東京国立博物館へ第62回式年遷宮記念特別展 のサブタイトルをつけた、「伊勢神宮と神々の美術」を見に行って来た
大変申し訳ない言い方ながら、これほどつまらない特別展を久し振りに見た。今、わざわざこの展示会を開いたのか全く伝わってこない。心を打つものが何もない。
パンフレットの「ごあいさつ」にこんな文章があります
「伊勢神宮はおよそ二千年前に鎮座されたと伝えられ、皇室の祖神として政治的地位の高かった古代から、中世には朝廷の影響力が弱まるのに伴い日本国全土の御祖神として武士の崇敬を集めました。その後、戦国期の混乱をしのぎ、江戸時代にはお蔭参りが流行し多くの民衆が訪れるようになりました。今も皇室はもとより、多くの人々の崇敬をうけています。以下略」
この文章一つ取ってみても、突っ込み所は満載だが、戦前と戦後の環境の激変に全く触れない現状認識一つとっても、この展覧会の意義を疑わせると思う
例えば100年前の1913年と比較して何が変わり何が変わっていないのか、式年遷宮の経費は100年前は誰が出し、今回はどのように見込まれているのか、とか 展示会の第三章 今に伝える神宝として昭和4年に調整された美しい神宝が展示されているが、2013年の63回式年遷宮においては全く同じものを調製できるのだろうか。もし調製できるとすればその技術継承のために、神社あるいは関係するところがどんな努力をしてきたか、あるいは現在続けているかを知らしめることが必要なのではなかろうか。
伊勢神宮が時の権力者により維持されてきたことは確かだろう。しかしそこに民衆の支持がなければ2000年も継続出来得る筈はないし、激動する現代にメッセージを発信できないところは滅びざるを得ないのでは無かろうか
大変申し訳ない言い方ながら、これほどつまらない特別展を久し振りに見た。今、わざわざこの展示会を開いたのか全く伝わってこない。心を打つものが何もない。
パンフレットの「ごあいさつ」にこんな文章があります
「伊勢神宮はおよそ二千年前に鎮座されたと伝えられ、皇室の祖神として政治的地位の高かった古代から、中世には朝廷の影響力が弱まるのに伴い日本国全土の御祖神として武士の崇敬を集めました。その後、戦国期の混乱をしのぎ、江戸時代にはお蔭参りが流行し多くの民衆が訪れるようになりました。今も皇室はもとより、多くの人々の崇敬をうけています。以下略」
この文章一つ取ってみても、突っ込み所は満載だが、戦前と戦後の環境の激変に全く触れない現状認識一つとっても、この展覧会の意義を疑わせると思う
例えば100年前の1913年と比較して何が変わり何が変わっていないのか、式年遷宮の経費は100年前は誰が出し、今回はどのように見込まれているのか、とか 展示会の第三章 今に伝える神宝として昭和4年に調整された美しい神宝が展示されているが、2013年の63回式年遷宮においては全く同じものを調製できるのだろうか。もし調製できるとすればその技術継承のために、神社あるいは関係するところがどんな努力をしてきたか、あるいは現在続けているかを知らしめることが必要なのではなかろうか。
伊勢神宮が時の権力者により維持されてきたことは確かだろう。しかしそこに民衆の支持がなければ2000年も継続出来得る筈はないし、激動する現代にメッセージを発信できないところは滅びざるを得ないのでは無かろうか