妖艶なエコノミスト浜矩子は、民主党のサポーターか?と邪推されるほどの頻度で、報道番組で民主党議員と共演している。
10月4日のNHK・日曜討論に野田佳彦財務副大臣とともに与党席で出演、10月11日のTBS・時事放談には藤井裕久財務大臣に同席。
更に、11月15日の同番組にも藤井氏と出演した。
しかし、番組恒例の味覚コーナーで、とらやの羊羹を目の当たりにして、「甘いものは、実は、とても苦手なのでございます」と、民主党ではなく辛党のサポーターであることを宣言した。
司会の御厨貢が、「民主党の様々な問題点を話し合いたいと思います」と番組を進行させる。
以下は、辛党・浜矩子の語録である。(敬称略。Qは、御厨貢、Aは浜矩子)
Q~・~・~ 今週は天皇陛下即位20年の記念式典がありました。「Exzile」が歌と踊りを披露して盛り上がったが?
A~・~ いや、残念ながら観ておりません。
Q~・~ こういう祭典が行われることはどうでしょうか?
A~・~ いいことではないでしょうか。
いみじくも、もう一つの20周年は、ベルリンの壁崩壊20周年、そのときに「真の平和を確認する」と、そういう場で、その(「Exzile」)ようなパフォーマンスが行われるのは良いことだと思います。
Q~・~ 民主党の支持率の減り具合にどんな印象を?
A~・~ ある意味では、順調に減っていると言うとおかしいですが、当初がものすごい水準ですから、そこからこれぐらいになってくるのはある意味当然だと思いますし、逆にいえば、当初のあの高さを忘れて頂きたくないと思います。それだけの期待を託されたということですから、10ポイント程度下がったということで右往左往しないで、あの時の期待に、藤井さんが仰るように「愚直に答えて行く」という精神をもう一度しっかりと持ち直して頂くとよろしいのではないでしょうか。
Q~・~ 仕分け作業の風景をどう思う?
A~・~ 正直言って、すごく面白いと思いますね、大変結構なことだと思います。
見に行かれた方がいらっしゃいましたが、私も行きたかった。大いにやって頂いて良いと思います。
ただそこで、勢いよくいじめ過ぎるが故に、相手の方に同情が集まってしまうようにはならない方がよろしいと思います。
いくらでも突っ込んでいいと思いますが、それが「あまりにも横暴だよ」というように思われてしまわないような、「(突っ込むのも)それも一理あるな」と思わせる大人ぶりを発揮しながら突っ込んでいくという姿がみたいですね。
パフォーマンスとしては爽快だと思います。
Q~・~ 仕分け作業1日目500億、2日目基金6千億、このペースは?、
A~・~ なかなかのものです。
目標をどの辺に設定しているかということもありますが、それなりの数字ですし、逆にいえば、割合に簡単にここまで数字が出てしまうところに、今までの歴史を物語ると感じられます。
そういう姿が表に出てきてしまうと、市民という言葉がこれから先あらゆる場面でキーワードになって行くと思いますね。
市民たちが選んだ政権の人々が、市民たちと数字を共有する姿が出てきたことが非常に面白いことで、はらはらどきどきも含めて、新聞を読むのが毎日面白い日々となっています。
Q~・~ 6千億円の埋蔵金が出てきましたが?
A~・~ ものすごいですねえ。そして、且つ本当に埋蔵していたわけですから、そういうことが成り立ち得るということが、明らかになったことも結構なことです。
ゆとりがあると言いますか、こういう形でお金を積み上げていくことが行政の中でなりたつことが、数字もさることながら、精神構造・発想が赤裸々になってくる。そして我々の前に出てくることが作業の重要なことだったと思います。
Q~・~ 診療報酬にまで切り込んでいます。政権交代でやれた?
A~・~ 間違いなくそうだと思います。
政権交代というのは面白くかつ如何に恐ろしいものか。
逆にいえば今度また政権が変わったら隠すのかな?ということも気になったりしますけれども、それはさておき、政治が変わることによって今まで「なかった」言われていたものが急に「ある」ということは裏表の意味があると思いますけれども、それもまた、我々は有権者として認識しなければいけないし、あるんだということが我々がわかる状態になったことは貴重なことなのです。
Q~・~ 仕分け人のやり方に閣僚から批判が出ているが?
A~・~ ちょっとアリバイ作りのような感じもしますし、その限りでは言わざる得ないこともあるのでしょうが、それでも基本を忘れて頂きたくないです。
今までと全く違う位置から、全く違う切り込み方で、全く新しいことをやって行くという任務を課されたわけですから、組閣をされた鳩山さんを含めて我々(政権を与えた国民)がそのミッションを大臣の皆さんに与えているわけですから、それと外れて内輪の論理で動いて行くようになると「我々は怒るよ!」と、いうことになるわけですね。
Q~・~ 国債の値崩れについて、藤井財務相は「ガイトナー(米財務長官」が来て親近感を深めたり、仕分けが始まったなどで国債値を戻した)と言ったが?
