天皇陛下が、歴代天皇3位の長寿となる80歳を迎えられた。現代の皇室に譲位という制度がない以上、ご高齢である陛下の公務のご負担を軽減していくことは避けられない課題だ。
陛下はこの1年も連日のようにご日程をこなし、11~12月にはインド訪問も果たされた。だが、平成15年にがんのため前立腺の全摘出手術を、24年には心臓手術を受けるなど、健康上の危機を何度も乗り越えられた過去がある。がん治療でのホルモン療法の副作用で骨粗鬆(こつそしょう)症となる恐れもあるため、テニスや散歩などの運動に努められている。
宮内庁は21年、在位20年を機にご負担軽減策をまとめ、式典でのお言葉を原則として控えるほか、お出まし時間の短縮といった方策を示した。各行事の回数を70代半ば時点の昭和天皇と比べると、陛下は大使の拝謁が約4・6倍、都内や地方へのご訪問は約2・3倍も多くなっていたからだ。
ただ、ご自身は昨年のお誕生日会見で、「負担の軽減は、公的行事の場合、公平の原則を踏まえてしなければならないので、十分に考えてしなくてはいけません」との考えを示されている。今年の会見でも、昨年に続いて、「今のところしばらくはこのままでいきたい」と言及された。
宮中祭祀(さいし)の継続についても強い意志をお持ちだ。夜と未明のお出ましがある新嘗祭(にいなめさい)について、昭和天皇は69歳から未明分を取りやめたが、陛下は時間を短縮されたのみ。祭祀に携わる関係者は「伝統を守るという気力でカバーされているのでは」と気遣う。
宮内庁は、お務めのない日を増やすなど日程の組み方の見直しなどを検討しているものの、側近は「そもそも80歳の方がされる仕事量ではない。何とかしなければ」と話しており、ご負担軽減は喫緊の課題だ。
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131223-00000049-san-soci)
お誕生日おめでとうございます。
傘寿を迎えられてもご公務を勤められ、頭の下がる思いです。
そろそろ皇太子殿下に摂政に就いていただくのがよいと思うのですが、私ごときが言うことではありません。
陛下のお考えがあってのことと拝察いたします。
また来年、お元気に天皇誕生日を迎えられますよう、心より願っております。
2894号