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黛信彦の時事ブログ

声高に叫べ 「鳩山やめろ!」

2009年12月25日 | 5大紙社説
政権発足100日目のクリスマスイブ、鳩山由紀夫首相の元秘書起訴が起訴された。
鳩山首相はこれを受けた会見で、「鳩山やめろという声が圧倒的になった場合、やはり国民の声は尊重しなければならない」と約束した。
『決断できない首相』は、ここでも自らの進退を決めることができなかった。
国民は、声高に「鳩山やめろ!」と叫ぶべきである。

25日付5大紙社説は一斉に論評した。
社説のタイトルを見れば、そこに国民の叫びがよくわかる。

朝日新聞は「首相元秘書起訴―「続投」で背負った十字架」と書いた。
今日はクリスマスだから十字架が思いつくけれども、イエス・キリストは人々の罪を背負って磔刑に処されたと言われている。
鳩山首相はどうだろう?
イエスとともに十字架に架けられた2人の男と同様ではないか?
すなわち、国民のために十字架にかかるのではなく、自ら犯したことによって、自らの言葉で十字架に架けられたのである。

以下、25日付5大紙社説タイトル
■朝日新聞(社説)首相元秘書起訴―「続投」で背負った十字架
■産経新聞【主張】元秘書起訴 首相の政治責任は明白 「脱税」の疑い徹底解明せよ
■日本経済新聞(社説)元秘書起訴で首相の責任は極めて重
■毎日新聞(社説1)首相の元秘書起訴 説得力欠いた鳩山会見
■毎日新聞(社説2)首相の元秘書起訴 捜査は尽くされたのか
■読売新聞(社説)元秘書2人起訴 鳩山首相の政治責任は重大だ


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Unknown (Unknown)
2009-12-25 23:41:21
大マスコミの追及の的外れと嫌らしさ


「疑惑発覚」の第一報からダラダラと半年間も続いた鳩山首相の献金偽装問題が、
ひとまず決着した。2人の秘書は在宅起訴と略式起訴。
これを受けて、嫌疑不十分で不起訴の鳩山首相が緊急おわび会見をした。


「身を粉にして使命を果たすのが私の責任の取り方」と突っ張ったかと思えば、
「総理の職にかじりついてもやりたい思いでいるわけでもない」と
弱気発言も飛び出し、とらえどころのないコンニャク会見は後味のいいものではなかった。だが、「何も知らされていなかった」という首相の説明にウソはないのだろう。


資産90億円の鳩山首相を庶民と同じモノサシで測っても意味がない。
大金持ちもボンボンで、生まれたときからカネのことは無頓着だから、
どこからカネが入ってきて、どう処理されているかなんて本人は気にしたこともない。


マスコミは「知らないはずはない」「どこに使ったのか」とゴチャゴチャ攻め立てているが、相手はカネに関心がないのだから、議論がカミ合うことはないのだ。


鳩山献金はそんなに悪質なのか


マスコミが問題にするなら、カネの性質である。
企業からのウラ金や犯罪収益を政治資金団体でろ過していたとしたら、
これは悪質犯罪だ。首相辞任は当然である。


だが、これまでの報道でも明らかになったように、
鳩山事務所が偽装した7年分の12億円は、すべて母親からの“献金”。
「母親の安子さんが実家のブリジストン創業家から相続税払って受け継いだものを、
子ども3人に分け与えた資産」(関係者)である。
原資に犯罪性はない。


自民党政権の歴代首相の汚職まみれ献金とは違う。
そうである以上、マスコミが嫌らしくネチネチと問い詰めたところで、
それは的外れというものである。


政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう語った。
「ベテランの国会議員で“オレは政治献金、
政治資金を公明正大に届け出ている”と胸を張れる人はいないでしょう。
同じように2世、3世の議員は先代からの政治資金を巧妙に引き継いでいる。
ある総理経験者など、ケタはずれの財産をほとんど表に出すことなく
相続した疑惑がずっとつきまとっているが、
検察やマスコミにマークされたという話は聞きません。
永田町の政治資金は、そのくらいいい加減なものです。
鳩山事務所がシッポをつかまれたのは、恐ろしいくらい秘書がヘマだったか、
バカ正直だったということなのです」


事実、鳩山首相の弟の邦夫代議士への献金12億円は、
この騒ぎがなければずっと闇の中だった。実態はそういうことなのだ。
大新聞・テレビは、鳩山首相が正直で攻めやすいし、
検察からの情報があったから、寄ってたかって大問題に扱ってきた。
こんな一方的な“正義”の振りかざし方は、どう考えたっておかしい。


大事なのは献金疑惑追及でなく改革を進めること


洪水のような批判報道に、鳩山首相は耐えられるのか。
辞めてしまうのか。大マスコミの関心はそこばかりだ。
せっかく戦後初の選挙による政権交代が起きたのに、
ここで内閣総辞職や政治の停滞が起きて、この国にブラスがあるのか。
喜ぶのは自民党と官僚組織だけだろう。
大事なのは、首相の献金の不手際ではなく、
政権交代で見えてきた旧自民党政権の腐敗構造をぶっ壊すこと。
改革を進めることである。
民主党政権にここで足踏みされては、国民が困るのだ。


政治評論家の有馬晴海氏はこう言う。
「鳩山首相の釈明会見は納得できるものではなかった。厳しい批判は続くでしょう。
でも、一区切りついたのは事実。
自民党は来年の通常国会でこの献金問題を攻め立てる方針ですが、
次の国会までには正月をはさんで30日ある。世間の関心も薄れてしまう。
自民党に鳩山首相のクビは取れませんよ。
そうであれば、鳩山首相には心機一転、本業で頑張ってもらうしかない。
この半年間、鳩山首相の頭の中はかなり献金問題で占められてきた。
秘書たちに悪いことをしたなと苦しみ、それが頭を鈍くしていた面がある。
しかし、とりあえず事件は決着したのだから、これからは国の難題に立ち向かい、
決断力、実行力を示して欲しいものです」


大マスコミは無駄に足を引っ張るな


確かに、それが国民に対する“罪滅ぼし”だ。会見で鳩山首相が語った。
「身を粉にして使命を果たすのが私の責任の取り方」の言葉をカミしめ、
有言実行のときである。今回の試練を乗り越えて、坊ちゃん首相が一皮むけ、
逞(たくま)しい政治家に成長するなら、災い転じてナントカである。


「日本のマスコミは目先のことや些細(ささい)なことに騒ぎ過ぎです。
何か起きると“さあどうする”と1週間、
1カ月単位で答えを出せと、新政権に迫っている。
でも、いま日本で起きていることは、明治以来の静かな革命です。
官僚主導体制の打破、日米従属関係の見直し、
外需に寄りかからない自立した経済。どれをとっても、
3カ月や半年で答えの出るものではない。
しかし、断固としてやらなければ日本の将来はないし、
政権交代の意味もないのです。
国民にとって一番重要なことは静かな革命を後押ししてやることなのです。
温かく見守ることです。
マスコミのように、些細なことに文句をつけて足を引っ張ろうとするのは、
百害あって一利なしなのです」
(筑波大名誉教授・小林弥六氏=経済学)


鳩山献金問題ごときで大騒ぎする大マスコミの感覚のズレこそが、
今後の日本再生の大きな足かせになる。
こちらの後味の悪さの方が、はるかに問題なのである。


弟邦夫に騒がないマスコミも問題だ。
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