A~・~ この辺は非常に微妙なところで、国債の値崩れというのは、そこから先は最悪の状況に立ち至って行くわけですね。
投機の対象となるということもそうですが、さらにその先に行っても、誰も「日本の国債を買いたくない」という、買い手がつかないという状況になって行く、ある意味ではアメリカの国債に買い手がつかなくなるのが先か、日本の国債に買い手がつかなくなるのが先なのか? そういう競争をしている。
ですから、ガイトナー(米財務長官)さんもまことに、はらはらどきどきしているでしょうし、藤井さん(財務相)もそうだと思うのです。
今やそういう状況で、その中でどういう答えを出して行くか、政府が少しでも曖昧なことを言っているとか、ミッション意識が低下するような格好になると日本の方が先に行ってしまう可能性があります。
ですから、ここはしっかりとしていただきたい。
Q~・~ 普天間問題で政府内がバラバラとの印象を受けるが?
A~・~ (民主党の)内輪の感じがわからないからなのではありますが、とりあえず皆言っちゃうと、これもアリバイ作りがあるのかも知れません。
これが全部出たうえで「じゃあ、どうしよう」という明確な落とし所が出てくれば、それはそれでいいのではないのでしょうか。
別に緘口令を敷くこともないわけで、オープンな内閣であるという意味では、それはそれでいいと思いますけれども、やはり最後、どこに落として行くのか、締めて行くのか如何によって、いろいろ出てきたこと(政府内の不整合)の評価が変わってくると思います。
Q~・~ オバマ大統領アジア歴訪は中国に3日間、日本はアメリカとどう付き合えば?
A~・~ 日にちの関わりは「別にいいじゃない。中国はいろいろわからないことがありますよね。いってらっしゃい。ゆっくりと見てきて」と送り出して差し上げればいいのではないでしょうか。
関わりがあるとすれば、オバマさんが広島・長崎にどうしても行くという決意、意識をお持ちであれば、中国(の3日間)からことらに1日持って来てもよかったでしょう。それも踏まえたうえで普天間の話もすればだいぶニュアンスの違うものが出てくるかもしれない。
オバマさんもノーベル平和賞を「もらっちゃった」こともありますし、それに対する受け止めとして広島・長崎(訪問という気持ちも)あったのではないでしょうか。
Q~・~ スーパーの客単価が落ちているとのニュースが?
A~・~ これは実態ですね。
スーパーで使うお金が減るということは、ごく当たり前の日常生活において辛さがひしひしと来ている。
普通ならなかなか刈り込んで行かないところを我慢せざるを得なくなっているということですから、何といってもこれが実態である。リーマンショックから1年、それに対して経済的調整が進む、ある意味では「経済というものが本格的に牙を剥いている姿」ですよね。それに対して政治がどう対処するかが大きなテーマになって参ります。
これは本当に「そのもの」としてしっかり受け止めるべき現実なのです。
Q~・~ クリスマスプレゼントの下見が少ない、公共事業が減っているとも
A~・~ いま藤井さんが「きめ細かい」という言葉を使われましたが、非常に重要なことだと思います。鳩山さんの所信表明でも「人間のための経済」という言葉を使われました。まさにそういう意味では、大型公共投資でもない箱モノを作ってゆくのでもない、人間のためということを打ち出すならば、街角情報に出ていたような悲鳴にどう対応するかがポイントになって参ります。
確かに、(藤井さんが)企業の景気は良くなっているのもこちら(街角情報)も両方が正しいと仰るとおりだと思いますが、最終的にどっちが足を引っ張って行くことになるかと言えば、これは人を痛めつけることは絶対にだめですね。
それでいくら企業が業績を上げても企業が作るものを最終的に買ってくれるのは人なわけで、人間のための経済を実現するために政治は何をするのか、という発想で考えるべきで、きめ細かさというのは非常に手間のかかる話ですけれども、東奔西走する政治になってもらわなければ困ります。
Q~・~ 鳩山首相に言いたい一言は?
