いとうな日々

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朝鮮半島「核」外交

2006-12-29 | WEBLOG

重村智計氏の近著、『朝鮮半島「核」外交』を読んだ。

冒頭に、『この本の結論を、最初に明らかにしておきたい。北朝鮮がやがて核弾頭を保有する可能性は高い。その行方は、米国や中韓両国が北朝鮮の崩壊を覚悟するかどうか、にかかっている。覚悟できなければ、アジアは核拡散の時代を迎える。』と結論付けている。

北朝鮮の核実験の動機として、『北朝鮮は、なぜ核実験をしたのか。目的は、体制維持のためである。また、北朝鮮には、暴発できる軍事力はない。経済力は、破綻して久しい。核実験の原因は、「崩壊への恐怖」と「指導部の判断ミス」である。』としている。

北朝鮮を見ていると、他人事ととは思えない節が多々ある。儒教思想、天皇制と首領制(あえて)、アメリカに対する極度の脅威感。大日本帝国そのままではないか。而して、大日本帝国は滅亡した。その同じ道を北朝鮮もたどるのか?核は持つぞ持つぞと脅している間は、外交カードとなるが持ってしまえばカードではなくなる

中国、ロシアという強力なスポンサーが退場した今、北朝鮮は自立するしかないのであるが、それは現体制が変わるということに他ならない。だから黄長氏が言うように金正日は「死んでも核を手放さない」であろう。「一億総玉砕」なのだ。北朝鮮だから「二千万総玉砕」といったところだ。

今年も「拉致問題」は解決しなかった。しかし、小泉氏と違い安倍首相は『拉致問題を解決し、核開発を放棄しない限り、国交正常化はない』と明確に発言した。この発言は、北朝鮮にとっては相当な脅威だ。2月、北朝鮮の食料危機説も囁かれており、レジュームチェンジは意外に早いかもしれない。東アジアの平和のため、そう期待したい。

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