咲く姿も本当に清楚です・・・と言うか、うっかりしていると見落とす可憐な花です





NZZの記事はラトビアの話です。
ラトビアでも工業開発による湖水の汚染が進み、過去100年間に20の湖水からロベリア・ドルトマンナが姿を消しました。現在この花が見られるのは、首都リガ北東にあるウンミス湖(発音は推定)だけになりました。この湖水は地下水と雨水だけで成り立っているため、自然状態が保たれているということです。湖畔には、ロベリア・ドルトマンナ保護のため遊泳禁止という札が沢山立てられていますが、これを徹底するため、6月始めから8月半ばまで警官が湖水の周りをパトロールします。

目立たない小さな花を護るため警官がパトロールする・・・
これも平和な国だからこそできることです


ウンミス湖(発音は推定)についてはラトビア語ウィキしか記事がありません。
だから読めません







ぶっこみリスと暴走テン

2019-06-23 | おきにいり

いつものHP(6月21日)に載っていた記事です。






その1:ドルトムントでリスさん救出

可愛いリスさんがマンホールの穴から顔を出しています。と言っても、実は緊急事態
何かのはずみでマンホールに迷い込んだリスさんが、蓋の穴から外に出ようとして、つっかえてしまい、身動きが出来なくなっていたのです。
見つけた人が通報したものでしょう。消防署の人たちが駆けつけましたが、彼らも救出できず、マンホールの蓋ごとリスさんを動物病院へ連れていきました。獣医師はリスさんに麻酔をして穴から引っ張り出しました。リスさんは軽い怪我をしただけで、獣医師の治療を受けているそうです。その後のことは記事にありませんが、元気になってから自然に帰されるのでしょう。


その2:ノイヴィートムナジロテンが暴走

自宅のベランダでテンが暴れているのを見つけた夫婦が警察に通報。テンさんはヨーグルトの容器に頭を突っ込んでしまい、抜けなくなったので動転して走り回ったいたのでしょう。駆けつけた警察官(多分2人?)のひとりがヨーグルトの容器を捕まえるのに成功、そのまま遠心力を利用してテンさんを解放しました。テンさんは暫く呆然としていたということです。きっと、その後無事に帰っていったことでしょう。



こういう小さな微笑ましい出来事が記事になるというのは、当該の地域が平和であり、人々が小動物を助けようとする余裕があることの証しです







ウルドゥー語?

2019-06-20 | その他

アラビア語コースのあるAAI(アフリカ・アジア研究所)に面白いパンフレットがありました。





難民のための無料ドイツ語コースの案内です。
ドイツ語とアラビア語だろうと思い、家へ帰ってよく見れば3番目の言語がわかりません。
次のコースのときにアラビア語の先生にきいたところ、多分ウルドゥー語だろうということでした。
2015年の難民危機以降、ヨーロッパの受け入れ諸国がこぞって規制を厳しくしたため、今は難民申請する人の数は大幅に減っています。それでも命の危険を感じて逃れてくる人たちにとって言語は大きな障害です。

パンフで紹介されているのは、会場、交通機関のほか、ドイツ語検定試験の準備コースだということです。


以前の関連記事:多国語の悩み


 追記の蛇足(いつものHPから)


世界の航空会社トップテン(Skytraxが数百万人にアンケートした結果)

第1位:カタール航空
第2位:シンガポール航空
第3位:ANA全日空
第4位:キャセイ・パシフィック
第5位:エミレーツ航空
第6位:エバー航空
第7位:ハイナン航空
第8位:カンタス航空
第9位:ルフトハンザ
第10位:タイ航空

特筆すべきは、いわゆる「欧米」の航空会社では唯一ルフトハンザが辛うじて9位に登場する、ということです。


旅行するのに最も安全な国トップテン(GPIの調査結果)

第1位:アイスランド
第2位:ニュージーランド
第3位:ポルトガル
第4位:オーストリア
第5位:デンマーク
第6位:カナダ
第7位:シンガポール
第8位:スロヴェニア
第9位:日本
第10位:チェコ共和国

面積的に大きい国で登場するのはカナダと日本だけですね。







欧州虹色大行進

2019-06-17 | その他

6月15日にウィーンでユーロプライドのパレードがありました。
日本語ウィキは短いので、詳しくは英語ウィキを御覧ください。写真も色々あります。

毎年LGBTイベントはありますが、今回は全ヨーロッパ規模のユーロプライドで、参加者は50万人に上ったそうです。
人混み苦手な私は、もちろん近くにも行っていませんが、イベントそのものは支持しています。
それで、いつものHPやネットから拾った15日の写真を4枚ご紹介いたします




「自分のやりたいことをやろう」つまり「自己に忠実であれ」ということですね。




左端に見える建物はブルク劇場だと思います。




このおっさん(あんちゃん?)の服が楽しいなと思いました。




すごく大きなシャボン玉(本当に可能?) 後方に見えるのは美術史博物館



私は子供の頃からLGBTの人たちに否定的な感情をもったことがありません。ちょっと変わってる、面白いといった程度の印象でした。多分、両親も、そういう人たちに悪い感情をもっていなかったからだと思います。

ところが、今に至るまでLGBTが罰せられる国々があります。死刑の国もあります。しかしLGBTというのは個人の個性・感性であって、それ自体、誰かを怪我させたり、物を盗んだりするのとは全く違います。大袈裟に言えば、例えば「砂糖を好む者は死刑」などというのに似ています。

同性愛では子供ができないから禁止すべきだという意見もあるようです。確かに世界中の全人類が同性愛者だと、ちょっと問題かもしれませんが、性的少数者という言葉からも分かるとおり、LGBTの人たちは少数派です。少数派も安全に安心して暮らせるのが民主主義社会だと思います。


