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ドイツのEU脱退論 メディアが伝えない真相

2009-07-11 16:39:32 | メディアから
日刊ゲンダイの隔週月曜日に掲載される、原田武夫氏の、「国際政治ナナメ読み」なるコラムが連載されている。6日発行の紙面にはちょっと意表をつくカラムが掲載されていた。参考のためにその全文を引用する。
「ドイツのEU脱退論 日本メディアが伝えない真相」
「騙されない日本人になるために必要な能力が『情報リテラシー』だ。
その基本となるのが、同じ出来事についても労を厭わず、まずはメディア各社による報道を”比較”することである。日本の大手メディアによる報道だけを比較していてもあまり意味はない。悪名高き『記者クラブ』なるものがあり、大方の報道が役所等の発表を右から左へ流す紋切り型のものだからだ。
そこで必要になってくるのが海外メディアに対するウォッチである。とりわけ大陸欧州勢の報道には気づかされることが多い。
例えば最近、ドイツでこんなことがあった。
---さる6月30日、連邦憲法裁判所は一つの重大な判決を下した。EUを現状よりさらに統合してゆくために作られた条約=『リスボン条約』に関連して、ドイツとしての対処方針を決める判断をしたのである。EU統合が進展するかどうか、決定打とも言うべき効果を持つ判決であっただけに、日本の大手メディアも速報した。しかし問題はその中身。
『リスボン条約の批准法については合憲、関連法については違憲と判断が下された。後者については今後、ドイツの連邦議会で修正されるので、ドイツの批准は確定的となった』
非常に楽天的な論調だ。EUはさらなるバラ色の将来に恵まれるかのように見える。
ところが現地ドイツの報道を見ると事実は全く異なるのだ。『リスボン条約そのものは合憲。しかし、これを批准するためにはそのプロセスにより深く絡んで行けるような法律が新たに必要である』--- これが実のところ今回の憲法判断の”肝”なのである。しかもドイツでは来る9月27日に連邦議会選挙(総選挙)が行われ、そのアジェンダの一つに『リスボン条約、YESかNOか?』が入ってしまったため、夏休み返上でてんやわんやの大激論が繰り広げられる見込みである。
金融メルトダウンの中、ドイツ国内では『大事なのはどいつ経済。ドイツ人の支払った税金でEU各国など支援すべきではない』といった論調が強くなりつつある。まだEU脱退論にまで至ってはいないが、今後、状況遺憾によってはその方向へ議論が向かう可能性は排除できない。もちろん相した噂が出るだけで、欧州マーケットは大いに動揺。共通通貨ユーロも大暴落となる。
つまり、状況はおよそ日本の大手メディアが伝えるような『バラ色』では決してない。それでも彼らが伝え続ける『虚飾の未来』は何を意図したものなのか? 騙されたくない日本人が考えるべきテーマのひとつがここにある」
引用終り

ちなみに、fujisankei business iの記事を引用しておく
独憲法裁判所 リスボン条約合憲判断 議会権限強化 批准に条件
2009/7/4

 ドイツ連邦憲法裁判所は、6月30日、EU(欧州連合)の権限を強化する新基本条約「リスボン条約」を条件付きで合憲との判断を下した。連邦議会(国会)の複数の議員が、リスボン条約はドイツの国家主権を侵し「基本法(憲法)」に反するとして提訴していた。

 147ページに及ぶ判決の中で、同裁判所のアンドレアス・フォスクーレ副裁判長は、リスボン条約は合憲としながら、EUの意思決定過程に対するドイツ議会の権限を強化する立法を済ませるまで、同条約を批准することはできないと述べた。具体的には、リスボン条約が修正された場合や、ドイツの主権に影響を与えるEUの権限強化が図られた場合、ドイツ議会の採決を必要とするよう法改正を求めた。ドイツでは、上下両院で同条約を批准しているが、今回の違憲訴訟でケーラー大統領が批准書への署名を延期していた。

 まもなくドイツ議会は夏休みに入るが、リスボン条約批准を目指すメルケル首相は、9月27日に控える総選挙前に特別議会を招集し、必要な立法を終えたい考えだ。

 この日程で順調にドイツの批准手続きが進めば、リスボン条約への賛否を問う、10月のアイルランド国民投票に無言の圧力となる。アイルランドでは昨年の第1回国民投票でリスボン条約の批准に失敗している。6月のEU首脳会議で、軍事的中立、税制、妊娠中絶禁止などアイルランド独自の政策を保証する文書が採択されたことを受けて、アイルランドは2回目の国民投票に臨む。

 欧州でも最も強力といわれるドイツ連邦憲法裁判所は、EU基本条約にゴーサインを出すに際して、独立性を発揮した。確かにリスボン条約は、EUの欧州司法裁判所、欧州人権裁判所の権限を強化する。しかし、EU加盟国の裁判所もEU法が憲法に違反しないか、その解釈権をめぐって立場を強めている。
引用終り

現代において外国語を一切解せないというのは致命的です
自分の気持ちにあった人の論調を探さねばならないのが
悔しい限りです




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