救援物資を自衛隊機で輸送すると言うプランが、中国側の希望により中止になったという。日本で大々的に報道されたことが中国国内に様々な反響を起こし、中止を求めてきたのだと言う。行ったかどうかの確認はしていないが、韓国空軍のC130輸送機3機も、29日救援物資を積んで飛び立つと伝えられていた。ロシアやアメリカの輸送機も輸送を始めているという。以前 唐山地震の時には24万人の死者が出たにも係らず、外国に対して3年間もその事実を隠し続けたと言う。それに比較すれば、今回の情報公開振りは際立っているともいえる。しかしその情報が本当なのかどうか、日にちがたつにつれて不信感が増してくるのは何故だろう。日本においてすら原子力発電所に関しては、嘘ばかり発表されていた。民間の原子力発電所すらそうなのだから、中国が国の最高機密たる軍事用の原子力関連施設の被害状況なぞ発表するはずも無いことは良く解る。しかし土砂ダムを破壊する重機に使用する燃料を車で運べず、1000人の兵士が10トンの燃料を背に負って運んだと言う報道を読んで、そこまでしなければいけない惨状かと驚くと同時に、そんな地域の被害状況がよく調べられたと、疑問に思います。(もっと素朴な疑問として、ヘリコプターの活動が殆ど伝えられないのは何故なんでしょう。いくら山岳地帯だからとは言え、あまりにも脆弱だとは思いませんか、それとも中国軍には十分なヘリが無いのでしょうか)中国は携帯電話が大変発達していると言います。しかし中越地震で日本も経験しているように、停電すると中継局が駄目になり、不通になってしまいます。発生後16日も経つのに、電気は殆ど復旧していないと言います。さらに今回の地震を悲惨なものにしているのは、学校の倒壊による児童・生徒の死者だ大量になっていることです。
今日のnikkeiBPNetのコラムの中でで伊藤洋一氏が「浮かび上がった『体制の弱点」とのサブ見出しの中で次のように書いている。
以下引用「四川大地震の6万人を超える死者のかなりの部分は、『人災被害』の疑いが強い。学校に対する建築基準がきちんと守られていたら、子供の死者の数は、はるかに少なかったのだろう。しかし実際には、地方官吏と建築業者が賄賂などで結託して、脆弱な学校を作り続けていたという。この調査が進めば、中国の行政のひずみが一気に明らかになって、「政権批判」「体制批判」に繋がる可能性も強い。「いったい社会主義という体制で、国民を地震から守れるのか?」という疑問が出て、当然だからだ。ーーーー中略ーーーー
四川省は中国でも沿岸部に対する出稼ぎの一番多いところである。出稼ぎ家族の中で就学年齢に達した小学生の多くは、都市の学校に入れず、祖父母を頼って四川省に戻される。そういう子供も数多く被害にあった。しかも、頼りにしていた学校で、である。中国の発展の矛盾が地震で浮かび上がった形だ。都市住民と農村住民を分ける「戸籍」の問題も大きくクローズアップされた。
四川省各地にあると言われる、危険な工場などが抱える問題も浮き彫りになった。いくつかの工場からは、有害な化学物質が漏出したと言われる。また、合計32個の放射性物質が、倒壊したビルなどの下敷きになったとされる。このうち30個は回収、残りの2個もすでに場所を特定し、安全を確保する措置を取ったとされるが、日本の地震でも明らかになった「地震と原子力」の問題が、改めて大きな課題として残った。工場やその他施設の安全基準の見直しが急務である。」引用終わり
上記の文章とは別に、勝谷誠彦氏はそのメールの中で、今回の自衛隊の輸送機派遣と、その中止が重大な問題が外に現れたのではないかと、懸念を示している
以下メールの終わりの部分を引用
<キーワードは「天安門」「学生」「趙紫陽」である。それぞれの言葉が今の四川大地震でのなにかに結びついていく。>
事態が急展開したのでそちらの解説が先になってしまい、詳細については明日に譲らせていただく。
しかし、さわりの部分だけは触れておくことにしよう。
「天安門」は「天安門事件」である。「四川大地震」とそれによる胡錦濤政権の賭けは「天安門事件」に擬してみるとよくわかるのである。
「学生」はこの場合「被災者」に当たる。被災者たちの政府に対する不平と不満は、あの時の学生たちの民主化を要求するうねりを、共産党幹部に思い起こさせ、戦慄しているに違いない。
天安門事件では時の総書記である趙紫陽が「学生」の側に立つという「賭け」をして失敗し、失脚した。
現政権の維持のために胡錦濤は被災者の不平をなだめるほかはない。そのためには、あらゆるガス抜きをしている。さきほど飛び込んできたこんなニュースもその一環だ。
<中国/幹部を職務怠慢で免職>
http://www3.nhk.or.jp/knews/t10014920941000.html
<中国の四川大地震で、四川省当局は、被災状況の調査でいいかげんな報告をした行政機関の幹部や、救援活動に参加せず職場でトランプをしていた学校の責任者など、これまでに共産党や行政機関の幹部あわせて6人を免職処分にしたことを明らかにしました。>
その一方で壮絶といっていい宣伝戦を展開していることは、つい今しがたも現地にいる工作員からメールがあった。
しかし、それでも押さえきれぬ不満を前に、胡錦濤はますます被災者の方に傾斜していかざるをえない。
