タイトル写真は河合奈保子さんの著書「夢・17歳・愛」からの抜粋です。
先日は奈保子さんのボーカルを含むシングル曲の中から私の好みの曲として10曲をピックアップしました。その時の選曲は次のとおりでした。(私の個人的好みで選んだものです)
マイ・ベストテン(シングルA面編):'09/9/19投稿
■大きな森の小さなお家
■スマイル・フォー・ミー
■ラブレター
■微風のメロディー
■コントロール
■デビュー ~Fly Me To Love~
■ハーフムーンセレナーデ
■十六夜物語
■エンゲージ
■夢の跡から
今回は河合奈保子さんの楽曲のアレンジ(編曲)に着目してピックアップしてみます。
曲のメロディ以外、イントロ・間奏・エンディングや、演奏楽器・コーラス等の部分の楽譜を書くことを編曲という作業で行うので、その曲の印象は編曲(アレンジ)で決まるというくらいの重要な作業です。
「NAOKO PREMIUM」には「シングルA面カラオケコレクション」が収録されています。このカラオケ シングルコレクションで実際に歌って楽しむ方もいらっしゃるかも知れませんが、私は聴くことでも十分楽しめると思います。
1980年代にはJ-POPという言葉はまだなく、様々な曲を含めて、広く「歌謡曲」といわれていました。1990年代になるとバンド系ミュージックが主流になるため、「歌謡曲」という言葉が次第に使われなくなったように思います。
奈保子さんの曲をカラオケで聴いてみると、1曲の中で様々な楽器を使用し、音色、音の厚み、幅、演奏としてのメロディ等実に繊細かつ丁寧に1曲1曲が作られて、サウンド的にとても魅力的であることに気づかされ、当時の曲の音作りが、手間暇かけていたことが
分かります。

ということで、奈保子さんのシングルA面カラオケコレクションの中から編曲を楽しめる、聴き応えのある曲を選んでみました。
サウンド的に厚みがあり、インストゥルメンタル、BGMとしても十分に聴ける曲という見方で選んでみると次のようになりました。編曲と言うことで、編曲者名を先に書いてます。
【編曲者8名、11曲(「シングルA面カラオケコレクション」より)】
■船山基紀:愛してます
・初期の奈保子さんの曲を代表する編曲者です。この曲はストリングスを中心に使用した曲で、哀愁を感じさせる曲調になっています。
■大村雅朗:UNバランス/微風のメロディー
・ポップ調の編曲に特徴あり、大村さんのアレンジは私も好きです。奈保子さんの曲も数多くアレンジャーとして担当されてます。特に、「微風のメロディー」は女性の可愛らしさがとてもうまく表現されているアレンジになっていると思います。
■若草 恵:ラブレター/愛をください
・若草さんアレンジのは大村さんに近いアレンジのものもあるのですが、若草さんアレンジの曲を一言で言うと「哀愁のギター」という印象を私は持っています。この2曲でもその特徴が出ています。奈保子さんの曲では若草さんのアレンジはとても好きです。
■鷺巣詩郎:唇のプライバシー
・鷺巣さんは、奈保子さんの曲では80年代中頃にお名前をよく見る方です。この曲の切迫感をスピードのある曲調、胸に迫り来るサウンドを作り出していると思います。
鷺巣さんの他の曲だと「コントロール」のイントロが好きなのですが、曲全体を通しての編曲となると「ラヴェンダーリップス」を私は選びます。
■大野雄二:MANHATTAN JOKE
・「ルパン三世」の曲を多く手がけておられる方です。「ルパン三世 バビロンの黄金伝説」のテーマ曲でなので当然なのですが、聴くだけで「ルパン」と分かるサウンドはさすがだと思います。
■萩田光雄:ラヴェンダーリップス
・萩田さんも鷺巣さんと同時期に奈保子さんの編曲を担当されていた方です。ゆったりと流れるこの曲の雰囲気を作り出しています。萩田さんの他の編曲だと「ジェラストレイン」、「涙のハリウッド」も好きなのですが、カラオケ曲全体では「ラヴェンダーリップス」を私は選びます。
■瀬尾一三:十六夜物語
・この曲の琴の音色がいっそう、切なさを駆り立てます。胸が締め付けられるくらいに押し寄せる切なさを感じさせてくれます。
瀬尾一三さんは「ハーフムーンセレナーデ」も担当しておられますが、「ハーフムーンセレナーデ」の方は、奈保子さんのメロディー、歌声をメインにした静かな出だしからサビへの盛り上げとなっています。カラオケのサウンド的に「十六夜物語」を選びました。
■清水信之:けんかをやめて/エンゲージ
・今回、奈保子さんのカラオケ集を聴いて改めて見直した曲が「けんかをやめて」でした。カラオケで聴くと歌詞の内容が自然と、素直に胸に響いてくるように感じました。奈保子さんの歌がない方がよいという意味ではありません。(誤解しないでくださいね)
このサウンドに奈保子さんの歌声が乗るといっそう、心が伝わってくるのは言うまでもありません。
発売当時は「けんかをやめて」はメロディーは好きだったのですが、歌詞の内容にどこか受け入れられない部分がりました。でも今は、素直な気持ちで聴けるようになり、見直している曲の1つでもあります。
「エンゲージ」ですが、まるでジャズを聴いているような感じで、メロディー部分とイントロ、エンディング等の演奏がほとんど同じサウンドで作られているので、カラオケという印象がそれほどありません。この曲から受ける切なさも私はとても好きです。
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