A~・~ 地域主権に如何に血を通わせるか考えて頂きたい。
血を通わせるとは、権限というものは、中央が地方に移し与えるというものではなく、本来権限は地方にもっとも近い市民のところにあって、その地域が「これは国に任せてもいいだろう」と思う事だけを国は行うという発想で、地域から託していただいた権限によって国は仕事をするという発想で考えてみると、国の予算はずいぶん変わってくるものだと思うのですね。そういう意味で地域主権に魂と血を通わせよ、と申し上げたい。(了)
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10月4日のNHK・日曜討論に野田佳彦財務副大臣とともに与党席で出演、10月11日のTBS・時事放談には藤井裕久財務大臣に同席。
更に、11月15日の同番組にも藤井氏と出演した。
しかし、番組恒例の味覚コーナーで、とらやの羊羹を目の当たりにして、「甘いものは、実は、とても苦手なのでございます」と、民主党ではなく辛党のサポーターであることを宣言した。
司会の御厨貢が、「民主党の様々な問題点を話し合いたいと思います」と番組を進行させる。
以下は、辛党・浜矩子の語録である。(敬称略。Qは、御厨貢、Aは浜矩子)
Q~・~・~ 今週は天皇陛下即位20年の記念式典がありました。「Exzile」が歌と踊りを披露して盛り上がったが?
A~・~ いや、残念ながら観ておりません。
Q~・~ こういう祭典が行われることはどうでしょうか?
A~・~ いいことではないでしょうか。
いみじくも、もう一つの20周年は、ベルリンの壁崩壊20周年、そのときに「真の平和を確認する」と、そういう場で、その(「Exzile」)ようなパフォーマンスが行われるのは良いことだと思います。
Q~・~ 民主党の支持率の減り具合にどんな印象を?
A~・~ ある意味では、順調に減っていると言うとおかしいですが、当初がものすごい水準ですから、そこからこれぐらいになってくるのはある意味当然だと思いますし、逆にいえば、当初のあの高さを忘れて頂きたくないと思います。それだけの期待を託されたということですから、10ポイント程度下がったということで右往左往しないで、あの時の期待に、藤井さんが仰るように「愚直に答えて行く」という精神をもう一度しっかりと持ち直して頂くとよろしいのではないでしょうか。
Q~・~ 仕分け作業の風景をどう思う?
A~・~ 正直言って、すごく面白いと思いますね、大変結構なことだと思います。
見に行かれた方がいらっしゃいましたが、私も行きたかった。大いにやって頂いて良いと思います。
ただそこで、勢いよくいじめ過ぎるが故に、相手の方に同情が集まってしまうようにはならない方がよろしいと思います。
いくらでも突っ込んでいいと思いますが、それが「あまりにも横暴だよ」というように思われてしまわないような、「(突っ込むのも)それも一理あるな」と思わせる大人ぶりを発揮しながら突っ込んでいくという姿がみたいですね。
パフォーマンスとしては爽快だと思います。
Q~・~ 仕分け作業1日目500億、2日目基金6千億、このペースは?、
A~・~ なかなかのものです。
目標をどの辺に設定しているかということもありますが、それなりの数字ですし、逆にいえば、割合に簡単にここまで数字が出てしまうところに、今までの歴史を物語ると感じられます。
そういう姿が表に出てきてしまうと、市民という言葉がこれから先あらゆる場面でキーワードになって行くと思いますね。
市民たちが選んだ政権の人々が、市民たちと数字を共有する姿が出てきたことが非常に面白いことで、はらはらどきどきも含めて、新聞を読むのが毎日面白い日々となっています。
Q~・~ 6千億円の埋蔵金が出てきましたが?
A~・~ ものすごいですねえ。そして、且つ本当に埋蔵していたわけですから、そういうことが成り立ち得るということが、明らかになったことも結構なことです。
ゆとりがあると言いますか、こういう形でお金を積み上げていくことが行政の中でなりたつことが、数字もさることながら、精神構造・発想が赤裸々になってくる。そして我々の前に出てくることが作業の重要なことだったと思います。
Q~・~ 診療報酬にまで切り込んでいます。政権交代でやれた?
A~・~ 間違いなくそうだと思います。
政権交代というのは面白くかつ如何に恐ろしいものか。
逆にいえば今度また政権が変わったら隠すのかな?ということも気になったりしますけれども、それはさておき、政治が変わることによって今まで「なかった」言われていたものが急に「ある」ということは裏表の意味があると思いますけれども、それもまた、我々は有権者として認識しなければいけないし、あるんだということが我々がわかる状態になったことは貴重なことなのです。
Q~・~ 仕分け人のやり方に閣僚から批判が出ているが?
A~・~ ちょっとアリバイ作りのような感じもしますし、その限りでは言わざる得ないこともあるのでしょうが、それでも基本を忘れて頂きたくないです。
今までと全く違う位置から、全く違う切り込み方で、全く新しいことをやって行くという任務を課されたわけですから、組閣をされた鳩山さんを含めて我々(政権を与えた国民)がそのミッションを大臣の皆さんに与えているわけですから、それと外れて内輪の論理で動いて行くようになると「我々は怒るよ!」と、いうことになるわけですね。
Q~・~ 国債の値崩れについて、藤井財務相は「ガイトナー(米財務長官」が来て親近感を深めたり、仕分けが始まったなどで国債値を戻した)と言ったが?