あの時の趙紫陽がそうであったように。
そして、それを冷たい目で眺めているのが、党内の保守派と、背後にいる軍なのだ。
こうした抗争の中での「自衛隊機派遣」という動きが、胡錦濤にとって、いかに大きな賭けであったかおわかりいただけただろうか。
そして、それが頓挫したということは、お気楽なこの国の大マスコミが報じているように「国内の世論に配慮し」などというぬるいものではないことも。そもそも「世論」なんてない国なんだから(笑)。
四川で発生した大きな地殻変動が、支那の体制そのものにも巨大な断層を生みつつあることを、自衛隊機派遣中止は示唆しているのである。引用終わり
ここに書かれているように、何か胡錦濤政権には、影の薄さを感じてしまう。天命は別にあるので有ろうか・・・・ 革命は起きないにしても、失脚は起こる予兆なのか
今日のnikkeiBPNetのコラムの中でで伊藤洋一氏が「浮かび上がった『体制の弱点」とのサブ見出しの中で次のように書いている。
以下引用「四川大地震の6万人を超える死者のかなりの部分は、『人災被害』の疑いが強い。学校に対する建築基準がきちんと守られていたら、子供の死者の数は、はるかに少なかったのだろう。しかし実際には、地方官吏と建築業者が賄賂などで結託して、脆弱な学校を作り続けていたという。この調査が進めば、中国の行政のひずみが一気に明らかになって、「政権批判」「体制批判」に繋がる可能性も強い。「いったい社会主義という体制で、国民を地震から守れるのか?」という疑問が出て、当然だからだ。ーーーー中略ーーーー
四川省は中国でも沿岸部に対する出稼ぎの一番多いところである。出稼ぎ家族の中で就学年齢に達した小学生の多くは、都市の学校に入れず、祖父母を頼って四川省に戻される。そういう子供も数多く被害にあった。しかも、頼りにしていた学校で、である。中国の発展の矛盾が地震で浮かび上がった形だ。都市住民と農村住民を分ける「戸籍」の問題も大きくクローズアップされた。
四川省各地にあると言われる、危険な工場などが抱える問題も浮き彫りになった。いくつかの工場からは、有害な化学物質が漏出したと言われる。また、合計32個の放射性物質が、倒壊したビルなどの下敷きになったとされる。このうち30個は回収、残りの2個もすでに場所を特定し、安全を確保する措置を取ったとされるが、日本の地震でも明らかになった「地震と原子力」の問題が、改めて大きな課題として残った。工場やその他施設の安全基準の見直しが急務である。」引用終わり
上記の文章とは別に、勝谷誠彦氏はそのメールの中で、今回の自衛隊の輸送機派遣と、その中止が重大な問題が外に現れたのではないかと、懸念を示している
以下メールの終わりの部分を引用
<キーワードは「天安門」「学生」「趙紫陽」である。それぞれの言葉が今の四川大地震でのなにかに結びついていく。>
事態が急展開したのでそちらの解説が先になってしまい、詳細については明日に譲らせていただく。
しかし、さわりの部分だけは触れておくことにしよう。
「天安門」は「天安門事件」である。「四川大地震」とそれによる胡錦濤政権の賭けは「天安門事件」に擬してみるとよくわかるのである。
「学生」はこの場合「被災者」に当たる。被災者たちの政府に対する不平と不満は、あの時の学生たちの民主化を要求するうねりを、共産党幹部に思い起こさせ、戦慄しているに違いない。
天安門事件では時の総書記である趙紫陽が「学生」の側に立つという「賭け」をして失敗し、失脚した。
現政権の維持のために胡錦濤は被災者の不平をなだめるほかはない。そのためには、あらゆるガス抜きをしている。さきほど飛び込んできたこんなニュースもその一環だ。
<中国/幹部を職務怠慢で免職>
http://www3.nhk.or.jp/knews/t10014920941000.html
<中国の四川大地震で、四川省当局は、被災状況の調査でいいかげんな報告をした行政機関の幹部や、救援活動に参加せず職場でトランプをしていた学校の責任者など、これまでに共産党や行政機関の幹部あわせて6人を免職処分にしたことを明らかにしました。>
その一方で壮絶といっていい宣伝戦を展開していることは、つい今しがたも現地にいる工作員からメールがあった。
しかし、それでも押さえきれぬ不満を前に、胡錦濤はますます被災者の方に傾斜していかざるをえない。
あの時の趙紫陽がそうであったように。
そして、それを冷たい目で眺めているのが、党内の保守派と、背後にいる軍なのだ。
こうした抗争の中での「自衛隊機派遣」という動きが、胡錦濤にとって、いかに大きな賭けであったかおわかりいただけただろうか。
そして、それが頓挫したということは、お気楽なこの国の大マスコミが報じているように「国内の世論に配慮し」などというぬるいものではないことも。そもそも「世論」なんてない国なんだから(笑)。
四川で発生した大きな地殻変動が、支那の体制そのものにも巨大な断層を生みつつあることを、自衛隊機派遣中止は示唆しているのである。引用終わり
ここに書かれているように、何か胡錦濤政権には、影の薄さを感じてしまう。天命は別にあるので有ろうか・・・・ 革命は起きないにしても、失脚は起こる予兆なのか