「いつまで~も どこ~までも はしれ走れ~ いすゞのトラック~」
小欄は次のレポートを読んだ日から、このCMソングを、目頭を熱くしながら聞いている。
~・~ 東日本大震災の時、地震発生後に災害派遣の準備をしていた自衛隊車両を津波が襲い、多くが水没したことは、あの日の象徴的な写真となっている。 しかし、そんな中で唯一動いたトラックがあったことは、あまり知られていない。
「3トン半が走ってくれています!」
その報告に製造元の「いすゞ自動車」の関係者たちに熱いものがこみ上げた。 この「3・1/2t(73式大型)トラック」は改良が重ねられて現在は8代目。 それだけ排ガス規制や騒音規制などの変化が激しいためだ。 目まぐるしく変わる国内法規だけではない、自衛隊車両には一般的には想像もつかないような機能が要求される。 それらを全てクリアし、かつ多くの規制の範囲内であるという「組み合わせテクノロジー」の結晶が「3・1/2t」なのだ。 ~中略~
実はあの時の津波は「3・1/2t」の要求性能をはるかに超える水位となっていた。 理論上は動くはずのないものが、なぜいち早く救援に向かえたのか。
「そういうものです」
多くは語らないが、つまり仕様書の行間を読むということなのだ。 これほど細かくても仕様書に全てが書いてあるわけではない。 それでも有事・想定外を誰かが考慮しているという事だ。 (桜林美佐著:ニッポンの防衛産業、夕刊フジに連載中の5月14日付)~・~
8月4日付の日本経済新聞が第2面で『自衛隊装備 輸出可能に、政府「三原則」緩和を検討』として次のように報じた。 対象は、この ~・~いすゞ自動車製「3トン半」や川底に杭を打たずに最長60mの橋を掛けられる陸自の特殊車両などで、道路などのインフラが整っていない東南アジアや海外での災害対応の需要があるとみている。 輸出は製造コスト削減に繋がり、自衛隊の調達コスト抑制可能になる。 また、輸出を禁じていると、日本の防衛産業の競争力が低下し、必要な装備品の調達が困難になるという危機感もある。 このため防衛省は産業育成に力を入れている。 ~・~
同日のNHK日曜討論では防衛大綱見直しが議論され、有識者懇談会の柳井座長(元米国大使)は「年内に提言をまとめる」と、小野寺防衛相は「静かに守る防衛大綱を、年内にまとめたい」と語った。
防衛産業の技術力そのものが防衛力である。 安倍内閣の英断に拍手を贈る。
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