A~・~ この辺は非常に微妙なところで、国債の値崩れというのは、そこから先は最悪の状況に立ち至って行くわけですね。
投機の対象となるということもそうですが、さらにその先に行っても、誰も「日本の国債を買いたくない」という、買い手がつかないという状況になって行く、ある意味ではアメリカの国債に買い手がつかなくなるのが先か、日本の国債に買い手がつかなくなるのが先なのか? そういう競争をしている。
ですから、ガイトナー(米財務長官)さんもまことに、はらはらどきどきしているでしょうし、藤井さん(財務相)もそうだと思うのです。
今やそういう状況で、その中でどういう答えを出して行くか、政府が少しでも曖昧なことを言っているとか、ミッション意識が低下するような格好になると日本の方が先に行ってしまう可能性があります。
ですから、ここはしっかりとしていただきたい。
Q~・~ 普天間問題で政府内がバラバラとの印象を受けるが?
A~・~ (民主党の)内輪の感じがわからないからなのではありますが、とりあえず皆言っちゃうと、これもアリバイ作りがあるのかも知れません。
これが全部出たうえで「じゃあ、どうしよう」という明確な落とし所が出てくれば、それはそれでいいのではないのでしょうか。
別に緘口令を敷くこともないわけで、オープンな内閣であるという意味では、それはそれでいいと思いますけれども、やはり最後、どこに落として行くのか、締めて行くのか如何によって、いろいろ出てきたこと(政府内の不整合)の評価が変わってくると思います。
Q~・~ オバマ大統領アジア歴訪は中国に3日間、日本はアメリカとどう付き合えば?
A~・~ 日にちの関わりは「別にいいじゃない。中国はいろいろわからないことがありますよね。いってらっしゃい。ゆっくりと見てきて」と送り出して差し上げればいいのではないでしょうか。
関わりがあるとすれば、オバマさんが広島・長崎にどうしても行くという決意、意識をお持ちであれば、中国(の3日間)からことらに1日持って来てもよかったでしょう。それも踏まえたうえで普天間の話もすればだいぶニュアンスの違うものが出てくるかもしれない。
オバマさんもノーベル平和賞を「もらっちゃった」こともありますし、それに対する受け止めとして広島・長崎(訪問という気持ちも)あったのではないでしょうか。
Q~・~ スーパーの客単価が落ちているとのニュースが?
A~・~ これは実態ですね。
スーパーで使うお金が減るということは、ごく当たり前の日常生活において辛さがひしひしと来ている。
普通ならなかなか刈り込んで行かないところを我慢せざるを得なくなっているということですから、何といってもこれが実態である。リーマンショックから1年、それに対して経済的調整が進む、ある意味では「経済というものが本格的に牙を剥いている姿」ですよね。それに対して政治がどう対処するかが大きなテーマになって参ります。
これは本当に「そのもの」としてしっかり受け止めるべき現実なのです。
Q~・~ クリスマスプレゼントの下見が少ない、公共事業が減っているとも
A~・~ いま藤井さんが「きめ細かい」という言葉を使われましたが、非常に重要なことだと思います。鳩山さんの所信表明でも「人間のための経済」という言葉を使われました。まさにそういう意味では、大型公共投資でもない箱モノを作ってゆくのでもない、人間のためということを打ち出すならば、街角情報に出ていたような悲鳴にどう対応するかがポイントになって参ります。
確かに、(藤井さんが)企業の景気は良くなっているのもこちら(街角情報)も両方が正しいと仰るとおりだと思いますが、最終的にどっちが足を引っ張って行くことになるかと言えば、これは人を痛めつけることは絶対にだめですね。
それでいくら企業が業績を上げても企業が作るものを最終的に買ってくれるのは人なわけで、人間のための経済を実現するために政治は何をするのか、という発想で考えるべきで、きめ細かさというのは非常に手間のかかる話ですけれども、東奔西走する政治になってもらわなければ困ります。
Q~・~ 鳩山首相に言いたい一言は?
A~・~ 地域主権に如何に血を通わせるか考えて頂きたい。
血を通わせるとは、権限というものは、中央が地方に移し与えるというものではなく、本来権限は地方にもっとも近い市民のところにあって、その地域が「これは国に任せてもいいだろう」と思う事だけを国は行うという発想で、地域から託していただいた権限によって国は仕事をするという発想で考えてみると、国の予算はずいぶん変わってくるものだと思うのですね。そういう意味で地域主権に魂と血を通わせよ、と申し上げたい。(了)
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