
五木寛之氏の言う「林住期」のいまは、これまで、たくわえてきた体力、気力、経験、キャリア、能力、センスなど自分が磨いてきたものを土台にしてジャンプ時なのである。世の中への恩返しの時なのだ。
社会に出てがむしゃらにいろいろやってきた。今振り返ってみると、意思決定の節目々々で行徳監督の教えがその判断、決断の元になっていたことが窺うことができる。曰く『君は今、将棋の駒の動き方を学んでいるのである。社会に出たら将棋をさすのは君なんだぞ。今のうちに駒の特徴を頭に入れるように』と。
銀行時代、その後の転職のたび、修猷館野球部のコーチをさせていただいたとき、西南学院大学の硬式野球部のコーチをさせていただいたとき、思考の根底にあるものは行徳監督の教えであった。行徳監督ならどう言われるだろうか? これからは、人脈、地脈を徐々に簡素化して本当にやりたいことに集中する。世話になってきた、世の中に奉仕しなければならないのだ。