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黛信彦の時事ブログ

資源外交に目覚める!

2007年10月09日 | 外交
米「アフリカ軍」新設、中国の資源外交などに対抗(読売新聞)
ロシアは、旧ソ連7カ国で集団安全保障機構(CSTO)を構成しているが、9月6日に首脳会議を開き「平和維持部隊」を創設した。プーチン大統領は「これで、特別な装備(武器弾薬)をロシア国内価格で買うことができる」と、早くもいわゆる死の商人のトップセールス振りを見せた。
またCSTOは中国を中心とする上海協力機構(SCO)とも連携し、特に欧米に対抗する中ロ中心の軍事同盟化が促進する。CSTOとSCOの加盟国は重複しているものが多いが、これで中央アジアの広範囲が硬い軍事同盟関係になったわけだ。

このように、眠っていた冷戦は目を覚ましたが、これに気付かないのは日本だけかもしれない。

ロシアは、膨大な天然ガス資源のパイプラインのガス栓のさじ加減で欧米寄りの旧ソ連国家を締め付けている。ヨーロッパに対しても同様である。又、シベリアのガス開発では日本の技術と資本だけ抜き取る形で、北朝鮮から中国へパイプラインを通すようだ。

中国は、広大な国土を有するが、その天然資源は粗悪なものが多く、例えば住友系の日本企業から石炭を重油でコーティングして熱量を高めるなどの方法をとるものの、供給は追いつかず輸入に頼らざるを得ない。
そこで中国は、前述の軍事同盟で北方からの脅威が全く無くなったので、東方には日本をシカとして東シナ海のガス油田を開発し、西方にはスーダンの治安維持と称して、中東からアフリカにかけて無償ODAを餌にして資源獲得に懸命である。更に南方へは、問題のミャンマー(ビルマ)の軍事政権に肩入れし、インド洋に向けた港湾国としようとしているが、これは、やはり無償ODAなどで寝返らせたインド洋の親台湾諸国との最短海路を確保するための作戦である。

ところで、民主党小沢一郎代表は、この「スーダン(ダルフール)にISAFを」派遣すべきだ」と10月9日発売の「世界」誌に論文を載せるのだという。外交音痴も甚だしい。

中国に東シナ海の資源を吸い取られ、インド洋も制圧されたとき、中東からの石油はどのルートで運送するのだろうか?半年前、アフガンと天然ガス開発の覚書を交わしたが、これはどういう経路で日本に入れるのか?
テロとの戦いを隠れ蓑にしてでもいい、インド洋の海上給油の重要性がここにある。
日本は、資源外交を早急に展開しなければ、圧倒的資源不足で、先の大戦の二の舞を演じることになる。さらに深刻なことは食糧不足が大戦時よりも困窮を極めていることである。

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