LGBT合法・違法の国々

欧州虹色大行進の記事
ビデオや写真があります








猫さんの究極の魅力

2019-06-13 | かりねこ

猫好きさんなら誰でもご存知と思いますが・・・猫さんの究極の魅力とは・・・

それは彼らがミニチュア版の猛獣だということです

それなのに、それなのに・・・

某猫学文献に登場する保定の神(猫奥さん)も仰るように「猫に噛まれて死んだ人はいない」のです

安心です。しかも抱っこできるのです(例外的に嫌がる仔もいますが・・・)
つまり人間にとって極めて「手頃」なサイズ、しかもスタイル良く器量良し。
最も美しい動物と評価する人もいます。

猫さんのチャームポイントのひとつは大きな目ですね。猫科の大型肉食獣になると猫さんに比べて目がぐっと小さくなります。
しかし、大柄の方々が猫さんと同様の「大目」になると、多分、目が大きすぎるということになるのでしょう。

猫さんを「サロンのライオン」などと呼ぶこともありますが、単独狩猟する点で虎さんの方が近いかもしれません。
ライオンさんはネコ科のくせにチームワークで狩りをする例外的存在。


ウィキ・フリー画像と猫さんサイト(英語かドイツ語)の画像で虎さんと猫さんを、ほぼ同じポーズで並べてみました


イノシシを狩るベンガルトラ



ネズミをとる猫さん



伸びをするシベリアトラ



伸びをする虎猫さん(豹虎猫さん?)




猫さんは皆さんチャーミングです

ネコ科
イエネコ
ヤマネコ






普遍的小径

2019-06-10 | おきにいり

小径(ここでは「こみち」と読んでください)をネット検索していて見つけたウィキ・フリー画像。







南極・北極・砂漠その他の例外的地表面を除き、地球上どこでも見られる野中の小道
散歩コースとしても快適そうですね

「地球上どこでも見られる」と言うことは「普遍的で国籍不明」ということでもあります。

画像ファイルによるとイギリス南部トーキー近郊ということです。
でもフランスでもドイツでもオーストリアでもスイスでも(以下略)どこでもあるような風景。

小径(しょうけい)といえば「元祖」は「箱根八里
でも、内容はちょっと大袈裟な気がしますが、昔は本当に難所だったのかな


 今日の蛇足:大スキャンダル後オーストリアの現状

内閣不信任案可決の後、共和国大統領が臨時政府の首相に女性を任命し、初の女性首相が誕生したことは以前に書きました

その後、大統領は内閣の12人の閣僚を任命しました。ここでも女性6人男性6人という画期的人事でした。
これは9月の総選挙まで政事を担当する臨時政府ですが、画期的であることに変わりはありません。








ネパール・アート・ナウ

2019-06-07 | おきにいり

前回の「細川家」のほかに、もうひとつの特別展も見ました。
そのタイトルが文字通り「Nepal Art Now」です。
ネパールと言えばヒマラヤの高山への出発点というイメージで、現代美術なんて見る機会がありません。



とてもインパクトの強い連作


タイトルは「笑わせるな(Don't Make Me Laugh)」。いや、笑えません

少し近づいて撮った連作の一部



目下一番見たくない3人の顔


タイトルは「Peace Owners」で、皮肉を込めたものでしょう。


私はマララ・ユスフザイ

ノーベル平和賞を受けた彼女への連帯表明だと思います。


新しいベッド


ネパールでも多くの少女が幼いうちに強制的に結婚させられています。
これに対する抗議の作品。


抽象画もありました。






ヨーロッパの現代絵画でも古代ギリシャ・ローマやキリスト教の題材が扱われますが、ネパールの現代絵画にもヒンドゥー教や仏教のモチーフが見られます。

断食する釈迦



叡智と慈悲の54の相



Fly High



会場の様子



2015年のネパール地震をテーマとする作品もありました。


全体として、とても新鮮な印象を受けるとともに、地球上の全ての人々は、否応なしに「現代」という世界に生きているのだなと思ったことです。
ここにも解説冊子があったのかも知れませんが、うっかり探さず帰ってきました。それで、名前が分かる範囲でアーチストの履歴を知ろうと思ったのですがWikipedia記事もないのです。
もし又行ったら、冊子があるかどうか探してみましょう。









細川家のエレガンス

2019-06-04 | おきにいり

日墺修好通商航海条約150周年の特別展のタイトルが「細川家のエレガンス」




展示品解説の冊子表紙には狩りの様子を描いた屏風絵が使われ、右上には細川家の家紋が見られます。
非常に詳しい冊子なのですが、「トガリネズミ」と違って、説明文に該当する番号が展示品には付けられていないのです。
それで、例外を除いて解説なしのピンボケ写真のみです


細川家に伝わる甲冑


細川家の家紋(九曜と二つ引き)のある旗印


戦場で陣地の所在を示すので当然と思いますが、とても大きいのでビックリしました。

備前長船の大小


備前長船は、バイオリンのクレモナのようなもので、何代も続き多くの名匠が存在します。
その中の誰かは・・・調べません

刀の鍔


鞍と鐙


陣羽織

モダンで派手ですね


能衣装


能面





桶狭間と書かれた横長の掛物

茶の湯の茶碗


中には現代作品もあります。後ろの衝立には日本武尊の歌が書かれています。

蒔絵の漆器


仙厓義梵の掛け軸


宮本武蔵筆の達磨



細川幽斎


この人は戦国期の武将で、茶道にも通じ、歌人でもあり、古今伝授を後代に伝えた文化史上の重要人物でもあります。


この特別展は細川家の永青文庫の協力によるもので、常設展示の日本の部屋の展示品とは違うものばかりです。